平成15年7月20日
平成15年7月20日 「日本ホル協第53回通常総会開く」 | |
(社)日本ホルスタイン登録協会(高島照治会長)は6月17日、東京都千代田区の全国都市会館において第53回通常総会を開催し、平成14年度事業報告・同収支決算報告、平成15年度事業計画・同収支予算の各議案を審議し、すべて原案どおり可決承認された。14年度は新しい登録制度の下で、血統登録申込頭数が21万頭余を数え、前年対比132%の大幅増加となった。なお、役員の補欠選任では佐久一雄氏(茨城県酪農協連会長)が理事に選ばれた。 | |
血統登録は前年比132%~新しい登録制度で大幅増加~ | |
冒頭、高島会長から、BSE問題の発生に伴って全牛への個体識別番号付与の徹底やトレーサビリティ法の制定など、乳肉に対する安全性が強化される一方、本会では個体識別番号を取り入れた登録制度の改正などを実施して、酪農の健全な発展に寄与する体制作りを推進した。14年度の新登録制度による登録は、会員・関係各位の絶大の理解・協力のお陰で近年になく増加したことを含んだ挨拶が行われた。 続いて、農林水産省の塩田忠畜産技術課長(現畜産振興課長)、家畜改良事業団の浅野九郎治理事長、全国酪農協会の神原則夫会長(今関常務理事代読)、本会顧問の檜垣徳太郎氏から挨拶をいただいた。 | |
体型調査は3万6千頭 | |
平成14年度事業報告では、新登録制度に伴う血統登録の普及推進のほか、重点事業として次の事項が報告された。 乳用牛体型能力向上等対策事業は、平成14年度からの2年間事業として、牛群検定農家の初産検定牛約3万6千頭について体型調査を実施するとともに、分析検討会を開いて総合指数の見直しなどの検討を行った。 なお、収集された体型データは乳用種雄牛遺伝評価に利用され、わが国ホルスタインの遺伝的改良に寄与している。 体型調査の対象農家は年間延べ4千戸以上を数え、これらの審査成績は無償で登録証明するとともに、現場での情報提供やアドバイスを通じて、牛群検定や後代検定事業の推進に役立っている。 このほか、登録制度の改正については地区別登録委員研修会や連絡協議会を開催して、各都府県支部・承認団体や登録委員への連絡調整を図るとともに、会員向けには機関紙を通じて、周知徹底と普及啓蒙に努めた。 インターネットによる情報提供では、中央畜産会が実施する「地域畜産総合支援体制整備事業」の助成を受けて、CVMなど遺伝性疾患に関する情報を作成・提供した。また、近年、徐々に高まりつつある近親交配を防ぐための「近交回避情報」や「3代の血統情報」、「体型・能力の成年換算と偏差値計算」の検索システムをホームページに開設した。 次に、登録の実績では、まず会員数は2万1531名で前年比約370名の増加、血統登録申込頭数は21万647頭で31・6%の大幅な増加となった。また、移動証明2万5591頭(6・2%増)、審査成績証明2万3445頭(6・9%増)、検定成績証明7万9378頭(0・3%増)など軒並み増加した。 このほかの通常事業では、家畜改良事業団の委託を受けて、14年度後検の候補種雄牛生産用雌牛選定資料の作成、09及び10後検材料娘牛・同期牛の体型データの集計分析、家畜改良体制整備事業における地方データの送受信や処理更新などを行った。 また、登録牛の遺伝子型検査、ホルスタイン手帳の頒布、中央審査研究会(家畜改良センター新冠牧場、31名)、登録委員研修会(6地区、260名)、地区別連絡協議会(7地区、247名)の開催、世界ホルスタインフリージアン連盟評議員会への出席、各種表彰、ジャージー種牛の登録(血統登録993頭など)を行った。 平成14年度収支決算報告、平成15年度事業計画(5ページに概要を掲載)、同収支予算も異議なく承認された。 総会の最終議案として、役員の補欠選任が行われ、茨城県酪農協連会長の佐久一雄氏が理事に選出された。 | |
平成15年7月20日 「日ホ会長ご挨拶」 日本ホルスタイン登録協会会長高 島 照 治 | |
創立55周年、飛躍の年へ~通算で血統750万頭を蓄積~ | |
当協会が昭和23年に社団法人となり登録を開始してから、今年8月で55年を迎えることができました。 これもひとえに会員である酪農家並びに登録委員の皆様方の、登録や改良に対するご熱意やご理解、そして長年にわたる献身的なご協力とご苦労の賜と心より感謝申し上げます。 設立当時の酪農家戸数は13万戸、飼養頭数は17万頭であり、この年には雌牛2624頭、雄牛544頭が血統登録されています。 一方、平成15年2月1日の畜産統計による酪農家戸数は2万9800戸、乳用牛頭数は171万9千頭であり、14年度の血統登録頭数は、雌牛19万9千頭強、雄牛340頭となっています。 この55年間で概ね750万頭の雌牛と2万4千頭の雄牛が血統登録されたわけで、雌牛の年あたり平均登録頭数は約14万頭ということになります。 最近の傾向をみると、平成2年度には22万4千頭の雌牛が血統登録され、登録頭数のピークで、それ以降は年々減少してきました。しかし、13年度から増加に転じ、14年度には概ね20万頭の水準にまで回復してきました。 14年度は当協会にとって重要な年となりました。日本社会のデフレ経済不況、食品の安全・安心への関心の高まり、WTO農業交渉における国際化の進展等酪農を取り巻く環境が厳しさを増していく中での、登録規程の大幅な改正を行った年でありました。 ホ種系制度を廃止し、「血統濃度」の表示による登録の一本化、個体確認方法を斑紋から耳標(個体識別)番号への変更を柱とする全面改正でした。 14年度はまさに実行初年度であり、その成果が問われる年でもありました。システム開発が個体識別事業との調整等の遅れで、登録証明書の発行が大幅にずれ込むという厳しい船出となりましたが、年度末の登録申込頭数は21万頭を超え、対前年比130%強の伸びを示しました。 登録の一本化及び規程改正による料金の値下げなども多分に影響しているものと思われますが、何よりも会員皆様のご理解とご協力、さらには新登録制度へのいち早い取り組みと普及推進に当たられた各都府県支部・承認団体並びに登録委員の方々のご尽力によるところが大であったと考え、重ねてお礼申し上げます。 55年の節目の年を迎えた今年こそ、現行登録制度の点検、今日的な登録の役割と必要性、将来を見据えた登録制度のあり方について現場の目線に立って検討しながら、これを基に引き続き登録事業を推進していきたいと考えております。 今後ともご理解をいただくとともに、更なるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 | |
平成15年7月20日 「第12回全日本ホルスタイン共進会」 ~17年11月3~6日栃木県壬生町で~ | |
ジャージー全共も | |
第12回全日本ホルスタイン共進会栃木県実行委員会(会長・福田昭夫栃木県知事)は7月7日、栃木県宇都宮市の県公館で第2回総会を開き、第12回栃木全共の開催期日・場所など基本構想を決定した。 これによると、平成17年11月3~6日の4日間、栃木県壬生(みぶ)町羽生田地内の県有地で開催することとなった。なお、前回の岡山全共と同様に、第4回全日本ジャージー共進会も合わせて開催する。 出品規模は、ホルスタイン種300頭とジャージー種40頭。会期4日間の日程は1日目が開会式、測定審査、写真撮影、オープニング、個体審査、2~3日目は個体審査、来賓祝賀パーティ、4日目にはパレード、審査講評、褒賞、閉会式など。 栃木全共は「ミルクの国宣言!」をテーマに、乳牛の資質向上と酪農の発展をめざすほか、サブタイトルを「とちぎファームフェスタ 2005」として、消費者とのふれあい・交流、農産物などの食の安全・安心のPR、牛乳・乳製品及び農産物の消費拡大のための各種イベントを開催する。 来場予定者数は4日間で60万人を見込んでおり、栃木県の歴史、文化、産業、観光等にふれあう催しも行うことで「やすらぎの栃木路」を広く紹介する。 | |
平成15年7月20日 「現場で登録推進」 ~登録委員120名を表彰~ | |
日本ホル協では、平成14年度に血統登録の普及推進に貢献があった34府県120名の登録委員の方々に対して感謝状と記念品を贈った。 14年度の表彰登録委員は次のとおり(敬称略)。 (青森県)新山善弘、平山武美、成田理、月館健一、本間健一 (岩手県)佐藤秋宏、千葉賢一、中山淳史、中澤輝秋、遠藤寿仁 (宮城県)長田康、佐野秀雄、千葉奏絵、赤坂千晶、内海一善 (山形県)田沢喜与一、長堀麗仁 (福島県)羽入孝也、大越良一 (茨城県)仲野健作、小山賢二 (栃木県)岡信也、小森谷亨、百目鬼学、会沢健作、大田原勝男 (群馬県)小林安之、勅使河原浩、関口博忠、樺沢秀朔、山本孝幸 (千葉県)菅澤早苗、川名清和、松原弘、増戸弘典、安田明美 (富山県)田村清、平野浩、川瀬辰貞、宮田実、中島麻希子 (山梨県)石川幸宏 (長野県)赤羽秋平、市岡英昭、尾崎一太郎、山下秋広、矢沢琢磨 (岐阜県)深谷圭祐、太田保雄、小林孝弘、和田幸治 (静岡県)明石和博、向山洋、田地川順二、尾川淳、鈴木加奈衣 (愛知県)伊藤幸介、菅谷克吉、下村敏広、星井久美子、犬塚保夫 (三重県)林真、駒田英之、山本泰也、鎌田愛、吉田行良 (滋賀県)藤田雅彦、中村直樹 (京都府)高橋強、岸本昭彦、村上知行、北村猛 (兵庫県)碇佳宏、山本忠己、川崎彰、藤野幸一、長谷敏和 (奈良県)赤池勝、戸瀬信一、真野真樹子 (和歌山県)調子俊雄、中西健治 (鳥取県)松井武史 (島根県)和田賀成 (岡山県)西原茂和、奥山康恵、難波正憲 (広島県)桜木茂夫、隅屋寒三、富井政樹、住田達也、難波匡克 (山口県)森重薫、野村雅史、水藤創 (愛媛県)氏本秀仁、武野和行、八幡典寿 (高知県)萩原一也 (福岡県)楢崎道生、山下好、重冨龍明、林国男、山下登 (佐賀県)古川博文、美間坂利明 (長崎県)吉居正二 (熊本県)右田幸孝、松尾正実、平嶋秀範、中村泰博、分藤淳一 (宮崎県)堀之内二男、黒木秀一、中園裕昭 (鹿児島県)中目忠雄、内山裕二、溝口剛、尾野和人、白河洋人 | |
平成15年7月20日 「登録に貢献した9団体に感謝状」 | |
日本ホル協はこのほど、「市町村関係団体に対する登録振興の感謝状贈呈要領」に基づいて平成14年度に各県支部・承認団体から推薦があった9団体に感謝状を贈った。 (福島県)福島県酪農業協同組合西白河支所 (茨城県)茨城北酪農業協同組合 (長野県)長野八ヶ岳農業協同組合 (愛知県)愛知県酪農農業協同組合豊橋支所 (兵庫県)三原郡酪農農業協同組合 (愛媛県)東宇和農業協同組合 (熊本県)八代地域農業協同組合 (宮崎県)こばやし農業協同組合 (鹿児島県)種子島酪農業協同組合 |