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機関誌

機関誌内容一覧

平成21年11月20日


平成21年11月20日
「マジソンでWHFF評議会」

~日本ホルスタイン登録協会専務理事藤村忠彦~
ホルスタイン種の改良と将来の方向性を検討する世界ホルスタイン・フリージアン連盟(WHFF)の第23回評議会が、アメリカのマジソンで10月4・5日開催された。
この定例会議では、事業計画、専門調査委員会(ワーキング・グループ[WG]の活動指針並びに今後の活動について検討された。
WHFFは昨年10月に4年ごとの総会と乳用牛育種等について発表を行う大会が開催され、活動の活性化、評議会構成の変更等を狙いとした定款の改定が行われた。それを受け、評議会では今年5月に臨時会議を開催、そして今回の定例会が開かれ、以下の内容が検討、承認された。

戦略的事業計画①発展途上国に会員を広げるため、新構成員の要求サービスに対応する。
②世界的な酪農の変化を認識し、伝統的な血統登録サービスを越えて活動する。
③酪農家が管理や育種の問題解決として交雑を利用するが、その取り組み方と問題解決を検討する。
④繁殖WGとゲノミックWGが協力して繁殖関係の作業部会(タスクフォース[TF])を設置する。
⑤国際的イニシアティブをとるため、情報を提供する。例えばインターネットを充実し、繁殖、肢蹄管理、乳房炎等の情報を発信するなど。
⑥WHFFは、他の国際的組織とのネットワークを改善し、各国の異なる活動方式を認め、委任行動や命令行動を提案せず、助言と勧告を活動とする。
⑦メンバーから受取った情報を評議員等に配信し、会員の意見を募り、活動に取組む。
⑧ホルスタイン育種と環境に対して、研究行動を起こす為の情報・調査を進める。
⑨2012年の総会に向け準備をすすめる。専門調査委員会
(WG)の活動


WHFFの役割が世界のホルスタイン育種に関する技術的、事務的そして組織的に調和させるものであることなど定義をした上で、各WGやTFへの委任事項等(目的、展望、構成員、進め方、予算、結果報告等)決めた。
①電子データ交換WG
電子的に血統情報などの交換を行い、業務の効率化を推進するため発足したが、電子化された日本や米国等以外の欧州内の一部協会での更なる促進をすすめる。
②ゲノミックWG
ゲノミックを使って製薬産業がハイブリッド動物を生産する懸念がある等の情報交換が行われた。ゲノミックは血統登録が直面している最も重要な課題として、対応するための仕組みを検討するとともに、今後もゲノム情報の自由な交換が必要と提案された。
③血統登録とWG
これまで血統登録のガイドランを見直し、普及などを通じて、関係国の登録事業、各国間の血統情報交換の円滑化、新興国への対応などを行ってきたが、次の遺伝的劣性形質に関するものと合併等が提案された。
④遺伝的劣性形質WG
遺伝的劣性形質の調査、表示方法の検討等を行うとともにともにWGとして提案され血統登録を含めた新しいWGの設立が提案された。
⑤体型審査WG
引きつづき体型審査の調和を推進する。2年に一度開催されるワークショップが来年2月末フランスで「肢蹄と歩様」を主なテーマとして開催される予定。日本は①と⑤並びに③と④が改組され一つになるWGに参加している。終わりに WHFF活動への関心、取り組みは、欧州先進勢を挟んで欧州とは違う先進性を持っている北米とその他となっているようである。
その中で、活発化に向け戦略的事業計画を協議し、次の2012年カナダ開催の総会までに成果をあげるべく、WGの活動活発化推進を主体に審議し、方向付けを行った。
予算措置を行った電子的情報交換WGの推進、技術的には酪農経営にとって問題となっている繁殖、地球的課題と言われている温暖化ガスと育種の関係、インターブル、他でも検討されているゲノミック等の課題にどのように取組むかを含めた検討の推進を計画することとなった。

平成21年11月20日
「GC岩手県・中村牧場」

~乳牛の祭典、秋の陣~
9回目を迎えた2009東日本デイリーショーは、10月21~22日、岩手県雫石町の全農岩手県本部中央家畜市場で、東北6県から157頭と北海道5頭、茨城県10頭、栃木県4頭、岡山県4頭を加えた1道9県からホルスタイン168頭、ジャージー12頭の計180頭が出品され、盛大に開催された。審査委員は北海道清水町の酪農家、串田雅樹さんが担当した。
グランドチャンピオン(=シニアC)には岩手県・中村優さん出品牛のケリー(父:ストーマティック)が栄誉に輝いた。また、ジュニアチャンピオンには北海道・佐藤孝一さん出品牛のジャスパー(父:ジャスパー)が選ばれた。
リザーブ・グランドチャンピオンは宮城県・半澤牧場(=リザーブ・シニアC)、リザーブ・ジュニアチャンピオンは青森県・梅津誠さん、インターミディエイトチャンピオンには山形県の深瀬幸二さん、リザーブには岩手県の折元大樹さんの出品牛がそれぞれ選ばれた。
ジャージーの部では、ジュニアチャンピオンには岡山県・筒井大悟さん出品のフロスティー、シニアチャンピオンには秋田県・土田雄一さんのプリズムが選ばれた。
なお、乳器最高位賞には岩手県・漆真下孝幸さん出品のロイ(父:ジョーダン)に輝いた。

平成21年11月20日
「長崎でスクール開催」

~全国から90余名参加~
全国ホルスタイン改良協議会(森田一文会長)は、去る9月29、30日の2日間、長崎県雲仙市において、平成21年度ジャジング・スクールを開催した。
このスクールは、傘下の都道府県改良同志会の構成員である酪農家並びに技術者を対象に昭和63年から毎年開催しているもので、牛の見方を学ぶとともに関係者相互の交流を図ることも大きな目的としている。
今回は長崎県乳牛改良同志会(中村隆馬会長)並びに長崎県酪農業協同組合連合会(山下俊忠会長)の協力を受け、雲仙市小浜温泉と家畜市場での開催となったが、北は北海道、南は鹿児島に至る15都道県から90余名の参加があった。
初日は角倉副会長の開講挨拶の後、日本ホル協大西審査部長から、審査には得点審査、線形審査、ジャッジ審査があるが、ホルスタイン種雌牛審査標準に基づいて審査を行うからにはその内容を熟知して欲しいなど概略の説明が行われた。
その後参加者は初回受講の一般と2回目以上参加のジャジマン候補者に分かれて、一般は牛の見方、序列付け上での注意事項等の講習を受け、ジャジマン候補者は審査会場で4頭1組の教材牛3組の序列付けと答案提出が行われた。各部ごとに指名された受講生数名が序列を説明した後、大西審査部長からの模範解答と説明に参加者たちは一喜一憂していた。
また、翌2日目は全員が家畜市場に移動し、4頭1組を4セット序列付けの研修を行った。ここではジャジマン候補者だけでなく初めて序列を付ける一般受講者に加え地元の県立諫早農業高校・島原農業高校並びに熊本県の菊池農業高校からも参加があり、皆真剣な眼差しで牛に注目していたことが印象的であった。
このスクールでは改良事業の意識を向上させるため酪農講演会も同時開催しているが、今回は家畜改良事業団熊本種雄牛センターの森幹夫業務課長を講師に迎えて、「改良情報を読む~次世代の乳牛改良」をテーマに講演が行われた。

研修風景①

研修風景②
研修風景③
研修風景④
集合写真
(クリックすると大きな画像が表示されます)

平成21年11月20日
「検定成績優秀記録牛F偏差値上位牛」

~都府県、平成21年度10月証明分~
※ 日ホが定期的に発行している「検定成績証明書」において、検定成績F偏差値の上位牛
を毎月当新聞で掲載しています。
※ F偏差値とは、検定日数305日乳脂量に関して、平成7年に分娩した成牛の値を100とし、
それぞれの地域・年齢・分娩日と搾乳回数を用い、比較できる数値に変換したものです。
詳細は当協会ホームページをご覧下さい。
注)同じ分娩で検定日数の違う成績がある場合は、検定日数305日を掲載します。
F偏差値100以上の全牛はこちら