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機関誌

機関誌内容一覧

平成24年02月20日


平成24年02月20日「24年度重点事業報告」~東西2地区で開催社員会議~
日本ホル協は、東日本と西日本の2地区で平成23年度社員会議を開催し、今年度の中間事業概況と24年度重点事業などの報告・承認を得た。
24年度重点事業では、登録や審査の推進を図ることで引き続き協力をお願するとともに、27年度開催の第14回全日本ホルスタイン共進会について6月の総会までに開催地を決定することや、公益法人制度の見直しについて25年末を目処に移行準備を進めること等を報告した。また、今後の全共開催に係る基本的事項と第14回全共規則骨子の考え方を提示し、意見を聞いた。併せて、(独)家畜改良センターの酒井豊理事から「我が国の乳用牛改良体制の強化」と題して講演会を開催した。
登録頭数、夏の落込み回復
平成23年度東日本社員会議(平成24年2月3日)社員会議は、当協会会員酪農家の中から選出された社員を対象に、登録事業の概況や次年度の実施計画を伝達するとともに、広く会員の意見要望を聞いて登録の普及拡大や会員相互の連携強化を図るものである。
東日本は2月3日、東京都内の中野サンプラザで41名、西日本は1月27日、福岡市の中小企業振興センターで39名の社員と関係者が出席して催された。
東日本は北良治会長、西日本は尾形文清副会長から、総会前の唯一の意見交換の場なので、忌憚のない意見をお願いし、酪農経営の根幹となる登録や体型審査の理解と推進、今後の全共開催に係る全共企画委員会案について意見を聞きたい旨の挨拶があった。
23年度の中間事業概況では、昨年12月末までの登録等申込状況について報告があった。都府県の会員が5,451名で前年同期比89.3%、血統登録は北海道が116,083頭で同96.2%と若干の減、都府県は30,142頭で同99.2%、全国では同96.8%と夏の出遅れを回復した。
各県担当者の研修会を計画
24年度の主な重点事業骨子案では、
  1. 血統登録や体型審査をはじめ各種登録・証明の普及拡大に努める。
  2. ゲノムにおいて昨年アメリカで繁殖に係る遺伝因子が3種類発見され、血統の重要性が再認識されたことから、海外の最新情報収の集に努める。
  3. ホームページ、改良関係情報の充実に努める。
  4. 登録委員研修会の他に、各支部・承認団体の担当者を対象に登録事務取扱者研修会を開催する。
  5. 中央審査研究会を開催する。
  6. 全酪新報に記事を掲載する。
  7. 6月の総会までには第14回全共の開催場所を決定する。
  8. 公益法人制度改革では、一般社団法人への移行(申請期限は平成25年11月30日)に向けて諸般の準備を進める。
等の報告があった。
証明書の国符号等を3桁
登録振興対策では、
  1. 現在45%の自動登録をさらに推進するためのPR用リーフレットを作成配布する。
  2. 血統登録や能力証明書、ホームページ等で国符号、遺伝因子符号をより分かりやすく3桁で表示する。
「後検の部」増設に意見集中
今後の全共開催について、日本ホル協の全国5ブロック代表役員で構成される「全共企画委員会」が作成した考え方を提示し、社員から意見要望を聞いた。
今後の基本的事項について、
  1. 開催方法はホル協主催で、全共運営と関連行事は開催地実行委員会が推進・実施する。
  2. 国内を5ブロックに分け巡回開催方式とする。
  3. 経費の軽減を図るため既存施設の活用を図る。
  4. 後継者の育成に努める。
等は、概ね了承された。
また、第14回全共の未経産の部を全て後代検定娘牛とすることについて、第13回(開催中止)と同等か折衷案を希望する、優良牛を出品したいので国産や外国の区分は不要、日本の体型改良が遅れるのではないか、などの意見等が出された。これらの意見・要望をとりまとめ、3月の企画委員会で協議し、答申案を理事会に提出する。
その他として、今年1月に農水省消費・安全局から中国で口蹄疫の新たな発生があったことを受け、畜産関係者等への指導の徹底をお願いした。
酒井理事が講演~家畜改良センター~
社員会議に併せて、家畜改良センターの酒井豊理事を招き「我が国の乳用牛改良体制の強化」と題して講演が行われた。
講演では、福島県内にある同センターも直面しているセシウムについて、自ら正しく理解することに努めた内容を分り易く解説された。
また、ゲノム情報を活用した改良の推進について、現状と将来の取り組み、海外の最先端の技術による遺伝性疾患の究明等について講演された。なかでも放射性物質については、質問が多数出されるなど、タイムリーで興味深い内容であった。

平成24年02月20日「長命連産の証し」~生涯乳量全国トップ40~
日本ホル協では毎年、検定成績証明された累計記録について、生涯検定選奨および生涯乳量・乳脂量高記録牛の公表を行っている。今回は平成23年12月末現在の全国における生涯乳量高記録牛をとりまとめた。
都府県過去最多4頭登場
下表には生涯乳量全国トップ40と都府県上位牛を示した。
生涯乳量のトップは、18年に記録更新した杉浦尚さん(北海道帯広市)所有のワイケーティーテッチェアマンダ(体型得点93点)で検定8回、4,080日、生涯乳量21万5218㌔、乳脂量7,946㌔、3.7%。本牛は検定1日あたり平均乳量も優に50㌔を超える高能力ぶりを発揮し、国内で唯一、生涯乳量20万㌔突破牛であり、生涯乳脂量は全国2位。また、産子から3頭の後代検定候補種雄牛(うち1頭が選抜)や、多くの優秀な雌牛が輩出している。
2位は橋田和幸さん(北海道恵庭市)所有のエンゼルプリンセステルスターで総乳量18万6,748㌔を記録している。なお、本牛の検定16回は生涯記録牛の中では最多回数である。
3位には前年次7位から記録を更新した村崎喜一さん(北海道大樹町)所有のオームスビーコロンバスアンナの17万7241㌔。4位には久保田明さん(北海道幕別町)所有のノースジェラルディンミスアイバンホーの17万2,698㌔。5位には前年次10位の遠藤潤一さん(北海道天塩町)所有のエンドリツチバートンリードで総乳量16万8,351㌔であった。
6位には都府県1位の田中泰彦さん(鳥取県)所有のロイブルックハイアーエレンが16万6278㌔で、総乳脂量8978㌔は平成8年以来16年間にわたって日本一の座を堅持している。また、都府県牛では前年次57位から大きく順位を上げ22位に登場した糟谷英文さん(千葉県)所有のカスヤフアームダブリユーエルフレ―ランドが検定12回、4,415日、総乳量14万7291㌔、24位の(有)アカツキ牧場(愛知県)所有のドーンデールオレゴントングが検定11回、4,351日、総乳量14万5,990㌔、前年次41位から記録を更新し31位となった眞嶋大輔さん(栃木県)所有のスノーライトフローリーマーシヤルが検定9回、4,734日、総乳量14万2417㌔。北海道の強豪が上位を占める全国トップ40傑に過去最多の4頭が登場した。
生涯乳量の上位牛で23年次に記録更新(表中、名号の前に*印)したのは、6頭であり、前記の4頭に加え、26位の久保隆幸さん(北海道湧別町)所有のレークランドクリスタルリンデイETが検定11回、3,950日、総乳量14万4993㌔、40位の遠藤潤一さん(北海道天塩町)所有のエンドリツチプリンセスエーローヤルフタゴが検定8回、2,692日、総乳量13万8726㌔を記録した。これらの記録更新により、全国の14万㌔突破牛は前年次より3頭増え36頭となった。
表の下方には、都府県牛での生涯乳量上位牛を列記した。この中で昨年記録更新したのは、41位の都丸進さん(群馬県)所有のリーダーマースローヤルミヤコが検定12回、3,922日、総乳量13万7851㌔、51位の木村睦美さん(愛知県)所有のダイアポリピーエルガールが検定10回、3,512日、総乳量13万6786㌔、115位の金井真一さん(長野県)所有のジーエスハリエツトカビーETが検定9回、3,209日、総乳量12万8472㌔と好成績を達成した。

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平成24年02月20日「検定成績優秀牛」~都府県24年01月証明分F偏差値~

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