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2021年12月20日号

血統登録は順調な伸び 前期事業概況・決算を報告
日本ホル協理事会

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     日本ホル協(前田勉会長)は11月19日、第308回理事会をWebで開催し、令和3年度中間事業概況と前期決算、補助事業の概要やハプロタイプ情報の提供、遺伝子型調査取扱要項の改正等について報告・協議を行い、すべての議案について承認された。

    体型審査は回復基調に

     冒頭、前田会長から挨拶で、「コロナ禍の中で会員酪農家や関係者の努力によって、前期の血統登録や審査頭数は回復基調にあり、後期での一層の推進に努めたい」とした。
     報告事項では、先ず令和3年度中間事業概況について、本年10月末現在の血統登録頭数は全国で13万3090頭、前年同期比107%で、特に北海道では8600頭余の大幅な伸びを示した。また、体型審査では、昨年度はコロナの影響で25都府県で中止となったが、今年度は6県での中止に留まり、審査実施戸数・頭数は順調に回復した。

    耐病性指数開発の検討

     研修会等の開催では、昨年度は開催を中止した登録委員研修会をWebで2回開催し、合計で170名以上の参加を得て、登録の必要性と登録事故の早期解決をお願いした。調査研究では、昨年度からのJRA事業で、疾病データの収集分析とゲノミック評価値を用いて耐病性指数開発の検討を進めたほか、後代検定体型調査や遺伝評価値推定のためのデータ提供、搾乳ロボット適合性調査等を実施した。
     そのほか、本年8月からSNP検査済牛に対して胚致死をもたらすハプロタイプの保因状況をWeb上で提供開始したこと、乳用牛改良推進協議会や世界ホルスタインフリージアン連盟評議員会議の概要について報告が行われた。

    遺伝子型調査取扱要項を改正

     令和3年度の前期決算では、本局は審査成績証明や遺伝子型検査、補助事業収入の増収と会議費や旅費等の節減、支局も血統登録や検定成績証明等の増収により概ね順調な決算であることが報告された。
     協議事項では、来年6月の任期満了に伴う役員改選に向けて、地域別役員定数案並びに改選までのスケジュール案が上程され、原案どおり承認された。
     また、家畜改良事業団が新たに実施する「胚性致死関連遺伝子型検査」に伴う遺伝子型調査取扱要項の改正案についても承認された。施行は来年1月から。

登録を円滑に進めるために
令和3年度登録事務取扱者研修会

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     去る11月11日に令和3年度支部・承認団体登録事務取扱者研修会を行いました。
     この研修会は日本ホル協の支部・承認団体で、日常的に登録事務に携わっている職員の方々を対象に隔年で開催しています。研修内容は、登録事業の必要性と日本ホル協の事務全般に対する理解が主であり、また日本ホル協職員との交流も含めて従来は2日間の日程で行ってきました。しかしながら、今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からWebでの短時間の開催となり、研修項目は、
    ①自動登録
    ②地方ターミナルシステム操作
    ③遺伝子型検査
    の3項目に絞って研修を行い、参加者は22府県から37名となりました。
     本紙では今回説明した内容の一部を報告します。

    自動登録を円滑に行うために

     自動登録は、各都府県の支部・承認団体や地域の登録委員のご尽力、また会員酪農家の皆様のご理解によって普及が進んでおり、昨年度の都府県における自動登録での血統登録率(血統登録雌牛のうち自動登録によるものの割合)は70.4%に増加しています。
     自動登録は申込書の記入がいらない簡易な登録方法ですが、授精の都度、データによる授精報告を行うなど継続して必要な作業があります。これが停滞すると血統登録証明書の発行ができないために、本来スムーズに進む自動登録のメリットを得ることができません。
     今回の研修会では、自動登録に必要な報告である「出生報告」「授精報告」「希望名号等の報告」を中心に説明を行いました。
     特に授精報告については、牛群検定の繁殖情報を利用している農家が多い状況ですが、未経産牛の検定への加入が遅れている影響で血統登録することができず、事故照会となる事例が多く見られます。未経産牛であっても初回授精までには検定に加入して授精報告が必要です。それによって、牛群全体の分娩頭数の予測や未経産牛の繁殖成績を把握することにも繋がります。

    遺伝子型検査申込手順と血統疑義の解消

     遺伝子型検査についての研修では、どのような時にどの遺伝子型検査が必要なのかといった概要に始まり、具体的な検査種目や検査試料の種類、検査申込書の書き方、またSNP検査による血統疑義が生じた際の調査手順まで幅広く説明を行いました。
     特にSNP検査による血統疑義は、疑義が解消されないと本牛のゲノミック評価や審査・検定成績証明などが保留となり、さらには娘牛や姉妹牛の血統登録申請も保留となります。また、血統疑義の関連牛が死亡してしまうと親子判定の検査ができなくなり、疑義が解消されず、登録取消や母牛が無登録の扱いになりますので、血統疑義が生じた際は早めの対応が必要です。
     研修会では、普段から疑問に思っていることや、現場で出ている意見・要望といった生の声をお聞かせいただき、登録事務が円滑に進む糸口となるように心掛けました。
     次回の開催は、日本ホル協の事務所に集まった形での研修会ができることを願っております。
    (事業部登録課・門間)

2021-12月評価より地域別集計始まる

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     (独)家畜改良センターでは、2021年12月評価より経産牛の遺伝的能力評価について、地域別の集計結果の掲載を開始した。
     どのように改良が進んでいるかを表すために、現在の値は2018年生まれの個体、過去の値は2015年生まれの個体を対象にしている。それぞれSBV(標準化育種価)の平均を計算し、SBVの平均値と、3年間の増加量を比較した。
     地域区分としては、個体数ができるだけ均等に確保できるよう、北海道、東北地方、関東地方、北陸・中部地方、近畿・中国・四国地方、九州・沖縄地方の6つの地域に分けて集計している。
     形質は泌乳形質や体型形質などから、総合指数にも関係する、乳量・乳蛋白質量・肢蹄・乳器・体細胞スコア・泌乳持続性・在群能力の7形質の評価値を対象としている。体細胞スコアに関しては値が低くなるほど好ましい形質であるため、正負の符号を逆にした値となっている。
     図は、地域別に集計した際の各地域の特徴をまとめたものである。詳細については家畜改良センターのWebサイトに掲載があるので、そちらも確認していただきたい。

人事異動

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    (12月1日付)
    ◇黒田由佳総務部総務課庶務係(同総務課)

検定成績優秀牛 -都府県令和3年11月証明分F偏差値-

ホルスタイン手帳 発売中

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