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機関誌

機関誌内容一覧

平成14年12月20日


平成14年12月20日
「耳標番号は正しく記入を」
耳標番号による登録申込みは簡便である一方で、番号の記入誤りを起こしやすい。今月下旬からは新様式の「血統登録申込書」を配付して、正確な申込書記入方法の普及徹底を図るところである。子牛が生まれたら、すぐに耳標装着と家畜個体識別センターへの報告を、そして雌子牛はできるだけ早期登録、正しい申込記入を心掛けていただきたい。
間違うと取り消し再登録に
新しい登録事務システムの稼働開始の遅れで、登録証発行が大幅に遅れていたが、最近では、申込受付から登録証発送までの所要日数が従来とほぼ同程度まで回復してきた。今後はさらに処理日数の短縮を図って、登録証が1日でも早く、酪農家の手元に届くよう努力しているところである。
さて、酪農家の現場では、新しい登録申込みにあたっては、耳標番号を記入するだけで従来の斑紋記入がない分、簡便になったということを聞く。
しかし、農家内には似たような耳標番号の牛が繋がれており、10ケタの番号は数字を1つ間違っただけでまったく違う牛になってしまうことは言うまでもない。
登録申込みの際には、現畜の耳標から読み取る場合と農家が書き控えている繁殖台帳や耳標装着牛一覧から番号を転記する場合がある。
現畜の耳標の場合には汚れや、上5ケタや下1ケタの小さい数字の読み間違えがある一方、台帳から転記する場合には①単純な転記ミス②同じ時期に生まれた子牛が複数いるための勘違い③母牛の耳標番号を記入、といった誤りが多い。
耳標番号の記入にあたっては、転記に誤りがないことを確認した上で、必ず現畜の装着耳標の番号と照合するようお願いしたい。
登録した後に、その牛の耳標番号が間違っていた場合には、正しい血統と耳標番号に基づいて取消再登録の手続きが必要となる。
この場合、取り違えた番号の相手牛が確認でき、相手牛が耳標番号による登録牛である時に限って、更正申込扱いとなる。その際には、双方の牛を同時に更正申込みしなければならない。
取消再登録や更正申込みの際には①申込書②授精証明書③当該牛の登録証④理由書⑤申込料金が必要となる。
新しい血統登録申込書
耳標番号による登録に移行した後も従来の血統登録申込書を利用してきたが、このたび新様式の登録申込書を作成し、各都道府県の日本ホル協支部・承認団体に送付している。
新しい申込書の記入では、①申込牛の耳標番号②父牛の登録番号と、名号又は略符号③母牛の登録番号。母が無登録の場合は母の耳標番号を記入し、「無登録」に丸印④授精証明書の添付(条件によっては証明書省略可。その場合は、必要事項を記入)が必要。
平成14年12月20日
「1月から近交回避情報も」

~日ホ協HPにアクセスしよう~
日本ホル協のホームぺージでは、審査高得点牛、検定成績高記録牛、生涯検定選奨牛などを閲覧できます。また、登録番号をいれるだけで血統3代が検索できる血統情報検索や血統能力証明申込サービスを行っています。いますぐアクセスしてみましょう。来年早々には「近交回避」情報も開示予定ですので、どうぞご利用下さい。
アドレスはhttp://group.lin.gr.jp/hcaj/
平成14年12月20日
「ジャージー熱盛ん」

~全共効果!?岡山でまたEX~
このほど実施された岡山県の14年度後期牛群審査において、ジャージー種雌牛で国内4頭目、岡山県では今春に続いて2頭目のEX牛(審査得点90点以上)が誕生した。
この牛は、真庭郡八束村・美甘泰治さん所有のオカエッチサターンブラース(平10・10・10生)で、今回4歳1月3産目の審査で90点となった。なお、今秋の岡山県共ではジャージー経産3歳以上クラスで優等賞一席を獲得している。前産の検定では10月でM6190㌔、F321㌔(5・2%)を記録している。父はバンホームインペリアルズサターン。
岡山県では一昨年秋の第3回ジャージー全共以来、ジャージー牛の改良熱が高まっており、地区共進会への積極的な参加や牛群審査受検戸数・頭数もこの2年間で着実に伸びてきている。
ホルは都府県5頭目の94点
一方、ホルスタインの牛群審査でも、久世町・森田一文さん所有のケーエフライルテナ(平7・9・2生)が7歳3月で都府県最高得点94点に並んだ。94点は都府県で5頭目。
本牛は第11回岡山全共の経産部門で準名誉賞を獲得し、今秋の岡山県共でもグランドチャンピオンに輝いている。
平成14年12月20日
「体型審査は得点だけじゃない
情報の活用が大事です」
日本ホル協では、牛群審査や初産牛の体型調査の際に、審査後「審査成績報告書(決定得点と5部位得率、線形評価)」と、直近の「農家産次別遺伝能力」、「個体遺伝能力」、「近交回避」、「乳用種雄牛評価成績(形質別上位牛リスト)」などの情報を配付している。
審査は、単に「何点」という得点だけで終わるのではなく、これらの改良情報を活用して、体型は勿論、泌乳能力の改良のために、より最適な種雄牛の選定と近親交配の回避に役立ててほしい。◇審査成績報告書(決定得点及び各部得率)
牛群の成績欄には、今回審査を含めて最近4回の年齢別審査頭数、平均審査得点、平均体型指数が示されている。今回受検牛のレベルを過去3回と比較することができる。
個体の成績欄には検定コード順に、審査結果が示されている。決定得点が同じでも、どの部位がよく、どの部位が惜しいかが明確になる。
例えば、初産牛の場合は各部位や決定得点が80点(%)以上あれば好ましく、77点(%)以下は問題ありと見ていい。
◇審査成績報告書(線形形質)
受検牛ごとに父牛略符号、体型指数、各部位の線形評価とその良否(◎、▼)が示されており、個々の牛の体型特徴と良い点、惜しい点が明らかになる。また、1つの形質を縦に見れば、例えば「逆尻」、「蹄の角度が浅い」、「乳房の幅はあるが、底面が深い」など牛群の特徴が把握できる。
◇農家産次別、個体遺伝能力
農家産次別リストは、直近の雌牛遺伝評価成績から、受検農家の経産牛について産次別に各泌乳形質の標準化伝達能力(SBV)をグラフで示している。
産次の若い牛ほどプラスで高くなっていれば、選抜淘汰や交配種雄牛の選定が適正であり、泌乳能力の改良が順調に進んでいると判断できる。
また、個体ごとのリストでは、まず乳量がプラスで高い値のものと、低いプラスやマイナス値のものに区分する。前者には乳成分率や体型、特に乳器を改良する種雄牛を、後者には乳量を改良する種雄牛を交配することが理解できる。
◇近交回避情報
登録済みの経産牛について、最近の供用種雄牛中、近交係数6・25%以上の高い近親交配になる種雄牛を掲示している。
近交度の高い交配は生まれた子牛の奇形、発育低下、乳量の低下を招く恐れがあるので極力避けた方がよい。
◇NTPトップ40
直近の乳用種雄牛評価成績からNTPトップ40と泌乳・体型各形質別に上位20傑の種雄牛を掲載。