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平成18年7月20日


平成18年7月20日
「北海道は登録増加!

~自動登録の効果大日本ホル協第56回通常総会~
日本ホルスタイン登録協会の第56回通常総会は6月15日、東京都千代田区の全国都市会館で開催され、平成17年度事業と同収支決算報告、18年度事業計画と同収支予算案などを協議し、可決承認された。17年度は、栃木県で第12回全日本ホルスタイン共進会を開催し、延べ69万人の参観を得て大成功を収めた。血統登録申込みは22万8千頭余で前年度を2・7%上回ったが、都府県では前年度をやや下回った。18年度は特に都府県において自動登録の普及PRによる登録頭数の拡大を図ることとした。任期満了に伴う役員改選では、山﨑博文会長、北、菊池両副会長が再選された。また、稲継専務理事が退任し、後任には藤村忠彦氏(日本乳業協会・前常務理事)が就任した。
都府県は前年度割る
開会にあたって、去る3月17日に逝去された故高島照治・前会長を悼んで出席者全員で黙祷を行った。
続いて、山﨑会長から昨年栃木県で開催した第12回全共では、4日間で69万人もの入場者数を得て、大成功を収めることができ、地元栃木県をはじめ多くの関係各位の支援と協力の賜である旨、お礼の言葉を述べた。
登録事業について「北海道での登録頭数が自動登録によって年間4%以上伸びている一方、都府県では登録件数が落ち込み、危惧している。今後の登録の方向である自動登録について一層のご理解とご協力をお願いしたい」。また、「次回全共は北海道で開催するが、合わせて今後の全共のあり方を検討する時期である。内部に企画委員会を設置して、議論を進めている」とした。
来賓として農林水産省の西川孝一生産局長(姫田尚・畜産振興課長が代理出席)から「貴協会は長年にわたって乳用牛の改良増殖の基礎となる登録諸事業に尽力されてきた。また、トレーサビリティの基礎となる個体識別システムを早くから登録に活用し、さらに自動登録によって全牛の登録実現をめざして尽力されていることは、血統情報の高度化利用と合わせて酪農経営の効率化や生産コストの低減につながるものであり、一層の推進を期待したい」と挨拶が述べられた。
家畜改良事業団の香川莊一理事長からは「栃木全共では、ホル協のご協力によって、私共の国産娘牛を初めて展示することができた。生産者からの関心は予想以上に高く好評であった。乳牛は30年間で乳量4000㌔から7800㌔へ約2倍に増加した。他にこれほど伸びた農産物はない。牛群検定や後代検定も定着してきたが、能力や普及面での地域格差、輸入精液利用の増加など課題も多い。国内の能力水準のさらなる向上をめざし、今後とも国産牛の振興に取り組まなければならないと考える」。
全国酪農協会の上野千里会長(今関輝章・同常務理事代読)からも「日頃は全酪新報に改良情報を提供していただくとともに、長年にわたって生産者と一体となって乳牛の登録、審査事業を展開して酪農発展に尽力してきた功績は大きい。今般、酪農界は減産型の計画生産が決定され、誠に厳しい局面に立たされている。生産農家が誇りと希望を持てる生産環境を作るために、酪農関係者や組織が合い携えて消費拡大や環境改善の努力をしていかなければならない」旨の挨拶があった。
審査、検定証明は好調
議事では、平成17年度事業・同収支決算報告、18年度事業計画・同収支予算を協議し、原案どおり可決承認された。
17年度の血統登録申込頭数は、全国で22万8814頭を数え、前年度に対して2・7%増加した。しかし、その内容は北海道が17万3779頭で対前年度4・7%増加したことによるもので、都府県は5万5035頭で前年度を3・2%下回った。
移動証明申込みは合計2万2034件(前年比13・8%減)、審査成績証明2万7077頭(7・8%増)、検定成績証明8万118頭(5・5%増)、会員数は2万160名(1・6%減)。
17年度に実施した主な事業では、酪農生産基盤改善支援対策事業の一部委託を受け、後代検定娘牛と同期牛約3万8千頭の体型形質データを収集するとともに、総合指数の見直しなど分析・検討うぃ行った。
家畜改良体制整備事業では15年度から5年間の事業再構築の中で、家畜改良データバンクの構築、登録情報と牛群検定情報の連携利用、授精データ取り込みによる自動登録システムの構築、インターネットによる情報提供などを行った。
第12回全日本ホルスタイン共進会は、昨年11月3~6日、栃木県壬生町で高円宮妃殿下を迎えて、盛大に開催した。全共では①後代検定済娘牛の展示、②牛乳・乳製品の消費拡大PR、③後継者育成として学校出品牛の奨励や高校生を対象に「牛の見方」の講習会、大型ビジョンによる学校紹介、④多回出品者の表彰、⑤出品マナーの順守徹底、など新しい試みに取り組んだ。
平成18年7月20日
「専務理事に藤村氏」
日本ホル協は第56回通常総会において任期満了に伴う役員改選を行い、理事19名と監事3名を選出した。
引き続き行われた第237回理事会では山﨑博文会長(岡山)、北良治副会長(北海道)、菊池一郎副会長(栃木)がそれぞれ再選された。
また、稲継新太郎専務理事が退任し、後任には藤村忠彦氏が専務理事に就任した。このほかの新役員は次のとおり(敬称略)。 《理事》
角倉了一(北海道・再)
田野義法(岩手・新)
佐藤篤右(秋田・再)
伊藤堅治(福島・再)
大槻和夫(茨城・再)
阿佐美昭一(群馬・再)
赤丸正則(福井・新)
前田勉(長野・再)
河合正秋(愛知・再)
赤松清助(兵庫・新)
小谷一郎(鳥取・再)
湊恵(香川・再)
尾形文清(福岡・再)
吉田孝壽(熊本・再)
南原需(鹿児島・再) 《監事》
奥澤捷貴(千葉・再)
佐藤正志(宮城・再)
宮本貞寿(長崎・再)
平成18年7月20日
「登録推進に尽力」

~登録委員82名を表彰~
日本ホル協では、登録委員に対する記念品贈呈要領に基づいて平成17年度表彰登録委員29府県82名を公表した。
登録委員は、酪農現場の第一線で登録申込みの作成や登録推進、改良指導などで活躍されており、登録の普及推進に欠かせない存在である。
17年度表彰登録委員は次のとおり(敬称略)であり、後日感謝状と記念品が贈られる。
(青森県)藤谷龍
(岩手県)佐藤秋宏、辰柳慎一、藤巻力、上家皆応、高橋祐介
(福島県)渡辺孝一、木戸美幸
(茨城県)渡辺和弘、潮田寛見
(栃木県)岡信也、國安朗、大田原勝男、森倫美、村山ハルノ
(群馬県)深沢富雄、勅使河原浩、武士世理子、樺沢秀朔、石井敏
(千葉県)黒川孝、藤平安喜男、林敦久、栗沢春雄、高梨義教
(新潟県)漆山弘章
(山梨県)黒川竹男、見形治
(長野県)市岡英昭、尾崎一太郎、山下秋広、宇藤友隆
(岐阜県)桂川浩明、和田幸治、澤村正次
(静岡県)田地川順二、向山洋、尾川淳
(愛知県)伊藤幸介、菅谷克吉、荻野多成、犬塚保夫
(三重県)山本泰也
(京都府)村上知行
(大阪府)入江康彦
(兵庫県)喜多茂之、井上昇蔵、湯本和秀、脇屋敷 直、清水啓貴
(奈良県)赤池勝
(鳥取県)登倉浩、藤井隆介、山本雄一郎
(岡山県)井上哲雄、難波正憲、小林孝弘、森崎陽子、関悟司
(広島県)梅木和弘、住田達也
(山口県)吉村一美
(愛媛県)板野えい子、有友文昭
(高知県)山﨑良洋、下村恭
(福岡県)平井啓輔、梶原隆幹、松尾誠志
(熊本県)本田伸二、 右田幸孝、岩田数信、野田さゆり、中村壽宏
(大分県)渡辺修司、佐藤哲也
(鹿児島県)田口小市郎、古賀浩治、菅田力生、田中直幸、比良章
(沖縄県)知念克哉
おかやま酪農協など表彰
日本ホル協では毎年度、会員拡大や血統登録、審査の普及推進に貢献している各都府県支部・承認団体を表彰している。
17年度の表彰団体は次のとおり。 ◇会員拡大推進団体
(優秀賞)おかやま酪農協
(優良賞)鳥取県ホル協、鹿児島県酪連
(努力賞)宮崎県経済連、熊本県酪連、福島県酪農協、全農青森県本部、兵庫県酪連、岩手県支部 ◇血統登録普及推進団体
(殊勲賞)おかやま酪農協
(敢闘賞)群馬県家畜登録協会、全農青森県本部
(努力賞)神奈川県酪連、福島県酪農協、愛知県酪農協、岩手県支部、宮城県ホル協 ◇審査成績普及推進団体
①増減率によるもの
(優秀賞)宮崎県経済連
(優良賞)栃木県酪連、群馬県家畜登録協会
(努力賞)福島県酪農協、鳥取県ホル協、岩手県支部、鹿児島県酪連、熊本県酪連、福岡県酪連、茨城県酪連
②審査頭数によるもの
(優秀賞)熊本県酪連
(優良賞)群馬県家畜登録協会、栃木県酪連
(努力賞)岩手県支部、宮崎県経済連、福岡県酪連、愛知県酪農協、茨城県酪連、鹿児島県酪連、鳥取県ホル協
平成18年7月20日
「登録の着実な推進を」

~初心に帰り新たな視点で新任ご挨拶日ホ協専務理事藤村忠彦~
先般の第56回通常総会において、稲継新太郎専務理事の任期満了による退任に伴い、専務理事に選任されました。よろしくお願いいたします。
ホルスタインの登録やホル協との関わりは、昭和44年に、現在(独)家畜改良センターになっている農林省福島種畜牧場で乳牛の改良業務に従事し、登録委員として牧場飼養牛の登録や高等登録の受検、乳牛の改良に関する資料の入手などから始まりました。
当時、当協会の審査には、国の牧場間の競い合いなどから緊張して臨んだことが新鮮に思い出されます。その後、乳牛牧場2カ所で勤務しましたが、乳牛の泌乳能力や体型の向上、搾乳ロボット、体外受精卵の流通、メガファームの登場など、ひと昔前では考えられなかった技術の進歩と、乳牛や酪農を取り巻く環境の変化に驚いてきました。
この間、登録を基礎に、牛群検定と後代検定が種々の工夫を行いながら、直接・間接的に酪農発展の基盤となっていることは、関係者のご努力の賜と敬意を表するとともに、更なる展開と定着の期待をもっておりました。
乳牛に直接関わる職場を離れて10余年、BSEの日本での発生やその後の虚偽表示問題が発生するなど、食の安全の確保に対する国民の信頼を揺るがすような重大な出来事が相次ぎ、安全で安心できる農畜産物等の食品に対する消費者ニーズに対応した生産履歴の表示に関連し、牛の個体確認の仕組みが出来、乳牛の登録事務についても見直されました。
このような情勢のもと、この度ははからずも、登録協会の内側に身を置かせていただくこととなりました。第56回総会を迎えた当協会の歴史の重みも改めて感じております。
改良の原点は個体と血統の確認・登録にあることを念頭に、登録頭数にも地域格差が生じていることなどを十分に認識して、登録事業や協会のあり方などを社会的、経済的な変動の中で、初心にかえって原点から勉強させていただき、新たな分野にも目を向けて、登録事業の着実な推進に携わる所存でおりますので、よろしくご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、着任のご挨拶とさせていただきます。

[略歴]
昭和44年3月東京農工大農学部を卒業、同年4月農林省入省(福島種畜牧場に勤務)。
その後、畜産局畜産経営課、牛乳製品課、畜政課、東北農政局、関東農政局勤務を経て、平成5年に家畜改良センター新冠牧場長。
8年に農畜産振興事業団、10年には全国牛乳普及協会専務理事、13年から日本乳業協会常務理事を歴任。
昭和20年生まれ、東京都出身。

平成18年7月20日
「自動登録加入促進を

~日ホ協、18年事業計画~
18年度は、乳牛改良の原点である血統登録について、家畜個体識別との効率的なシステム構築によって「自動登録」の加入推進を図り、登録頭数の積極的な拡大を行うものとし、年間23万6000頭の血統登録申込みを見込んでいる。また、牛群審査や後代検定体型調査によって乳牛の耐用年数の向上と、わが国種雄牛の遺伝的レベルや評価値の信頼度向上に努める。このほか、今後の全共開催のあり方や内容についての検討、ホルスタイン種審査標準の改正準備を進めていく。
前年度、都府県は血統登録頭数が減少したことを反省して、18年度は今後の登録の方向である「自動登録」への加入推進について積極的にPR勧誘を行う。
「自動登録」は雌牛全頭を自動的に血統登録するもので、①最初に自動登録契約を行えば、あとは1頭ごとの登録申込みが不要、②登録書の早期発行、③登録料の割引、③移動証明申込及び料金が不要、など料金の低減と申込みの簡素化、登録書の早期発行などメリットが大きい。
後代検定体型調査は前年に引き続き、酪農生産基盤改善支援対策事業の一環として実施し、材料娘牛と同期牛約3万2千頭の体型データを収集して、種雄牛や雌牛の遺伝評価分析に利用する。
今後の全共開催のあり方や内容について、企画委員会の議論を経て理事会に報告し、2010年に北海道で開催される第13回全共の成功に向けて取り組みを強化する。
また、ホルスタイン種審査標準について、来年度改正に向けて、諸準備を進めるとともに、登録審議会を開いて、登録諸問題を諮問する。
血統登録23万6千頭を計画
本年度のホルスタイン種登録申込見込頭数は、血統登録23万6000頭(本局6万1000頭、支局17万5000頭)、移動証明2万200件(本局1万3000件、支7200件)、審査成績証明2万5110頭(本局8050頭、支局1万7060頭)、検定成績証明7万130件(本局3550件、支局7万3680件)など。
雄の血統登録申込みに伴う遺伝子型調査や父母牛の判定、フリーマーチン、BLADやCVMの判定、登録申込牛の抜取調査などで必要な遺伝子型調査を家畜改良事業団に委託して実施する。
調査研究では後代検定の候補種雄牛生産用母牛選定資料の作成、材料娘牛と同期牛の体型調査を実施し体型データの収集を行う。
登録の普及・啓蒙では、「全酪新報」(日ホ特集号)を年4回発行して、会員・関係者などに直送する。登録委員に対しては地区別登録委員研修会の開催や登録委員だよりの発行、中央審査研究会の開催などを行う。また、全国ホルスタイン改良協議会の活動に協力して改良意欲の高揚や地域間の親睦交流と後継者育成を図る。
このほか、社員会議や地区別登録事務担当者会議の開催、審査・検定成績優秀農家の表彰や優秀登録委員・支部承認団体の表彰、ジャージー種の登録などを行う。
平成17年度一般会計収支計算書
(平成17年4月1日~平成18年3月31日) 単位:円
[収入の部]
科目予 算 額決 算 額差 異
第 1款会 費41,400,00042,030,000△ 630,000
第 2款 登 録 料783,603,600789,435,045△ 5,831,445
第 3款手 数 料284,914,825316,923,345△ 32,008,520
第 4款諸資料頒布代660,000738,617△ 78,617
第 5款ジャージー登録事務受託料1,750,0001,924,129△ 174,129
第 6款雑 収 入5,932,0005,706,902225,098
第 7款補 助 金4,113,00004,113,000
第 8款調査受託金4,187,00015,412,500△ 11,225,500
第 9款新酪肉事業受託金342,000500,000△ 158,000
第10款後代調査事業受託金5,367,0005,376,500△ 9,500
第11款酪農生産基盤事業受託金93,016,00099,535,000△ 6,519,000
第12款長期貸付金回収収入120,000120,0000
第13款特定預金引当金取崩収入75,000,00094,391,956△ 19,391,956
第14款繰 入 金50,000,00066,834,026△ 16,834,026
当期収入合計(A)1,350,405,4251,438,928,020△ 88,522,595
前期繰越収支差額144,764,974157,976,235△ 13,211,261
収入合計(B)1,495,170,3991,596,904,255△ 101,733,856
[支出の部]
科目予 算 額決 算 額差 異
第 1款事 業 費646,546,833655,991,977△ 9,445,144
第 2款 新酪肉事業費342,000500,000△ 158,000
第 3款後代調査事業費5,367,0005,376,500△ 9,500
第 4款酪農生産基盤事業費93,016,00099,535,000△ 6,519,000
第 5款 事業推進奨励費453,952,250469,806,227△ 15,853,977
第 6款 管 理 費97,446,622119,898,123△ 22,451,501
第 7款信託預金支出42,000,00045,269,773△ 3,269,773
第 8款 中退共掛金支出02,250,000△ 2,250,000
第 9款 繰入金支出11,113,0007,000,0004,113,000
第10款予 備 費621,7200621,720
当期支出合計 ( C )1,350,405,4251,405,627,600△ 55,222,175
当期収支差額 ( A ) – ( C )033,300,420△ 33,300,420
次期繰越収支差額 ( B ) – ( C )144,764,974191,276,655△ 46,511,681
平成17年度特別会計収支計算書
(平成17年4月1日~平成18年3月31日) 単位:円
[収入の部]
科目予算額決算額差 異
第 1款 賃 貸 料133,981,000133,980,97228
第 2款 総合管理料34,906,00034,906,200△ 200
第 3款 雑 収 入10,0009,431569
当期収入合計(A)168,897,000168,896,603397
前期繰越収支差額3,913,7113,913,7110
収入合計(B)172,810,711172,810,314397
[支出の部]
科目予算額決算額差 異
第 1款 管 理 費85,752,95085,247,615505,335
第 2款 借入金支払利息2,495,0002,358,450136,550
第 3款 借入金返済支出14,723,00014,919,315△ 196,315
第 4款 信託預金支出15,000,0006,65614,993,344
第 5款 繰入金支出50,000,00058,319,504△ 8,319,504
第 6款 敷金返済支出577,000577,0000
第 7款 予 備 費349,0500349,050
当期支出合計(C)168,897,000161,428,5407,468,460
当期収支差額 (A)-(C)07,468,063△ 7,468,063
次期繰越収支差額 (B)-(C)3,913,71111,381,774△ 7,468,063
平成18年7月20日
「生涯検定の基準変更」

~ホ種規程など一部改正に~
日本ホル協では、ホルスタイン種登録規程の中で「手数料」という用語を用いた箇所を、会計上望ましくないということから、他の畜種の登録規程に合わせて、適切な用語に統一する。
これに関連して、血統能力証明書交付要領、ホル種輸出牛証明書交付要領、遺産相続又は生前贈与による移動証明料の取扱要項、被災会員に対する登録業務の取扱要項、ホル種牛精液の輸出証明書取扱要項、受精卵移植に関する登録取扱要項、乳用種雄牛及び交雑種子牛出生確認書発行要領、遺伝子型調査に関する取扱要項、遺伝子型による抜取調査の取扱要項、登録普及に関する助成規程などの、「料金」に関する用語も統一する。
優秀牛選奨規程の「生涯検定牛選奨」について、従来の乳量基準に加えて、乳脂量と乳蛋白質量にも次のとおり基準を設けることにした。
[金賞]総乳量が6万㌔以上で、総乳脂量2040㌔以上かつ総乳蛋白質量1800㌔以上
[銀賞]総乳量が5万㌔以上で、総乳脂量1700㌔以上かつ総乳蛋白質量1500㌔以上
[銅賞]総乳量が3万㌔以上で、総乳脂量1020㌔以上かつ総乳蛋白質量900㌔以上
また、各検定成績の検定期間を、従来の「検定日数240日以上365日まで」から「すべての証明された成績」に範囲を広げることとした。
生涯検定の基準改正は、平成19年4月1日証明のものから施行する。
平成18年7月20日
「17年度都府県登録申込状況」

~登録申込、岩手は都府県の1割占める~
平成17年度の都府県における登録申込状況は別表のとおり。
会費納入件数のトップは岩手県の1376名で、都府県合計の13%を占めている。次いで熊本県896名、岡山県744名、福島県631名、兵庫県621名。また、前年度対比では岡山県が206%という大幅な伸びを見せている。次いで鳥取県、大阪府、島根県が前年度より20%以上増えている。会員数の比較的大きな県では群馬県、長野県などが会員数を増やしている。
一方、成畜飼養戸数(17年2月1日)に占める会員普及率で見ると、岡山県、鳥取県、鹿児島県が100%以上、宮崎県、熊本県、福井県が90%以上となっている。
血統登録申込みでは、やはり岩手県が5630頭で毎年都府県1位を維持しており、会員酪農家をはじめ、関係登録委員、県支部や関係各位の努力に敬意を表したい。
次いで登録申込みが多かった県は、群馬県4199頭、熊本県4148頭、岡山県、鹿児島県、愛知県など。
また、前年度よりも登録が大きく伸びた県は青森県、神奈川県、香川県、徳島県などであるが、登録頭数の多い県の中では岡山県、福島県、愛知県、群馬県が健闘している。
なお、畜産統計の2歳未満飼養頭数に占める登録率では、鹿児島県と大阪府の50・4%を筆頭に、岡山県、鳥取県が高い割合を示している。
移動証明申込みは、熊本県が1406件で最も多く、次いで岡山県、群馬県、鹿児島県、岩手県などの順。
審査成績証明では、群馬県が723頭でトップとなり、前年度まで長年にわたり都府県トップを続けてきた岩手県は682頭で2位、次いで栃木県、茨城県、熊本県など。
都府県での検定成績証明頭数は北海道の約13分の1と少ないが、昨年は全共の影響などで前年度に比べて47%増となった。県別では栃木県が1153頭で群を抜いている。なお、牛群検定では西日本で高い普及率を誇っているが、検定成績証明頭数では東日本が圧倒的に多い。
平成17年度都府県別登録申込状況
都府県会費納入血統登録移動証明審査成績証明検定成績証明
対前年%対前年%対前年%対前年%対前年%
青 森27696.8828143.8567121.27897.53
岩 手1,37695.55,630101.4838127.068288.9584151.7
宮 城30295.9964104.9124105.1379108.6329184.8
秋 田97102.139274.114155.68367.512785.8
山 形38590.81,222101.219557.5152185.4128113.3
福 島63193.12,549108.2568127.1297108.88169.2
茨 城47197.32,28283.3744106.0594122.2868159.9
栃 木32197.32,27397.643970.465097.71,153218.8
群 馬321103.94,199107.41,10280.5723105.730181.4
埼 玉6998.632575.147174.1119180.3333148.7
千 葉22581.22,09185.115154.734283.016198.8
東 京6096.824485.03044.175105.62100.0
神奈川57109.6828134.610195.316887.52392.0
新 潟4565.263192.314944.218191.4171119.6
富 山21110.517893.739185.73297.04400.0
石 川1869.211061.126.12956.92100.0
福 井50100.010570.93957.41750.022.9
山 梨9894.240285.95294.5153112.547.3
長 野379101.61,49479.626482.8417105.826065.2
岐 阜130114.088593.0227154.4119135.24
静 岡24892.289894.212884.8225111.93061.2
愛 知43195.12,664107.330887.5411108.726726700.0
三 重9082.619278.78486.613216.72
滋 賀3482.9268101.994102.245136.48266.7
京 都2488.9199105.92392.06292.549169.0
大 阪35120.711681.14063.5
兵 庫62193.42,19383.453090.630387.3293135.6
奈 良1477.85064.9660.0111.14200.0
和歌山2100.013108.313
鳥 取281135.11,69297.033980.5139119.813
島 根48120.035684.465990.98160.05
岡 山744206.12,839123.31,227139.3258103.222
広 島9186.759198.827781.261169.437148.0
山 口4495.734694.511450.28100.05500.0
徳 島40102.6360132.441195.28885.456560.0
香 川2148.8331134.62468.613216.73300.0
愛 媛13192.3987104.79653.920487.221123.5
高 知42116.722874.331124.0925.07
福 岡22394.91,76182.317950.415369.2999900.0
佐 賀9183.552282.518888.361103.49900.0
長 崎91101.1528120.0186202.23291.410
熊 本89697.14,14896.91,406137.8562115.2247224.5
大 分11365.388779.6403113.8150132.77700.0
宮 崎45697.21,36373.438852.2298187.446287.5
鹿児島38396.02,75987.989284.396105.521
沖 縄7593.821574.125384.1
牧 場10751.9169165.7
その他790537.457211.1
都府県10,60199.255,03596.813,67893.88,490103.75,970147.1
平成18年7月20日
「全共体験でき感謝」

~日ホ協前専務理事稲継新太郎~
平成14年6月に川村専務理事の後任として就任し、ホル協には4年間お世話になり、先般6月の第56回通常総会をもって退任致しました。
この4年間で最も印象深かったことは、第12回全日本ホルスタイン共進会に主催者の一人として参加できたことです。
就任当初は、BSE発生に伴い開催が危惧されましたが、開催県である栃木県をはじめ酪農関係団体、酪農家の皆様方の並々ならぬご努力によって、また、期間中の天候にも恵まれて69万人もの多くの参観者にご来場いただき、活気に満ちた全共となりました。史上にも残る全共を体験させていただきましたことに感謝しております。
高円宮妃殿下をお迎えしての開会式当日は、早朝からの車のラッシュで、知事や農林水産副大臣が自転車に乗って会場へお入りにならざるを得なかったこと、それに伴って15分遅れの開催を余儀なくされたことなどのハプニングもあり、当時はさすがに胃がキリキリと痛みました。
今回の全共では、①出品マナーの遵守の事前徹底、出品者服装の統一、②後代検定娘牛の展示、③後継者育成の一つとして高校生を対象とした「牛の見方」講習会の開催など新しい試みに取り組みました。これには、事務担当者会議や社員会議等で提案されたご意見を理事会で真剣に論議していただき取り組むことができました。
現在、ホル協では第13回全共の成功に向けて企画委員会を開催し、種々検討が行われています。歴史と伝統がある全共であるだけに、ともすれば過去を踏襲しがちになりますが、酪農を取り巻く情勢は、12年ぶりの減産型計画生産、WTO農業交渉の予断を許さない見通しなど、厳しい状況におかれております。
そういう中で5年に一度開催される全共が、酪農家にとって明るい活力となり、「参加してよかった!」と言っていただけるよう、主催者をはじめ関係者・団体が一層前向きに取り組まれるよう期待しております。
最後になりましたが、都府県における自動登録の推進によって、ホル協や支部・承認団体が今後とも益々発展されますように、また、皆様方のご健勝とご多幸を祈念いたしましてお礼の言葉にさせていただきます。
平成18年7月20日
「登録委員研修会始まる」
日本ホル協の平成18年度登録委員研修会が今月19日の中部北陸地区を皮切りに都府県5ブロックで始まった。
この研修会は、日頃酪農現場の第一線で活躍している登録委員などを対象として登録事務や教材牛を用いて審査研修を行う。また、今回は登録推進シンポジウムを行う。開催日程は次のとおり。
◇東北地区=7月27~28日、宮城県・鳴子観光ホテル、県畜産試験場
◇中部北陸地区=7月19~20日、長野県・須坂温泉「古城荘」、前田勉牧場
◇近畿地区=8月3~4日、奈良県・猿沢荘
◇中国四国地区=7月27~28日、山口県・県JAビル、県中央家畜市場
◇九州地区=8月22~23日、熊本県・火の国ハイツ、県立農業大学校

平成18年7月20日
「今すぐHPにアクセス!

~家畜改良データバンク~
登録牛一覧、3代血統情報、自動登録用授精授精報告など
家畜改良データバンクホームページ(HP)の会員情報は農家の方が利用するもので、人工授精データの入力や農家別登録牛情報を検索できます。また、農家別登録牛情報はエクセルなどに貼り付けて利用できます。会員情報を検索する
家畜改良データバンクのトップページや日本ホル協のHPからデータバンクの協会トップページに入り、会員情報へ進むことができます。
会員情報入力画面で農場コードとパスワード(4~10桁の数字)を入力し、ログインボタンをクリックして種別選択画面へ進みます。
なお、会員情報は牛個体識別全国データベースを利用するため、牛個体識別情報利用について予め本会に同意書の提出が必要です(ほぼ提出済み)。パスワードの事前取得
パスワードは事前に取得して下さい。同意書やパスワードの取得に関して各都府県支部・承認団体へ問合わせて下さい。人工授精のデータ入力
「自動登録」農家の方が自分で授精データをデータバンクに送り込むための画面です。既にこのシステムを利用して自動登録を行っている地域もあります。
種別選択画面から「人工授精入力」を選択すると人工授精入力画面が表示されます。1画面に10件分の授精データを入力できます。
入力項目は登録番号(個体識別番号)、授精年月日、授精回数、交配種雄牛登録番号(精液略符号)、精液証明書ラベル番号です。農家別登録牛情報画面
この画面は牛個体識別全国データベースのデータを利用し、各酪農家で飼養している登録牛の一覧です。種別選択画面から農家別登録牛情報を選択すると農家別登録牛情報が現れます。
表示する項目は個体識別番号、登録番号、登録年月日、血統濃度、生年月日、名号、父牛登録番号、母牛登録番号、所有者、最近分娩年月日、牛コード、産次です。並べ替え血統情報表示
これらの項目の見出しをクリックすると昇順に並べ替えます。また、もう一度クリックすると今度は降順に並べ替えます。
また、各個体の登録番号、父牛登録番号、母牛登録番号をクリックすると血統情報(血統の3代)の画面が現れます。
登録番号を右クリックし、「新しいウインドウで開く」を選ぶと新たに血統情報の画面が現れます。エクセルへ貼り付けも
この画面はドラッグ(クリックしたままマウスを移動)して必要な情報を反転させ、コピー(Ctrl+C)します。次に、エクセルを起動し 貼り付け(Ctrl+V)して、エクセルデータとして利用できます。
平成18年7月20日
「平均乳量やや減少」

~17年度牛群検定成績~
(社)家畜改良事業団から先般発表された「平成17年度乳用牛群能力検定成績速報」によると、本年3月末の牛群検定農家は全国で1万929戸、検定牛は57万335頭で、前年より戸数で130戸減少したが、検定牛頭数は8583頭増加した。また、1戸あたり検定牛頭数は52.2頭で1・4頭増加した(表1)。
内訳は、北海道が5419戸で35万3376頭(1戸あたり検定牛頭数65・2頭)、都府県は5510戸、21万6959頭(39・4頭)で、ともに前年度よりも約4千頭ずつ増加した。
鳥取県は普及率84%台に
全国の成畜飼養農家戸数に占める牛群検定農家比率は42・5%、経産牛頭数に占める検定牛比率は54・5%で、前年よりもともに1・3ポイント程度上昇した。
北海道の検定牛比率は72%に達したが、都府県は39.1%で前年より1・6ポイント上昇したものの、各都府県間では検定普及に対する格差はなお大きい。検定牛比率のトップは鳥取県で前年を4・4ポイント上回る84・3%を占め、7年連続全国一を保っている。2位は宮崎県73・7%、3位は鹿児島県69・3%など九州勢が強い(表2)。
検定牛比率50%以上の県は福岡、岡山、熊本、広島、山口、岩手、滋賀、東京、愛媛、栃木の計13都県で前年より3都県増えたが、一方、普及率30%未満が17府県もあり、10%に満たない県もある。
平均乳量は9121㌔
17年度の全国平均乳量(ホ種立会、305日、2回搾乳、表3)は9121㌔で前年より75㌔減少した。内訳では北海道が9089㌔、都府県は9179㌔で前年をそれぞれ112㌔、8㌔下回った。
乳成分量・率の全国平均値は乳脂量360㌔、乳脂率3・95%、乳蛋白質率3・25%、無脂固形分率8・75%で、乳脂量・率は前年より4㌔、0・01ポイント減少した。
牛群検定は乳牛個々の泌乳能力や飼養給与の改善、交配種雄牛の選定、繁殖管理、低能力牛や疾病・低繁殖牛を淘汰する際の重要な情報を提供するものであり、酪農経営の中で欠かせない重要なアイテムになっている。
牛群検定への円滑な取り組みによって、乳量や乳成分、体細胞数など乳質の改善と、繁殖性の一層の向上が期待される。
表1牛群検定農家戸数、検定牛頭数の推移
年 度検 定
組 合 数
検定農家
戸 数
検 定 牛
頭 数
1戸あたり
検定頭数
検定農家
比率
検 定 牛
比 率
(組合)(戸)(頭)(頭)(%)(%)
昭和501077,63196,95312.94.88.7
5520513,833293,40921.214.422.5
6034517,578461,22426.224.235.1
平成234917,287543,17631.429.242.3
34613,755528,43438.434.143.6
1232311,599522,94745.137.146.5
1529811,191553,44249.538.649.4
1629111,059561,75250.841.153.2
1728210,929570,33552.242.554.5
(北海道)1135,419353,37665.265.472.0
(都府県)1695,510216,95939.431.739.1
表2検定牛比率が高い都府県(17年度)
検定農家戸数
(戸)
検定牛頭数
(頭)
1戸当頭数
(頭)
検定農家比率
(%)
検定牛比率
(%)
鳥 取 県1586,39340.568.184.3
宮 崎 県33610,38730.973.873.7
鹿児島県2188,94141.062.869.3
福 岡 県2529,79338.964.167.1
岡 山 県27010,28538.156.663.9
熊 本 県44120,42846.348.558.7
広 島 県1344,47133.454.956.6
山 口 県451,81040.243.356.4
岩 手 県56718,50032.637.154.1
滋 賀 県441,89543.143.152.6
東 京 都331,01430.736.752.3
愛 媛 県893,41238.338.451.8
栃 木 県44220,87447.240.950.9
秋 田 県932,28424.650.347.9
福 井 県2064132.142.646.8
大 分 県825,88471.831.144.6
佐 賀 県631,87029.738.444.3
群 馬 県28113,21747.030.939.9
岐 阜 県762,68435.332.939.0
兵 庫 県2007,09635.529.239.0
表3牛群検定成績の推移(ホル種立会、305日、2回搾乳)
年 次頭 数(頭)平 均乳量kg平均乳脂量kg平均乳脂率%平均蛋白質%平均SNF%濃厚飼料給与量kg
昭和506,7215,8262083.61,889
5598,2666,3392323.72,029
60210,8407,0082563.658.602,478
平成 2261,6707,7982883.693.098.622,807
276,8588,2823143.803.168.653,035
12283,2748,7943413.873.198.733,205
15304,2639,0933603.963.258.763,277
16311,3959,1963643.963.248.753,315
17318,3259,1213603.953.258.753,339
17
(北海道)
204,4729,0893654.013.258.763,168
17
(都府県)
113,8539,1793533.843.258.733,637
平成18年7月20日
「牛の見方と交流を」

~ジャジングスクール参加者募集9月5-6日、徳島で~
全国ホルスタイン改良協議会(森田一文会長)は9月5日から2日間、徳島県でジャジングスクールを開催する。
このスクールは協議会会員である酪農家や技術員、学生を対象に「牛の見方」を通してショウの審査技術を勉強し、あわせて酪農経営の健全な発展と牛飼い仲間の交流、後継者の育成を促進する目的で毎年度開催している。
18年度スクールの参加募集は次のとおり。
◇開催期日平成18年9月5~6日の2日間
◇場所(集合)徳島県農林水産総合技術支援センター畜産研究所(徳島県上板町)
◇日程
1日目は12時30分受付。
13時から開講、審査標準の解説。
14時10分から一般クラス(初回受講者)は視聴覚による牛の見方の研修。
ジャジマン候補クラス(受講2回以上)は教材牛3組を用いて序列付け研修。
17時10分から「酪農講演会」
2日目は一般・ジャジマン候補クラスともに教材牛4組を用いて序列付け研修。
昼食後に閉会
◇募集人数80名程度
◇会費教材費等として1万円。ただし、学生の参加は無料とする
◇宿泊セントラルホテル鴨島(電話0883・24・8989)。1泊2食付の宿泊料金は1万5000円
◇申込先〒104-0031東京都中央区京橋1-19-8大野ビル内、全国ホルスタイン改良協議会(電話03・3564・8221、Fax03・3564・3683)
◇申込期限平成18年8月11日(金)

平成18年7月20日
「がんばったひと&牛2005
日本ホル協ではこのほど、17年度都府県における審査・検定成績優秀牛群と検定成績優秀牛を公表した。
審査成績優秀牛群(表1)の審査頭数10~19頭クラスでは、(財)郡山市観光交流振興公社(福島)が平均審査得点86・2点で前年2位からトップに返り咲いた。
2位は信田祐扶さん(新潟)の85・6点。また、栃木県立那須拓陽高校が平均84・9点で3位に入った。4位熊田英重さん(福島)、5位安田正一さん(兵庫)も平均84点台で健闘している。
審査頭数20~29頭クラスでは、兵庫県立播磨農業高校が20頭受検して平均85・3点でトップに輝いた。また、3位の日本農業実践学園(茨城)など、最近は学校関係が熱心に牛群審査を受検し、好成績を挙げている。
審査頭数30頭以上では松島喜一さん(熊本)が31頭受検し平均85・3点を得て、3年連続トップを保った。2位は前原和明さん(宮崎)で84・6点。3位に中六角保広さん(岩手)、4位新海益二郎さん(長野)、5位は加藤修さん(神奈川)が入っている。
郡山市公社は平均86点
佐野牧場で乳量2万キロ
~審査・検定成績優秀牛(群)~
17年度都府県の検定成績優秀牛群表彰(表2)では、近野亮一さん(山形)の牛群が平均乳脂量(F)偏差値206でトップに輝いた。2位は佐野茂樹さん(岩手)のF偏差値192。3位は小林正春さん(長野)、4位浜田茂さん(宮城)。なお、5位の郡山市観光交流振興公社と7位新海益二郎さんは今回、審査でも牛群表彰されている。
表3には17年度都府県の10月・1年検定の各年型別乳量・乳脂量トップ牛を示したが、この中で佐野栄さん(岩手)の所有するプロスペリーライルポリーセルシアス(90点)が1年検定の4年半型乳量でM2万333㌔、F870㌔、4・3%で乳量・乳脂量ともに都府県記録を更新した。佐野牧場は1年検・成年型乳脂量でも体型得点93点のドリームランチラッキースターがトップになっている。
このほか、松井茂登司さん(群馬)の所有牛が4頭、中六角保広さん(岩手)、浜田茂・賢志さん(宮城)、家畜改良センター(福島)、奈良俊彦さん(群馬)の各2頭が好成績を収めた。
表1平成17年度審査成績優秀牛群(都府県)
氏 名(県名)審 査
頭 数
(頭)
受検率
(%)
平均審
査得点
(点)
平均
体型偏差値
[審査頭数10-19頭]
(財)郡山市観光交流振興公社(福島県)1296.086.2149.3
信田祐扶(新潟県)1374.385.6144.5
栃木県立那須拓陽高等学校(栃木県)1892.384.9140.7
熊田英重(福島県)1381.084.6130.9
安田正一(兵庫県)14100.084.0126.2
坂野信一(山形県)1178.682.5107.6
荒 修(宮城県)1984.481.895.8
[審査頭数20-29頭]
兵庫県立播磨農業高等学校(兵庫県)2090.985.3142.7
田口光男(茨城県)2293.684.3127.7
日本農業実践学園(茨城県)2883.684.2127.0
林 力三(長野県)2989.283.7126.3
高橋 真(宮城県)2484.283.7124.6
砥上雅道(群馬県)2170.083.3124.3
戸田恒美(兵庫県)2770.183.3121.6
手塚尚典(長野県)2875.782.8112.2
永田一成(宮崎県)2692.982.8111.2
菅原雅典(岩手県)2385.282.9107.6
[審査頭数30頭以上]
松島喜一(熊本県)3171.385.3144.8
前原和明(宮崎県)3473.184.6137.8
中六角 保広(岩手県)3674.283.8131.2
新海 益二郎(長野県)4271.284.2127.9
加藤 修(神奈川県)3082.284.2127.1
渡辺 修一郎(岐阜県)4776.483.6122.4
川田佳男(栃木県)3379.583.5122.1
渡辺 博(宮城県)4274.383.6119.9
佐藤 護(宮城県)4186.382.9118.2
山田光雄(兵庫県)4478.683.1117.8
表2平成17年度検定成績優秀牛群(都府県)
氏 名(県名)検定成績
証明頭数
平均乳脂
量偏差値
近野亮一(山形県)13206.5
佐野茂樹(岩手県)12192.1
小林正春(長野県)22189.1
浜田 茂(宮城県)34183.3
(財)郡山市観光交流振興公社(福島県)15180.3
渡辺剛男(長野県)11179.8
新海 益二郎(長野県)28167.5
藤ノ木 昇(新潟県)23165.4
丸山孝夫(新潟県)13163.0
岩泉恵介(岩手県)44160.7
表3平成17年度検定成績優秀牛(都府県、上段:乳量、下段:乳脂量)
注) 名号の前の*印は都府県記録更新牛を示す。
年 型名 号年齢(産次)乳 量kgFkgF%M-F偏差値得点記 録 達 成 時 の 所 有 者
[ 10 月 検 定 ]
2 年 型WHG モロビルマナートモET2-01(1)13,2704873.722721481福島県(独)家畜改良センター
カーネーシヨンEVコンビンサー01ET2-03(1)12,7086975.5207312島根県若槻正巳
2 年半型セノーフアームナネツトアイガー2-11(2)14,9486244.222825285山形県近野亮一
3 年 型ビーチフイールドインテグリテイカウンセラーリバーノース3-00(2)15,7474402.823816179宮城県浜田賢志
ミルキーウエイシヤープキヤツトリンカーン3-05(2)12,5317225.8175286群馬県松井 茂登司
3 年半型ビーチフイールドリーケート3-07(2)15,6265733.722120886宮城県浜田 茂
ニユーワールドフオンドジヤツキーメドレ3-07(2)13,6546765.019025986茨城県荒井 裕一郎
4 年 型コバリウエルヘルミナFサブリナ4-03(3)16,7266283.823623087栃木県小針 勇
ダチェスデイビーアカデミー4-05(3)12,7316705.3167247群馬県松井 茂登司
4 年半型パワーエリートジユラールドルフ4-09(3)17,2976403.724122890岡山県植田成人
メープルクワイエトコープゴールドバツク4-09(3)16,1616634.122324279新潟県藤ノ木 昇
5 年 型メイシーアリエルダスターセカンドET5-03(4)16,5786513.922823285福島県(独)家畜改良センター
エルダートウースレオエアロスター5-00(4)13,4336775.017724790新潟県神田豊広
成 年 型カンザワビースターブラツクスター8-06(7)16,7416634.024225788群馬県神沢 勤
タカセアブラフアーストプレリユードET8-02(5)13,4716935.118426790徳島県高瀬 敏
[ 1 年 検 定 ]
2 年 型モージャスコンビンサーブリタン2-02(1)14,4774673.221116485岩手県中村 優
RCABWMジェフアニーET1-10(1)13,8375774.2205225静岡県渡辺征央
2 年半型レコードリーブラック2-11(1)14,6205794.018419084新潟県鈴木 正
ミルキーウェイヌンスデールクレイタス2-11(2)13,2686454.916222585群馬県松井茂登司
3 年 型ベリーエフルーベルプリティ3-01(2)14,5004473.118813887栃木県宇都宮ET組合
ローレンスマスコットブラックスター3-00(2)13,4926374.7156203群馬県松井 健
3 年半型ナランデールミックスメイソン3-11(3)17,5635803.322017987群馬県奈良俊彦
ナランデールMキスミットET3-10(2)16,9936583.921021186群馬県奈良俊彦
4 年 型ヒンペルデイローテリス4-05(3)18,1816213.422419886福島県小林知史
ダチェスデイビーアカデミー4-05(3)14,5117605.2167247群馬県松井 茂登司
4 年半型プロスペリーライルポリーセルシアス4-07(3)20,3338704.325829090岩手県佐野 栄
5 年 型リバティーファームエスピースターダストジェッド5-02(3)16,0115463.418215984岩手県中六角 保広
カトウファームマタドーアリンカーン5-01(4)14,1996714.7169220静岡県加藤 孝
成 年 型リバティーファームエムビービールークスターダム5-10(4)17,4695543.220916390岩手県中六角 保広
ドリームランチラッキースター5-07(4)16,7216874.119920993岩手県佐野茂樹
平成18年7月20日
「乳量9万キロが10頭目」

~亀田牧場(埼玉)で快挙生涯検定選奨・都府県18年3~6月~
都丸牧場で12万㌔達成
本年3~6月に都府県で生涯検定選奨された牛は金賞(生涯乳量6万㌔以上、平均乳脂率3・2%以上)10頭、銀賞(5万㌔以上、同)14頭、銅賞(3万㌔以上、同)47頭であった。別表には今期の生涯合計乳量の上位牛を示した。
その中で亀田康好さん(埼玉)の所有牛、シンボライズロメオエレン(平7・1・22生、87点)が総乳量9万4368㌔で4位に入ったが、同一農家で生涯乳量9万㌔以上が10頭目(同100傑に9頭)となり、都府県初の快挙となった。
また、生涯乳量1位の都丸進さん(群馬)所有、クイーンデュークラベラーミヤコ(平2・7・21生)は13回の検定で検定日数3816日、総乳量2万5931㌔、総乳脂量4407㌔、平均乳脂率3・5%を記録し、総乳量では都府県歴代4位の高記録となった。
本牛は15歳で13産と繁殖もよく、8頭の娘牛を得ている。2産目以降は、各産次とも乳量9千~1万㌔をコンスタントに生産している。体型得点は13歳10月時に85点を獲得している。
2位は加藤孝さん(静岡)のカトウファームマタドーアリンカーン(平5・12・10生)で8回の検定を終了し、総乳量10万7218㌔、総乳脂量4608㌔、4・3%で都府県68頭目の10万㌔達成となった。なお、総乳脂量では都府県歴代13位。
本牛は3産以降、常に年検乳量1万3000㌔以上、乳脂率4%以上の高い泌乳能力を誇っている。
3位のソルトファームオリジンダニエルアペックス(平3・10・9生、83点)は塩倉康美さん(岩手)の所有牛で、10回の検定で10万㌔にあと一歩というところ。
ここに掲載した生涯検定高記録牛のように、優れた血統と長命連産、生涯生産能力を兼ね備えた牛たちが酪農経営を支え、より多くの後継牛と安定したファミリーを作り出す基盤になることは言うまでもない。
牛群検定を実施していれば「生涯検定申込み」によって過去の検定成績がまとめて証明される。あなたの牛群の貢献牛に「生涯検定選奨」をプレゼントしてはいかが?
生涯検定乳量記録牛(平成18年3~6月都府県)
順位名号登録番号 ( 父 牛 名 号 )生年月日回数総乳量kg乳脂量得点所 有 者
日数1日当乳量F%年齢
1クイ-ン デユ-ク ラベラ- ミヤコ1009906010 (ミソノ アイバンホ- デユ-ク キヤンデイ)02.07.2113125,9314,40785群馬県都丸 進
3,81633.03.513-10
2カトウフア-ム マタド-ア リンカ-ン1000754016 (ハノ-バ-ヒル リンカ-ン ET)05.12.108107,2184,608静岡県加藤 孝
2,84137.74.3
3ソルトフア-ム オリジン ダニエル アペツクス1059903014 (ヒルトツプハノ-バ-ビ- ダニエル ET)03.10.091099,6083,70383岩手県塩倉康美
3,95725.23.73-00
4シンボライズ ロメオ エレン1016065335 (クワイエトコ-ブ マ-ス トニ- ET)07.01.22794,3683,85387埼玉県亀田康好
2,81733.54.14-03
5エム ビ- イ- アイ バリアント1041189495 (エムヒルス デイクシ-リ- ニコラス)04.11.22886,6763,41982福岡県槇 芳行
3,32226.13.94-02
6レスポア-ル ル-テ ハ-ゲン ET1117959137 (ハノ-バ-ヒル ル-テナント)08.09.11679,8422,76890京都府谷口 学
2,08838.23.57-01
7グリ-ンエンジエル ジユラ- ゲツケイ1054199061 (ケ-イ-デイ- ジユラ- ET)08.09.24674,9842,43489茨城県佐藤 信次
2,17634.53.28-10
8エムビ- ロジツク バ-ウ-ド1041189341 (シエ-デイロ-ンユ- ロジツク レツド ET)06.01.15773,5262,40980福岡県槇 芳行
2,50729.33.35-00
9マスミ フア-ム ボ-ルド ロツキ-1053991086 (ロスロツク トラデイシヨン ロキ ET)05.10.17873,4262,52779茨城県佐藤創一
2,43230.23.43-08
10パインハ-スト ポシユ インカ クロ-バ-3334522 (カンザ マツト トニ-)52.08.26968,2942,75483茨城県佐藤俊文
2,39028.64.04-10
11インペリアル スタ-ダスト クラシツク1053749045 (ブラウンデ-ル スタ-ダスト)08.01.18867,2552,39983茨城県吉村勝男
2,28229.53.67-05
12RT キヤシ- アイルランド1053683097 (パラダイスア-ル クレイタス マシ-)08.10.18764,9592,722茨城県海老沢佐日出
2,13530.44.2
13ア-クヒル クイ-ン ハンタ-0525701444 (アメルデイン セカンド ポンチアク ハンタ-)08.03.14564,6432,392熊本県荒木春次
1,72337.53.7
14リリス ポンチアク クリエ-シヨン1053661064 (ア-トエ-カ-ス ベル ポンチアク ET)06.10.03662,8672,208茨城県打田真一
1,83034.43.5
15プラントツリ- スタ-マツト プリンス1011316333 (セルロ-バ- アポロ スウイ-ト プリンス ET)08.07.01661,4212,36788栃木県植木 靖
2,01130.53.94-11
16コバリ マ-ラ ビクトリ-1013544239 (ライルヘイブン ビクトリアス ET)09.08.03559,1982,25979栃木県小針 勇
1,52538.83.82-10
17シンボライズ ポ-テ-ジ ミカ1016065175 (マイカリ- ミカ ジエネラル ET)10.11.25458,1521,94681埼玉県亀田康好
1,49638.93.36-11
18ロツクスプリング テデイ- アストア1057548224 (デユリ-ガル アスタ- スタ-バツク ET)08.11.28657,8932,13790岩手県藤岡俊策
1,80632.13.77-05
19コマバフア-ム グランド ルドルフ マリ-1011073052 (スタ-トモア ルドルフ ET)10.09.09555,5581,93784栃木県駒場 久
1,50137.03.55-08
20シンボライズ ロメオ セリ-ヌ1016065045 (プルシヤンスキ- ビ-エス ア-テイツク ET)10.08.08552,7952,30684埼玉県亀田康好
1,55534.04.47-03
21ア-クヒル ライオン インタ-ハナ0525701659 (サンドウオ-タ- アイオン ET)10.07.02551,8722,286熊本県荒木春次
1,56233.24.4
22マダム ダンカン ベル1019519279 (ヒルトツプハノ-バ-ビ- ダンカン ET)09.02.28651,4001,75485兵庫県横山文男
1,81728.33.48-04
23ラ-ンデ-ル MBB サウス マリ- ET1117959199 (サウスウインド ベル オブ バ-リ-)09.12.24451,3331,80282京都府谷口 学
1,43035.93.53-04
24ブル-リ-ド ブロ-カ- チ-フ エクレア1139748146 (ウオ-クウエイ チ-フ マ-ク)08.10.17650,4622,02879茨城県茨城県畜産センター
1,83027.64.02-03
25キミヒロ ジヨセフイン BC ミツチエル1043125392 (ボ-レツト チヤ-ルズ ET)10.06.23550,2661,98085千葉県君塚侯宏
1,50533.43.95-11
平成18年7月20日
「自動登録まずは参加して!」
個体識別の耳標装着が義務づけられ、全国どこへ行っても、牛の耳には黄色い耳標が付けられている。おかげで、個体確認がずいぶん楽になり、間違う心配がなくなった。
ところで、10桁耳標が定着し、登録や審査、検定、授精業務などで広く利用されるようになった昨今、「耳標装着と同時に自動的に登録されれば便利」との要望も多い。
ホル協では3年前から個体識別の出生報告データを利用した「自動登録」の実施を推進してきた。
北海道では17年度、血統登録頭数の8割近くが自動登録に移行し、登録頭数も増加した。
自動登録で一番の問題は「人工授精報告」である。北海道では、共済組合が授精業務をほぼ網羅しており、以前から授精データはコンピュータで管理されている。したがって、これと個体識別の出生報告データを活用して、自動登録は最大の効果をあげている。
一方、都府県での授精は、地区によって組合や開業、自家授精など様々だ。勿論、授精台帳は整備されているが、パソコンでのデータ管理はままならない状況だ。したがって、自動登録も昨年までは秋田、愛知、兵庫、岡山、熊本の5県のみで、都府県登録頭数全体の1割にも満たなかった。
しかし、今年は少し違う。千葉、滋賀、京都、鳥取、福岡、鹿児島の6府県が加わり、さらに数県でも実施の希望が出てきた。すべての要件が揃うのを待っていても埒は明かない。今後の方向である「自動登録」に乗り遅れないよう、先ずは参加できる農家から手をつけて行ってほしい。(純)