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機関誌

機関誌内容一覧

平成22年12月20日


平成22年12月20日
「都府県血統申込9%増
口蹄疫影響し、審査は半減」

~日ホ理事会~
(社)日本ホルスタイン登録協会(北良治会長)は11月19日、東京都中野区の日本ホルスタイン会館で第255回理事会を開き、平成22年度中間事業概況、同中間決算報告、登録担当者会議の概要などを報告した。協議事項では第13回全日本ホルスタイン共進会の日程詳細、同衛生対策要領、自動登録実施取扱細則、口蹄疫被災農家支援対策、公益法人制度改革等について原案どおり了承された。
全共衛生対策を協議
北会長の挨拶では、今夏の大変な猛暑で牛乳消費拡大が期待されたが、増加には転じなかった。一方、国際的貿易や経済面では、WTO交渉の進展が不透明な中で、FTAやEPA交渉に加えて、政府のTPP交渉参加への意向に対して農業関係者から大きな反対運動が起きた。こうした情勢に対応して、酪農経営の長期的な維持安定のために、当協会では乳用牛改良の立場から必要な事業の実施と、特に都府県では自動登録の普及に取組む意欲を示した。
また、農林水産省生産局畜産部畜産振興課の大藪係長が出席し、宮崎県で発生した口蹄疫では、乳牛の被災農家38戸が経営再開に向けて初妊牛を主体とした導入を開始していることを報告した。また、来年度の畜産関連対策予算では、国の一般予算で乳牛関係予算を約2億円規模で要望しており、関係者各位の理解と協力をお願いしたいと挨拶があった。
報告事項では、平成22年度中間事業概況で血統登録申込みが都府県2万3878頭(前年同期比109.1%)、北海道9万2575頭(同98.7%)で合計11万6453頭(同100.7%)となり、特に都府県では厳しい情勢下ながら、自動登録の増加に伴って申込みが伸びている。
牛群審査は口蹄疫の影響を受けて、12都県が前期審査を中止または延期したため、都府県全体で計画予定頭数のほぼ半分の達成率に留まった。
第13回全共では、都道府県出品負担金の本年度中払込み希望の件、開催日程、衛生対策要領(前年発表のものと同様の内容)について了承された。開催日程(別表)は、来年10月7~10日の会期に合わせて、出品牛搬入は10月1~5日(6時~17時受入れ)。6~7日は高校生を対象とした催し、7日は開会式とセールが行われる。8~9日は各部審査と最高位・名誉賞決定、10日は上位牛パレードと閉会式が行われ、午後には出品牛搬出で会期を終了する。また、全共開催に先立って8月25日に理事会と出品委員会を開催する。
このほか、宮崎県の口蹄疫被災農家等に対して登録雌牛の導入に係る移動証明料金を平成24年3月末まで全額免除することが了承された。


全共の詳細は、次のページにあります。
全共第13回全日本ホルスタイン共進会北海道大会(北海道実行委員会)

平成22年12月20日
「驚異!!NTP+9,097」

~鈴木牧場(北海道芽室町)タイタニック号~
家畜改良センターから11月30日、乳用雌牛評価成績2010―11月が公表された。
評価成績の公表スケジュール変更に伴って、今回は国内雌牛のみの公表だった(国内種雄牛は2月と8月の年2回、国内雌牛は2、5、8、11月の年4回、海外種雄牛は4、8、12月の年3回公表となった)。
別表には牛群検定参加牛のうち総合指数(NTP)の全国、都府県上位牛をそれぞれ示した。
今回NTP全国1位は前回評価(2010―8月)でも群を抜いた成績の「スミーデールロータミータイタニックET」(北海道芽室町・鈴木進さん所有)が前回成績をさらに2,508ポイント上回るNTP+9,097という驚異的な数値を示している。本牛は母方祖父「タイタニック」に「マーシャルP149」の交配によるカナダからの輸入受精卵で生産されたもの。同じ受精卵からの生産牛として20後検候補種雄牛「カカー」がいる。ファミリーも世界的に活躍しており、先日公表されたカナダのLPIでは、その姉牛たちが1位と3位を占め、母牛も24位にランクしている。
実際の泌乳能力でも抜群の乳量と持続性を示しており、初産の305日検定では初の乳量2万㌔突破牛の誕生が期待される。また、本年4月には2歳6月齢の体型審査で84点を獲得するなど体型面でも優れている。
2位は前回2位の「ハーシェル」、3位は「オング」と続き、優秀な系統である「ヒラリー」一族(北海道・五島牧場)と「ジュディ」一族(北海道・石橋牧場)が上位を独占している。
都府県トップでは、前回と同様に兵庫県洲本市の小谷正子さん所有の「セクシーパラダイス」(全国44位)、2位の「スイーテイーGW」(愛知県・ウイス牧場)は今回順位を大幅に上げた「モーストボルトン」(家畜改良センター)と同じファミリーである。



平成22年12月20日
「耐久性成分抜群」

~新規「ジェラード」~

家畜改良センターから12月7日、海外種雄牛2010-12月評価が、インターブルの公表スケジュールに合わせて、これまでの1月公表から1か月早く公表された。
今回のNTP1位は「オーマン」×「BWマーシャル」の交配による「シラービユーオーマンジエラードET」で、NTP+2,661であった。ジエラードは肢蹄、乳器、決定得点と体型面の改良に優れており、NTPトップ40内で最も高い耐久性成分値を誇っている。また、母国アメリカのTPIでも+2,013で16位にランクされるなど高い評価を受けている。日本国内では娘牛はまだ登録されていないが、今後楽しみな種雄牛である。
2位はトップに僅差で前回と同じ「ナイアグラ」(「ボリバー」×「ジエスター」)がNTP+2,561で入った。3位は前回7位から順位を上げた「マニフオールド」で+2,483、前回1位の「オリバー」は9位に順位を下げた。
父牛別ではNTPトップ40にオーマンの息牛が6頭、オーマン自身も30位に入り、息が長い。アジソンやヘズンの息牛がそれぞれ3頭入った。




平成22年12月20日
「検定成績優秀記録牛F偏差値上位牛」

~都府県22年11月証明分~