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機関誌

機関誌内容一覧

平成24年01月20日


平成24年01月20日「血統書の表示変更」~今年4月から~
平成24年4月から、血統登録証明書やホームページの血統検索等に表示している外国牛の登録番号中の国記号や遺伝的劣性形質等の記号、外国繁殖者表示について表示方法を変更します。この変更は、ホルスタイン種以外の乳用種登録牛にも準用します。
①外国記号を英字3桁表示に
現行の外国牛登録番号末尾の国記号(A、Cなど)の英字1桁を、ISO認定国記号の英字3桁表示(USA、CANなど)に変更し、外国登録番号の先頭に表示します。例:USA 123456789
なお、登録申込の際の外国番号記入については、表示変更後も当分の間は、現行表記のままでも対応可能です。

国符号3桁化への変換表(主な国)
②遺伝的劣性形質など英字3桁表示に
指定遺伝性疾患であるBLAD(牛白血球粘着不全症)、CVM(牛複合脊椎形成不全症)の2桁表示(TL、BL、TV、CV)を、世界ホルスタインフリージアン連盟(WHFF)が推奨する表示法に基づき、形質英字2桁の後に、正常はF、キャリアはCを付加します。
例:BLAD正常→BLF、同キャリア→BLC、CVM正常→CVF、同キャリア→CVC
③外国繁殖者を英字表示
最近は、輸入牛や輸入受精卵による生産牛の血統登録証明書の外国繁殖者氏名が、略称やスペルの省略、記号等が多く、カタカナ表示の困難なものが多いため、国記号3桁と繁殖者名を英字のまま表示します。
④9月20日号変更
本誌で昨年9月20日号の血統証の表示変更の記述において、一部変更があります。
遺伝病ブラキスパイナについては国内の検査体制が整い次第、単蹄・赤毛因子と合わせて表示します。また、海外ゲノム成績は、一定の整理がされた後、表示する予定。

平成24年01月20日「ファミリーの繁栄が一目瞭然!」~12月から新たに「系統譜」開始~
日本ホル協では、昨年12月から新たに血統能力証明書(系統譜)を発行しています。
子孫牛を最大15世代掲載
現行の血統能力証明書(4代)は、ある牛について曽祖父母までの4代血統を遡って、審査・検定成績や直近の遺伝評価成績を掲載していますが、「系統譜」は過去のある雌牛から子孫牛の繁栄をまとめた証明書(A3判)です。
証明書には、希望するホルスタイン種登録雌牛に関係する子孫牛を最大15世代まで掲載します(雄牛はその代までとします)。
また、掲載する子孫牛に証明済みの審査・検定成績があれば、最高審査得点と最高乳量記録を表示するので、ファミリー(系統)の繁栄ぶりや全体像がひと目で分かります。
あなたの牧場の基礎牛について、子孫牛の繁栄を1枚(子孫牛が多い場合は複数枚)の証明書にまとめて整理してみませんか?
申込料金は1件につき5,250円。申込みのお問合せは、日本ホル協または最寄りの当協会支部・承認団体まで。

血統能力証明書(系統譜)

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平成24年01月20日「新年ご挨拶」~社団法人日本ホルスタイン登録協会会長北良治~
平成24年の新春を迎えるに当たり、ひと言ご挨拶を申し上げます。
当協会の登録事業の普及・発展について、日頃から会員の皆様をはじめ関係各位におかれましては、ご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。
登録事業が酪農界のインフラとなるように
振り返りますと昨年は、全国各地で地震や津波、大雨による洪水等自然災害が多かった年でありました。とりわけ、3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方から関東地方にかけての極めて広い範囲に及び未曾有の被害をもたらしたところであります。
被災された方には、この場をお借りして心よりお見舞い申し上げます。
さて、日本の酪農を取り巻く環境は、長引く景気低迷とデフレ経済下で、消費者に低価格指向が高まる中での配合飼料費や燃料費等のコスト高による採算の悪化、少子高齢化による後継者不足問題、TPP交渉参加に向けた関係国との協議入りによる先行きへの不安等々の問題が山積しております。
乳牛改良の土台となります当協会の登録事業についても、一昨年発生した口蹄疫による揺り返しがあるものの、こうした問題とも絡み大きな流れとしては依然、減少傾向を示しております。
しかし、近年は、似通った系統から作出される傾向にある種雄牛によって近交係数は急激に上昇し、近交退化・遺伝病という弊害が心配されるところですが、これを回避するための血統登録の励行と、飼養管理や搾乳作業面でも有効であり、故障や疾病に対する抵抗性が増し、維持管理費の低減にもつながる牛群検定や牛群審査を一体的に取り組むことは、酪農経営の基盤の安定強化を図るために一層重要になると考えております。
利便性と経済性を兼ね備えた自動登録の推奨、一昨年2月から疾病繁殖成分が新たな指標として組み入れられた総合指数(NTP)や昨年8月から新たに発表された長命連産効果の活用等で時代の要請に応えるとともに、皆様のご意見を真摯に受け止め、意思疎通を図りながら、登録事業を更に一層浸透を図るべく努めて参ります。
また昨年、大震災のために開催をやむなく中止しました全日本ホルスタイン共進会については、平成27年度開催に向けて、本年6月の通常総会までに開催地や日程を決定して、皆様方にご連絡できるよう準備を進めて参ります。
本年も、当協会事業に対して引き続き皆様の特段のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後に、今年が龍のごとく天空を駆け上がる年となるよう、本年の皆様方の益々のご発展とご健勝、そして一日も早い被災地の復興を祈念して、年頭のご挨拶といたします。

平成24年01月20日「今後の行事」~平成24年1-6月~
◇23年度社員会議並びに支部・承認団体登録事務担当者会議
[東日本地区]
2月2日(木)事務担当者会議、3日(金)社員会議、東京都中野区、中野サンプラザホテル
[西日本地区]
1月26日(木)事務担当者会議、27日(金)社員会議、福岡市、県中小企業振興センター
◇全国ホルスタイン改良協議会第33回通常総会・理事会・監査会
2月22日(水)日ホ協会議室
◇第260回理事会
3月16日(金)日ホ協会議室
◇第4回全共企画委員会
3月16日(金)日ホ協会議室
◇第261回理事会・第62回通常総会・第262回理事会
6月22日(金)東京都中野区、中野サンプラザホテル


平成24年01月20日「乳用牛群交配システムを構築」~日本ホルスタイン登録協会~
平成24年4月から、血統登録証明書やホームページの血統検索等に表示している外国牛の登録番号中の国記号や遺伝的劣性形質等の記号、外国繁殖者表示について表示方法を変更します。この変更は、ホルスタイン種以外の乳用種登録牛にも準用します。
交配システム全般
交配システムは、放牧農家または放牧を検討している農家が、日本ホル協との契約のもとに貸与される交配システムソフトと、該当する農家の近交回避情報や交配種雄牛情報を当協会から送られるCDからパソコンにインストールして利用することが出来る。
交配システムの手順
手順は、次のとおりとなる(表1)。(1)基礎データの取込みと入力。(2)環境設定のあとに、(3)まず交配を行う雌牛を牛群内から選ぶ。続いて(4)選んだ雌牛の改良について、望む形質を選ぶ。そして(5)交配可能な種雄牛提供されているリストの中から選び、(6)交配に適正な種雄牛一覧を画面で確認・印刷をする。
次に、その手順の説明をする。



(1)基礎データの取込みと入力
まず、パソコンにソフトとデータを取込む。また、泌乳形質、体型形質のうち必要な遺伝情報を入力すること出来る。
(2)環境設定
ソフトを起動して、飼養雌牛、種雄牛の項目の表示や順番の選択が出来る。
(3)交配雌牛の選定
トップ画面から、まず、雌牛の一覧画面(図1)を表示する。その中から今回交配をする牛を何頭か選ぶ。選ぶに当たり、画面上の項目名(名号や分娩年月日等)を押下すると降順に並ぶ。もう一度押下すると今度は昇順に並ぶので、頭数が多い場合等は、これらの機能を使って交配する雌牛を探すことが有効である。なお、このソート機能はどの画面でも利用出来る。
また、体型の遺伝評価値を標準化したSBVについて、好ましくない形質に赤の色付け(赤、桃色、淡桃色)をして、体型形質における短所を明確に示したので、雌牛の改良を要する形質として利用して欲しい。

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(4)改良希望点の設定
牛群改良希望点の設定画面(図2)では、農家の現在飼養している雌牛の近交係数や遺伝評価値の平均を載せてある。また、SBVで見て好ましくない形質に赤の色付けをして、農家内での短所を示してある。

①近交係数の設定
ここでは、まず生まれてくる子牛の近交係数を何パーセント以下に設定するかをメニューから決めることが出来る。これにより、決めた数値以上の交配種雄牛は結果に表示されない。
②改良希望形質の設定
次に改良希望する形質を3形質まで選ぶことが出来る。形質はメニューの中から選ぶ。
③未経産月齢の設定
また、未経産牛の月齢入力欄は、入力した月齢未満を表示させない。たとえば13を入力した場合には12ヶ月以下は表示されない。
(5)交配種雄牛の選定
種雄牛の一覧画面(図3)は、「放牧適正種雄牛」「候補種雄牛」「その他の種雄牛」の3つに分けてあるので、各々のカテゴリーから選ぶことが出来る。
実態調査等の分析や、放牧農家の現在における供用種雄牛の遺伝的特徴をみると、乳成分率(特に乳脂率)、肢蹄、乳器の改良に高い関心が窺えたことから、供用中の種雄牛でNTPベスト40のうち乳脂率、肢蹄、乳器の各形質がベスト10に1つでも入っているものを「放牧適正種雄牛」とした。種雄牛の選定は、主にこの中から選ぶことになる。
「候補種雄牛」は各県に配布された候補種雄牛を載せてある。
「その他の種雄牛」は供用中の種雄牛のうち「放牧適正種雄牛」に選ばれなかったもの。NTPが概ね低いが、特定の形質について改良効果が期待できる種雄牛を選定することが出来る。
種雄牛一覧画面で、形質が青色で表示されているものはNTPベスト40以内のうち、形質毎のベスト10のものである。また、赤色が濃いものほど、その種雄牛の中でSBVがマイナスに大きい形質を意味する。
これらの種雄牛から、直ぐに調達できるものや、付けてみたいもの、改良に期待できるもの等を選ぶ。



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(6)結果をみる
①雌牛から結果をみる
雌牛別一覧画面から「交配一覧印刷」を押下することで、(表2)の表示・印刷が出来る。
これは、雌牛に対して「放牧適正種雄牛」「その他の種雄牛」は改良を希望する形質の各々上位2頭を推奨する。改良希望は3形質あるため、のべ、12頭の種雄牛の推奨がある。
「候補種雄牛」は遺伝評価値を持っていないため、近交係数の低いものから3頭表示される。



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②種雄牛から結果をみる
種雄牛別一覧画面から「交配一覧印刷」を押下することで、表示・印刷が出来る。
これは、選んだ種雄牛毎に対象雌牛全て(近交係数でカットしたものを除く)が表示される。
利用方法としては、例えばある種雄牛について対象雌牛全ての一覧を出し、その近交係数やPA(両親の遺伝評価値の平均)を見てから交配をすることが出来る。
データの更新について
データの更新はメールによって行う。日本ホル協から利用農家へ更新メールが送付され、その添付データを決められたフォルダーにドラッグすることで更新をする。更新時期は種雄牛や雌牛の遺伝評価値の公表、候補種雄牛の発表の頃に更新を行う予定。
システム利用の申込み
このシステムを利用できる方は、日本ホル協の会員で個体識別センターにデータ利用の同意をされている方となる。登録牛が対象となるので、自動登録をしていると全牛が対象となる。
申込みは各県支部・承認団体を通して申込んでいただく予定。


平成24年01月20日「効率的乳牛改良へ」~審査部より~
酪農経営を行う上で、乳牛に求められる究極のものは泌乳能力であり、乳牛の本当の価値はその牛が一生涯にどのくらいの乳量を生産したかによって決まる。言い換えるならば、生涯生産能力をより一層高めていくことが生産コストの低減と収益性の向上につながる。
審査の意義
長い期間にわたって高い泌乳能力を維持するには、健康で骨格のしっかりした体型と付着・形状のよい乳房、丈夫な肢蹄等が必要であり、これらは飼養管理や搾乳管理の作業効率を高める上でも重要な役割を担っている。
体型は必ず生産性や強健性などの機能を伴うものであり、外見上に表れるそれらの機能を早期に的確に見定めることが体型審査であり、その牛が生涯にわたって高い泌乳能力を発揮できるか否かを判定する重要な手法となる。
カナダでも
カナダでも「審査は、乳用牛の骨格構造の包括的な評価であり、牛群を機能的な体型に改良するのを手助けする重要な管理手法となる。良い体型の牛は、最適な作業性により日常の仕事が楽になり、故障や疾病に対する抵抗性が増し、トラブルが無く維持管理費用も低減される。」とアピールしている。
審査を受けるためには
雌牛が審査を受ける方法としてはホルスタイン種では2つのプログラムがあり、まず、牛群審査では飼養する牛群内の登録経産牛全頭を対象とし、申込みによって行う。また、体型調査事業では後代検定材料娘牛(初産検定中)を飼養している牛群検定農家の登録初産牛を対象に行うもので、都府県では毎年春と秋の2回、日本ホル協の審査委員が現地の担当者とともに県内を巡回し、酪農家の牛舎すなわち普段牛が飼われているところで審査を行っている。
実際の審査では、ハンディパソコンを用いて、各個体の体型について得点評価と線形評価を行い、審査直後にその場で審査結果を打ち出し、受検農家における直近の遺伝情報や種雄牛情報と合わせて審査結果の説明や交配、管理等のアドバイスも行っている。また、審査結果は自動的に審査成績証明されるとともに、血統、能力のデータと合わせて種雄牛および雌牛の遺伝評価にも利用され、遺伝情報として酪農家にフィードバックされている。
最後に
牛群検定の実施と共に牛群審査を定期的に受検することは、牛群水準の向上には勿論、飼養管理や個体販売、さらには遺伝的改良を有利に進めることができ極めて有効である。
牛群審査を受ける場合は、原則として飼養する登録経産牛全頭が対象となるが、5歳以上や廃用予定、疾病牛等は除くことができる。乳牛改良をより効率的に進め、収益性の高い酪農経営を確立するため、是非とも今春からの受検をご検討願いたい。
1~3月の審査日程
牛群審査では、泌乳生産に最も重要な乳房と長持ちに関連深い肢蹄などの良否を明示して、飼養管理や選抜淘汰、交配種雄牛の選定のための資料を提供します。自分の牛群(経産牛)の体型特徴をきちんと把握するためには牛群審査を受けることをお勧めします。
本年1~3月に実施する都府県の審査日程は次のとおりです。審査に関する問合せは各都府県の登録取扱団体まで。
  • 福島県:2月6~7日
  • 茨城県:2月6~16日
  • 東京都:1月23~25日
  • 長野県:2月6~15日
  • 大阪府:1月27日
  • 兵庫県:1月18~25日
  • 広島県:1月23~26日
  • 福岡県:2月6~17日
  • 佐賀県:2月6~7日
  • 長崎県:2月8~10日
  • 熊本県:2月6~10日
関連資料・HP
審査に関するページ関連資料
■メインページ
■高得点牛
■ホルスタイン牛の見方ホルスタイン牛の見方■線形評価法線形評価法
1冊300円(税抜)1冊300円(税抜)

平成24年01月20日「放牧推進研修会を開催」~日本ホルスタイン登録協会~
研修会風景(社)日本ホルスタイン登録協会では、JRA特別振興事業として実施している国産飼料生産・利用拡大調査研究事業(牛の粗飼料利用性調査研究事業うち乳用牛粗飼料利用性調査研究事業・3年間事業)による放牧推進研修会を全国6ヵ所で開催した。この事業の目的の詳細等については2面に掲載しているが、今回の研修会では、平成21年度に実施した放牧農家の経営と乳牛の実態調査から得た放牧酪農の特性を紹介して、放牧に対する関心を高めていただくと共に、放牧牛の生産性を高めるために開発した交配システムの紹介などを行った。
さらに、講師の専門分野からの様々な知見も多く紹介され、6会場とも熱心な研修となった。
開催場所と期日、主な演題と講師、参加者は以下のとおり。
  • 北海道安平町(北海道ホルスタイン共進会場内)、平成23年9月4日=酪農学園大学「酪農公開講座」と共催=演題:良質な餌の見分け方、講師:安宅一夫氏(酪農学園大学教授)、出席者139名
  • 北海道八雲町、12月8日、演題:放牧と舎飼いにおける管理技術と経営について、講師:坂口実氏(北海道農業研究センター上席研究員)、出席者22名
  • 北海道別海町、12月13日、演題:放牧と舎飼いの技術・経営の違いを明らかにする、講師:田中義春氏(根室農業改良普及センター所長)、出席者53名
  • 北海道清水町、平成24年1月12日、演題:放牧の有利性を生かした技術、講師:鈴木善和氏(北海道技術普及課総括普及指導員)、出席者39名
  • 北海道清水町、平成24年1月12日、演題:放牧の有利性を生かした技術、講師:鈴木善和氏(北海道技術普及課総括普及指導員)、出席者39名
  • 北海道大樹町、1月13日、演題、講師とも清水町と同じ。出席者28名
  • 静岡県富士宮市、1月19日=静岡県ホルスタイン協会との共催で「放牧推進繁殖研修会」として開催=、演題:放牧酪農への招待、講師:板橋久雄氏(全国酪農業協同組合連合会技術顧問)、出席者70名

平成24年01月20日「第8回B&Wショウ開催決定」~全国ホルスタイン改良協議会~
全国ホルスタイン改良協議会(松島喜一会長)は第8回全日本ブラックアンドホワイトショウを本年11月23日(金)~24日(土)の2日間、静岡県御殿場市の「馬術・スポーツセンター」で開催することに決定した。
第7回B&Wショウ審査風景
前回の第7回は、5年前の平成19年11月12~13日、同じ会場で開催され、29都道府県から190頭が出品された。
第7回の結果はこちら
出品に係る詳細は2月22日に開催される第33回通常総会の承認を得て、会員である各都道府県の乳牛改良同志会事務局等に伝達する。

平成24年01月20日「1位ローガン、2位マンオーマン」~海外種雄牛成績2011-12月~
(独)家畜改良センターから昨年12月6日、海外種雄牛2011-12月評価が公表された。
両牛とも新規・父はオーマン
今回は「オーマン」×「BWマーシャル」の交配による新規種雄牛「コープオーマンローガンET」がトップを飾った。泌乳形質では乳量と乳脂量、乳蛋白質量ともに高く、NTPは+3,356。肢蹄の改良も高く、体細胞スコアは1.78と高成績である。
また、母国アメリカでも昨年12月発表ではTPI+2,112Gで10位(前回9位)にランクされるなど高い評価を受けている。
2位にも新規種雄牛「マンオーマン」(「オーマン」×「アーロン」)が食い込んだ。産乳成分、乳蛋白質量が高く、NTPは+3,320と、1位から僅か36下回った。体型においても乳器と決定得点の改良に優れている。アメリカではTPI+2,206Gで3位(前回4位)にランクされ、上位に安定した成績を残している。1位の「ローガン」ともども、日本でも期待される種雄牛である。
3位には、前回トップであった「スリーマン」(「マリオン」×「フリーランス」)がNTP+3,168、乳量は1・2位より優れ+1,957㎏、やや乳脂率は低いが、乳器並びに決定得点など体型においても優れている。
4位には、前回2位の「プラネット」(「タブー」×「アメル」)がNTP+3,144、乳量は+2,003㎏と「スリーマン」より更に+43㎏となった。体型においても肢蹄、乳器、決定得点と全般の改良に期待が持てる。
5位は前回3位の「ジェラード」(「オーマン」×「BWマーシャル」)がNTP+3,069。肢蹄、乳器、決定得点など体型面の改良では、上位4頭より優れている上に、前回発表同様にNTPトップ40内で最も高い耐久性成分値を誇っている。
今回トップ40位には新規が13頭入り、父牛別では前回同様にオーマンの息牛が1番多く13頭、2位にはショトルの息牛で5頭であった。また、NTPにおいて、+3,000超えの種雄牛は、前回の8月発表では僅か3頭であったが、今回は倍の7頭を数えた。改良速度の速さを痛感する。参考として、国内種雄牛トップの「ジアンビ」がNTP+3,386である。

海外種雄牛2011-12月評価

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平成24年01月20日「オリジナルキャップの頒布について」~ホルスタイン登録事業100周年記念品~
日頃より当協会の事業推進に格別のご理解ご協力を賜りまして、厚くお礼を申し上げます。
当協会では昨年10月、わが国のホルスタイン登録事業が100周年を迎え、これを記念して「ホルスタイン・オリジナルキャップ」を製作・頒布したところ、大変ご好評を博したため、改めて頒布することと致しました。ご希望の方には、各支部・承認団体を通じて左記の通りに頒布致します。
①品名:ホルスタイン・オリジナルキャップ四種類.
【正面にホルスタイン登録100年のオリジナルデザインのエンブレム、側面には「がんばろう日本」の文字刺繍付き】
②頒布価格
1個3,570円(税・送料込)
③申込方法
ご希望の方は各支部・承認団体に申込み頂きます。各支部・承認団体にて最低2個以上にとりまとめ、当協会までお申込み下さい。
④発送請求
現品の送付とあわせて、各支部・承認団体あてに請求書を送付致します。
■CR-011■WZ-002
■RS-005■TC-250

■リーフレットホルスタイン・オリジナルキャップリーフレット
4~12月の受付状況
23年4~12月の登録・移動受付状況をまとめました。本年度も残り3ヶ月、引き続き登録推進をお願いします。




平成24年01月20日「生涯乳量」~都府県23年11-12月~
23年11~12月に都府県で検定成績証明されたものの中から、別表には生涯乳量5万㌔以上の高記録牛48頭を示した。今回は糟谷英文さん(千葉県)所有のフレーランド号を始め、上位5頭が総乳量10万㌔を突破した。
1位フレーランド~糟谷英文さん(千葉県)~
今回の生涯乳量トップは糟谷英文さん(千葉県)所有の「カスヤファームダブリューエルフレーランド」(平8.2.13生)で12回の検定で検定日数4,415日、総乳量14万7,291㌔、乳脂量5,286㌔、平均乳脂率3.6%、乳蛋白質量4,844㌔を記録した。
本牛は2産次を除く全ての乳期で乳量1万㌔、平均乳量1万2千㌔を超えている。今回の記録更新により都府県の歴代生涯乳量ではアカツキ牧場(愛知県)所有の「トング」の記録を上回り、歴代2位に浮上した。15年前に証明された歴代1位の田中泰彦さん(鳥取県)が所有した「エレン」との差は依然として2万㌔近くあるが、今後も順調な記録更新を期待したい。
2位ガール~木村睦美さん(愛知県)~
2位は木村睦美さん(愛知県)所有の「ダイアポリピーエルガール」(平7.11.21生)で、10回の検定で検定日数3,512日、総乳量13万6,786㌔、乳脂量5,596㌔、平均乳脂率4.1%、乳蛋白質量4,495㌔を記録した。
本牛は10産目の乳期記録を追加し、今回の記録達成となった。自身は既に亡くなっているが、後代は娘5頭から始まり本牛から数えて5代目の娘まで計22頭と枝葉を広げ繁栄している。加えて、体型面においても優れており、記録を持つ後代の半数以上がベリーグッドを獲得し、優秀なファミリーを形成している。
3位カビー~金井真一さん(長野県)~
3位は金井真一さん(長野県)所有の「ジーエスハリエットカビーET」(平12.10.14生)で、8回の検定で検定日数,2904日、総乳量11万6,706㌔、乳脂量4,126㌔、平均乳脂率3.5%、乳蛋白質量3,833㌔を記録した。
本牛は全ての乳期で乳量1万㌔、平均で1万4千㌔を超えている。また、4歳4月齢、3産次の体型審査で90点を獲得しており、泌乳・体型両面に優れた名牛である。さらに、長野県内では乳量で小林正春さん所有の「ボード」の記録を更新し歴代1位の成績となった。
4位ビクトリアス~都丸進さん(群馬県)~
4位は都丸進さん(群馬県)所有の「バリアントビクトリアスミヤコ」(平8.4.・20生)で、9回の検定で検定日数3,054日、総乳量10万3,540㌔、乳脂量4,762㌔、平均乳脂率4.6%、乳蛋白質量3,621㌔を記録した。
本牛は2産以降の乳期で乳量1万㌔を超える高泌乳牛であると同時に9歳2月齢、7産次に体型審査で90点を獲得している。また、同牛を飼養している都丸牧場は他に群馬県内の歴代1位の「ローヤル」、2位の「ラベラー」を生産している抜きん出た牛群と言える。
5位スター~吉原直樹さん(岡山県)~
5位は吉原直樹さん(岡山県)所有の「ラッキースーパーテスクスター」(平13.2.19生)で、8回の検定で検定日数2,839日、総乳量10万1,660㌔、乳脂量3,250㌔、平均乳脂率3.2%、乳蛋白質量3,157㌔を記録した。
本牛はこのたび全ての産次の検定証明を行い、今回の記録達成となった。また、岡山県内では歴代1位となり初の10万㌔突破牛として証明された。
体型においても優れた牛たち
3位の金井真一さん(長野県)、4位の都丸進さん(群馬県)、9位、22位の岡嶋建一郎さん(大分県)、13位の石川和博さん(静岡県)、15位の亀田康好(埼玉県)さん、21位の駒場靖史さん(栃木県)所有牛は審査得点EX(90点以上)を獲得し、体型においても優れた成績を残している。

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平成24年01月20日「検定成績優秀牛」~都府県23年12月証明分F偏差値~



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