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機関誌

機関誌内容一覧

平成22年08月20日


平成22年08月20日
「1位ジアンビ(新規)・2位ランカスター」

~2010-8月乳用種雄牛評価成績~
8月3日、2010年2回目の乳用種雄牛評価成績(以下、2010‐Ⅱと呼ぶ)が発表された。前回から評価方法やNTP(総合指数)が変更され、より精度が向上し、新しい種雄牛の早期発表が可能となっている。
精液供給可能種雄牛のうち、NTPトップは新規選抜のエンドレスジアンビが入り、前回新規選抜でトップとなったオーケーフアームハートランカスターETが2位となった。3位には昨年8月に新規1位で選抜されたスミックランドフリートレジャーが上位安定成績で選ばれた。このほか、新規選抜種雄牛では4位ジョビアン、5位ファブリオ、8位テレサ、10位インタラクトとベスト10に5頭が食い込み、40位までには13頭と多くの種雄牛が選抜された。
トップ40に新規13頭登場
評価対象牛の拡充別表には今回評価成績が公表された精液供給可能な国内種雄牛82頭のうち、NTPトップ40の種雄牛を示している。
表中、略号の前のNは新規選抜種雄牛で、遺伝ベースは2005年に生まれた検定牛の平均。信頼度の泌乳形質は乳量、体型形質は決定得点における値。評価値はすべて推定育種価(EBV)で表示している。
分娩難易に係る遺伝的評価について家畜改良センターホームページでは次のことが掲示された。
分娩難易に係る遺伝的能力評価は、後代検定候補種雄牛を交配し受胎したホルスタイン種雌牛の初産分娩記録を用いており、当該種雄牛の「産子の父」としての効果を表している。ところが、国内ではホルスタイン種未経産牛に肉用牛を交配するケースが多く見られ、評価に必要な記録を早期に十分得ることができない。このため、今回の評価から、2産以降の記録を用いた分娩難易評価値や他の形質との相関関係をもとに初産時の分娩難易を予測し公表することとした。したがって、今後、後代検定を終えた候補種雄牛が検定済種雄牛として選抜されるタイミングには、全ての種雄牛の分娩難易が公表されることになる。(家畜改良センターHPから抜粋)

トップ5と新規種雄牛今回は、前回新規選抜でトップに選ばれた「ランカスター」を押さえ、新たに選抜された「ジアンビ」がNTP+3267でトップを飾った。「アメル」の息子「ボリヴァー」×母方祖父「ガーター」の交配で誕生。乳脂量6位、同率3位、無脂乳固形分率1位、蛋白質量2位、同率1位、乳器2位と乳成分全般と乳器の改良に大きく期待ができるとともに、血統的にも使いやすい種雄牛。
2位には前回トップであった「ランカスター」は、「タイタニック」×「アーロン」との交配で、NTP+3240とトップの「ジアンビ」と僅か27ポイント差であった。乳脂量3位、無脂乳固形分量5位、同率4位、蛋白質量1位、同率7位、乳代効果6位、肢蹄9位、乳器7位と多くの形質でベスト10入りを果たし、乳成分と乳器・肢蹄の改良において優れている。
3位に選ばれた「トレジャー」は、昨年8月に1位で新規選抜された後、11月1位、今年2月2位、そして今回3位と上位で安定した実力の持ち主。「フリーランス」×「BWマーシャル」で誕生。乳脂量4位、同率9位、乳器3位、決定得点9位と体型全体、特に乳房の改良力に富み、バランスのとれた形質が魅力的。
4位には新規選抜の「ジョビアン」で「ジャスティス」×「ガーター」の交配。乳脂量2位、同率7位と乳成分のうち特に乳脂肪の改良に優れている。
5位にも新規牛「ファブリオ」が選抜された。現在NTP14位「ミスターサリー」初の息牛で、高乳量、高蛋白質量、バランス良い体型と乳器改良に期待が持てる。
今回トップ40には、新規選抜牛が13頭登場している。1位の「ジアンビ」、4位「ジョビアン」、5位「ファブリオ」のほか、8位「テレサ」(父タイタニック)は乳量と乳成分量全般の改良に優れ、乳代効果3位は新規選抜の中ではトップ。10位「インタラクト」(父マーフィー)は、各形質トップ10に7形質が選ばれ、特に骨格の正確性に優れている。12位「エキスポ」(父ボリヴァー)無脂乳固形分率並びに体貌と骨格、13位「マックス」(父マーマックス)は高乳量と高い経済効果が期待できる。15位「レオ」(父タイタニック)は体貌と骨格3位、肢蹄3位、乳用強健性5位、乳器8位、決定得点2位と新規選抜の中では突出した体型改良に優れ、17位「スーザライ」(父ブーン)は乳脂率の改良、19位「マーシャル」(父ソーサ)は乳量と無脂乳固形分量、20位「ユージロー」(父ドーソン)は無脂乳固形分率と体型、23位「アーミー」(父タイタニック)は乳量の改良に期待が持てる。最後の27位「パラダイス」(父タイタニック)は肢蹄の改良に優れ堂々の1位に選ばれた。
評価精度が向上 本年2月から泌乳形質の評価方法を検定日モデルに移行し、その際に評価制度が向上することを本紙1月20日号並びに3月20号で度々紹介している。
毎年この時期の評価では、後代検定候補種雄牛の前期分の評価成績が公表対象となることから、これら種雄牛の評価結果をもとに確認している。下表から、検定日モデルに移行した結果、評価に採用された牛群数や娘牛数が増加し、評価値の信頼度も向上したことが判る。

平成22年08月20日
「口蹄疫被災酪農家へ見舞金贈呈」

~全国ホル協議会~

全国ホルスタイン改良協議会(松島喜一会長)は、宮崎県で口蹄疫が発生したことを受け、被災された酪農家を支援すべく、去る6月に各都道府県の協議会会員団体をはじめとする「牛飼いの仲間」に募金要請を行なった。その結果、会員団体・関係機関をはじめとする全国49団体の同志1227名から280万4500円の義援金が届けられた。全国ホル協議会は、7月29日に宮崎県乳牛改良同志会(石山宗行会長)に全国の「牛飼いの仲間」からの志として見舞金を贈呈した。これに対し、石山宗行同志会長並びに同志会事務局担当の宮崎経済連(羽田正治会長)から、「この度、深いご理解並びにご支援をいただいた全国の同志に心より感謝を申し上げたい。酪農家の生活・農業経営の復旧に活用させていただきたい」との礼状が届けられた。

平成22年08月20日
「検定成績優秀記録牛F偏差値上位牛」

~都府県22年7月日証明分~

平成22年08月20日
「平成22年度都府県後期審査日程」

~平成22年9月-平成23年度3月~
牛群審査では、泌乳生産に最も重要な乳房と長持ちに関連深い肢蹄などの良否を明示して、飼養管理や選抜淘汰、交配種雄牛の選定のための資料を提供します。体型特徴をきちんと把握するためには牛群審査を受けることをお勧めします。
なお、本年度前期では、口蹄疫の影響で九州全県をはじめ数箇所の県・地区で審査・後代検定娘牛調査を見合わせました。情勢を踏まえると致し方ない状況でしたが、このままでは後代検定事業が滞り、検定済種雄牛の選抜に影響すること、口蹄疫が沈静化したことを踏まえ、前期に実施できなかった県・地区において追加をお願いしました。よって、例年より変則的な日程になっています。