平成24年07月20日
平成24年07月20日「日本ホル協第62回総会 血統前年度比97%に」 ~会長に北良治氏(北海道)が再選~ | |
社団法人日本ホルスタイン登録協会(北良治会長)の第62回通常総会が6月22日、東京都中野区の中野サンプラザで開催され、平成23年度事業報告案と収支決算報告案、平成24年度事業計画案と収支予算案、一般社団法人化に向けた新定款案並びに社員選挙規則案、任期満了に伴う役員の改選等、全ての議案が原案どおり可決承認された。また、北会長の挨拶の中で、平成27年開催の第14回全日本ホルスタイン共進会の北海道開催について、北海道の内諾が得られたことから、正式な開催要請を早急に行うことになった旨の報告が行われた。最後に役員改選が行われ、新役員が原案通りに承認され、その後の理事会において三役、代表監事の新役員による互選が行われ、北良治氏が会長に再任された。 | |
14回全共は北海道で | |
北会長が挨拶に立ち、農林水産省をはじめ、日頃からご指導、ご支援をいただいている関係団体・機関、そして社員各位の多数の出席を賜り、盛会に開催できることに謝辞を述べた後、「東日本大震災並びに原発事故の発生から既に1年以上を経過した今なお、被災地では放射能汚染による深刻な影響が続いているが、日夜、復興に向けて尽力されている関係各位に対して、心から敬意を表したい」と述べた。 次に、「乳用牛の飼養戸数並びに飼養頭数の減少傾向が続き、生乳の生産も東日本大震災の影響が加わり、特に都府県での生産減少が顕著で、生乳生産基盤の弱体化が懸念されているところであり、さらにTPPをはじめとする国際交渉の動向も、酪農を含め、我が国の農業全般に大きな影響を及ぼすものとして懸念されているところである」と酪農をめぐる情勢について触れ、「不透明な情勢のなか、平成23年度における血統登録申込はほぼ前年並みの実績を確保することができた。日頃から登録推進に向けご尽力いただいている社員各位をはじめ、日々、現場で登録のお世話をされている登録委員の方々、支部・承認団体のご尽力に心から感謝を申し上げる」と述べた。 また、乳牛改良に言及し、「国は、平成22年に多様化する消費者のニーズに応えた新たな家畜改良増殖目標を策定した。特に、乳用牛については、『泌乳持続性』に関する改良を早期に開始し、乳牛の生涯生産性に着目した経営を推進することを目標として掲げられている。当協会では、乳牛改良の基盤となる登録事業をはじめ、体型審査事業を実施しているが、これらの事業の一層の推進を図るとともに、長命連産性の視点からも、乳器、肢蹄に重点を置いた改良を進め、生涯生産性の向上を図り、もって、堅固な酪農経営基盤の実現に向け、一層努力していきたい。引き続き皆様のご支援、ご協力を賜るようお願いする」と述べた。 また、懸案となっていた第14回全日本ホルスタイン共進会の開催地に触れ、「平成27年に開催する第14回全日本ホルスタイン共進会の開催地については、これまで理事会、全共企画委員会において協議を続けてきたが、今般北海道から開催の内諾を得たことをここに報告、公表申し上げ、今後早急に北海道に正式に開催要請をすることとしたい」と述べた。 最後に、「今なお、海外における口蹄疫の収束の兆しが見えない中、あの惨禍が再び繰り返すことのないようそれぞれの地域において防疫の徹底が図られるようお願いする」と挨拶を結んだ。 | |
震災影響は最小限に | |
まず、平成23年度事業報告と第2号議案が一括上程され、原案通り承認可決された。 布告によると、平成23年度事業実績で、会員数が1万5,485名(前年度実績比95.6%)、血統登録申込19万9,206頭(同97.1%)、移動証明1万1,017件(同96.6%)と減少したものの、審査や検定は、審査成績証明が北海道で前年度実績を下回りながらも全体では前年度を上回る6万1,416頭(同101.3%)、検定成績証明でも都府県で3,272件(同92.7%)と落ち込んだが、全体では7万9,367件(同100.0%)を確保し、東日本大震災の影響による落ち込みを最小限にとどめた。 23年度一般会計収支計算書は別表のとおり。 | |
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血縁情報等の発信を | |
次に、第3号議案平成24年度事業計画と第4号議案平成24年度収支予算案が一括上程され、原案通り承認可決された。 事業計画では、以下のことが取り上げられている。
平成24年度一般会計のうち、「事業活動収支の部」を抜粋して別表に示した。 また、公制度改革に伴う一般社団法人への移行に向け、移行申請の際に必要な新しい定款案並びに社員選挙規則案について、原案通りに可決承認を受けた。 | |
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来賓祝辞 | |
日本ホルスタイン登録協会の第62回通常総会に来賓として臨席され、祝辞を述べられた方々とその概要は以下の通り。 | |
農林水産省畜産振興課菊地令 畜産技術室長~登録率向上を期待~ | |
先ず、東日本大震災、それに伴う東電の原発事故から一年以上が経過したが、農林水産省として本格的な復興に向けて全力を挙げて取り組んでいるところである。 復興には高い能力を持つ家畜を活用した効率的な牛群の再編が必要で、日本ホルスタイン登録協会の正確な登録情報が必要不可欠であり、引続きご協力をお願いしたい。 生産性向上の基盤となる乳用牛の改良増殖には、長い年月と関係者の弛まぬ努力が必要であるが、日本ホルスタイン登録協会では、長年にわたり乳用牛の改良の基礎となる血統登録や体型審査等に関する諸事業についてご尽力頂いている。その結果、現在ではホルスタイン種の乳量における遺伝的能力が毎年100㎏以上増加しており、全国平均の経産牛乳量は約8千㎏を超えるまで伸びている。乳量、乳質に優れた能力の高い乳用牛の選抜や近親交配に配慮した正確な交配を行なうためには、血統登録が基本となる。登録率の更なる向上を目指し、一層の推進を期待している。 また、乳用牛の改良増殖の一翼を担っている日本ホルスタイン登録協会では、一般社団法人への移行に向けて検討していることは承知している。協会の今後の方向性を決める重要な事項ですので、充分な議論がなされることを祈念する。(外山高士課長補佐代読) | |
社団法人全国酪農協会馬瀬口 弘志 会長~一層の連携と友好~ | |
日本ホルスタイン登録協会は創立以来、生産者の方々と一体となって酪農の原点である乳牛登録事業、個体審査事業を通じて、酪農の発展に貢献されてきた。その功績は誠に大きなものがあり、改めて敬意を表する。 本会とは機関紙「全酪新報」の紙面を利用し、改良の成果、世界の情報を発信しているが、より一層の提携強化と友好を深めていきたい。 さて、振り返ると一昨年の口蹄疫の発生、夏場の猛暑、昨年3月の東日本大震災による津波、原発による被害等まさに酪農業界にとり多難な年の連続であった。大震災の発生に伴う津波の発生による福島原発の事故による被害は、酪農業界にとっても、一地域に限らない我が国酪農業全体に及ぶ甚大な被害をもたらした。自給飼料や堆肥の処理、草地の除染等未だ復興復旧は進まない状況である。震災対応のため、日本ホルスタイン登録協会を含む4団体による震災対策酪農協議会では、義援金活動及び政策支援の二本柱で活動を展開し、約1億9千万円余りが実際に被害を受けた農家に東北関東の各指定団体を通じてお届けできた。今後は、政策支援の要請運動について、引続き活動することとしている。 本会は、平成21年に酪農研究会からの提示を受けて、更に日本ホルスタイン登録協会から貴重な意見を頂き、我が国酪農の持続的発展を目的とする地域酪農生産活性化事業を実施し、3年間で150を超える事業に約1億円を助成し、些かなりとも我が国酪農の発展に貢献できたことを幸いに思うところである。 今後は、新たな委員会を設置し、家族経営を中心とする我が国酪農の発展のために中央団体が果たすべき役割を充分認識する中で、様々な課題について知恵を出し、提言をすべく努力していくので、今後とも、一層のご支援ご指導を賜りたい。(今関輝章常務代読) | |
平成24年07月20日「日本ホル協役員改選」 ~新副会長に三浦幹雄氏(鳥取)~ | |
(社)日本ホルスタイン登録協会では、第62回通常総会において、役員の任期満了(2年間)に伴う役員改選を行い、理事16名、監事3名の役員候補者が原案通りに可決承認された。 その後、開催された理事会において、3役と代表幹事の役員による互選が行われた。 会長には北良治氏(北海道)が、副会長には杉浦弘泰氏(愛知県・東日本)が、また、専務理事には大友裕典氏(学識経験者)がそれぞれ再選された。 また、西日本を代表する副会長には三浦幹雄氏(鳥取県)が新しく選ばれた。 代表監事には弓家善一氏(茨城県)が新しく選ばれた。 役員の氏名等は別表の通り。 | |
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平成24年07月20日「今後の行事」 ~日本ホル協~ | |
◇地区別登録委員研修会 | |
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◇ジャジング・スクール | |
7月26、27日岩手県雫石町、中央家畜市場・愛真館 | |
◇中央審査研究会 | |
9月19~21日北海道日高町、(独)家畜改良センター新冠牧場 | |
平成24年07月20日「WHFF評議委員会報告」 | |
平成24年4月26日(木)、27日(金)の両日、ローマにおいて、世界ホルスタイン・フリージアン連盟(WHFF)の第26回評議員会が開催された。WHFFは、ホルスタイン牛の登録、改良に関わる国際的ネットワークの構築を進め、各国との調和と融合を図り、世界のホルスタイン牛を飼養する者の利益を高めるために設立された機関であり、現在、約50ヵ国の団体によって構成されている。WHFFの主要な行事としては、乳用牛の育種改良を主体に4年おきにその成果を公表する場である「WHFF世界会議」の開催と、毎年1〜2回の評議員会の開催である。評議員会は、WHFFの業務執行機関であり、評議員のメンバーは、ヨーロッパ6、北米2、南米1、オセアニア1、アジア1の11ヵ国から構成され、アジア地域から、日本が参加している。今回評議委員として出席した日本ホル協・大友裕典専務理事に第26回評議委員会の概要を報告してもらう。 | |
多くの議題を消化 | |
会議は、イタリア育種協会会議室(ローマ市内)において、評議員全員が参加し、4月26日(木)は9時〜18時、27日(金)、は8時30分〜18時まで、昼食や少しの休憩をいれつつも長時間熱心に行い、多くの議題を消化した。 アジア地域からの新任メンバーとして私の紹介の後、議題の確認を行って、協議に入った。 先ず、前回カナダのトロントで開催した第25回評議員会の概要報告があり、内容を確認した。次に、事務局長から活動報告があり、年2回発行しているニュースレターについては、会員の連携を取るための最も有効な手段であり、引き続き発行することや、評議員会の概要についてもニュースレターの中にも掲載するとともに、HPにも掲載することなどが確認された。 | |
WGの報告から | |
次に、WHFFの中に設置されている6つのワーキング(WG)の活動報告が行われた。 | |
「歩様」の取り扱いを総会へ勧告 | |
歩様(ロコモーション)の定義が、現時点においては、それぞれの国において異なっていることや調査の条件が整っていないことから国際的評価ができない状況にあるため、歩様を標準形質とすることについては、「スコアーとして採点が可能になった段階とする」よう、今秋カナダで開催のWHFF総会に修正勧告することとした。 | |
電子データ交換:B2Bプロジェクト最新情報 | |
内容が複雑で開発に多額の経費がかかると判断した。このことから、早急に結論づけることは難しいと判断し、各々の専門家にどの程度の経費を要するのか参考額を提示してもらうことになった。この回答の結果については、すべての評議員との連絡を取り合い、今後どうするかが決められることとなった。 | |
ゲノミック:オープンフォーラム | |
ゲノムミック評価の現況について、ドイツ、米国、カナダから、プレゼンテーションがあった。 引き続き、オーストラリアの評議員から、オーストラリアとニュージーランドの現況について報告があった。
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平成24年07月20日「改良情報等を共有」 〜各国登録団体の連携を強化〜 | |
ICARとの協力 | |
評議員会の席上、ICAR(家畜の能力検定に関する国際委員会)のジェネラル・マネージャー、Dr. Andrea Rosati氏を招聘して、ICARの活動についてプレゼンテーションいただいた。
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ICAR/ISAG(動物遺伝学の国際学会):親子確認》 | |
親子確認の手段として、従来の伝統的な手段である、マイクロサテライトによる情報を維持しながら実施される一方、限られた数のSNPs情報による親子確認の用法について詳細に記載している。 新たな技術革新は、これまでに見落としてきた極めて少数の種雄牛についても光を当てることを可能にした。結果として、SNPsによる親子確認により、血縁の修正に結びつくことになった。今のところ、このようにして血縁に誤りが判明した種雄牛について、一般に公表する中心的機関システムは存在しない。 | |
各国におけるブラキスパイナの調査結果等 | |
(各国の状況の紹介)
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WHFFの将来における役割と発展 | |
以下のことが協議、確認された。
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平成24年07月20日「審査委員を目指します」 〜調査部調査課小山田雅樹〜 | |
新人自己紹介 | |
この春、帯広畜産大学畜産学部畜産科学課程を卒業し、当会の職員になりました小山田雅樹です。出身は青森県十和田市です。 趣味はスポーツで小学校から高校まで運動部をやっていました。しかし、最近は運動をする機会が少なくなり運動不足気味です。実家は、酪農家ではなく酪農にほとんど関わる機会がないまま、過ごしてきました。高校生の時に職場訪問で牧場に行ったことがきっかけで酪農に興味を持ちました。 大学では、乳牛を中心に畜産全般について学び、専攻は家畜育種学でした。 実際に乳牛を使って実験をしたり、農場で作業をしたりせず、パソコンを使って統計学的な面から家畜育種について学びました。 今回、僕は調査部に配属されました。調査部での主な業務は、毎月の審査・検定成績とりまとめや当会のHPの管理など、情報の管理及び提供です。 実際に現場へ出て酪農に関わる機会は少ないと思いますが、日本の乳牛改良を行う上で重要な業務の一つであると思っています。 最新の情報を皆様へ正確に提供できるように努めてまいります。 また、将来は審査委員として現場へ行き、皆様の愛牛に接していきたいと思っています。それまでに、皆様に納得されるような知識や経験を養い、現場で活躍できるよう日々精進してまいりたいと思っております。 まだまだ勉強中の身でありますので、お会いした際にはいろいろご指導くださいますようどうぞよろしくお願い申し上げます。 | |
平成24年07月20日「分娩間隔が最長に」 〜家畜改良事業団〜 | |
(社)家畜改良事業団は、平成23年乳用牛群検定事業に係る検定成績のうち分娩間隔について集計結果を公表した。 昭和51年からの牛群検定における分娩間隔の推移を示したのが下のグラフで、平成23年の分娩間隔は、全国で438日(北海道432日、都府県449日)となっており、牛群検定が始まって以来の最長記録を更新している。また、対前年差においても、全国で+5日(北海道+4日、都府県+5日)と最近の10年間で最も大きいものとなった。 公表時の説明によれば、平成23年の分娩間隔は22年の記録的な夏季猛暑の影響により発情の鈍化や受胎率の低下がおきたことが原因と推察している。 さらに、来年集計される本年分においても、東日本大震災や2年連続で襲った夏季猛暑により、さらなる延長が懸念されるとしている。 そして、酪農経営の安定した発展のためには牛群検定をより有効に活用して繁殖管理を徹底することが求められていると述べている。 なお、平成23年の305日乳量は9,225kgと前年より61kgの減少を記録しているという。 これらの各都道府県の結果などの詳細については、同団のHPに掲載している。 | |
平成24年07月20日「日々の活動に感謝」 ~登録委員71名を表彰~ | |
日本ホル協は、登録委員に対する表彰要領に基づき、各都府県支部・承認団体から推薦のあった28府県71名の登録委員の方々を表彰した。 登録委員は、酪農組合などの技術職員で、日本ホル協が委嘱致し、酪農家に最も身近な立場で登録申込書の作成や改良指導などに日頃から活動されており、登録推進には不可欠な存在である。常々のご尽力に対して心から感謝の意を表する次第である。 23年度の表彰登録委員は次のとおり(敬称略)で、後日感謝状と記念品が贈られる。 (青森県)藤谷龍 (岩手県)辰柳慎一、畑中翔太、岩脇秀身、立花広征、川村道行 (宮城県)高橋清治、門間忍、佐野秀雄 (福島県)小林正樹、吉田剛 (茨城県)潮田寛見 (栃木県)岡信也、星徹、佐藤栄康、三浦昭悦 (群馬県)青木裕治、宮崎智裕、福田真由美、鑓田龍郎、田村弘幸 (千葉県)松野利夫、高橋幸一、森清之、水野好幸 (新潟県)内山祐二 (長野県)有賀靖浩 (岐阜県)和田幸治、丸山雅義 (静岡県)岩田宏三、向山洋、洞江宏子 (愛知県)伊藤幸介、犬塚保夫 (京都府)岸本昭彦 (兵庫県)藤野幸一、道満文貴、清水啓貴、宮本信治、大西宏昭 (奈良県)堀川佳代 (鳥取県)齋木義仁、杉川一昭、影山杏里奈 (島根県)若槻素直 (岡山県)難波正憲、池田直人、吉永道功 (広島県)永井護、滝奥拓二郎 (愛媛県)菰田哲也、兵頭淳志 (高知県)米田佐知、山﨑也寸志 (福岡県)赤塚修二、高野敏宏、渡瀬達生、大塚繁 (佐賀県)貞松義紀 (熊本県)谷田将人、右田幸孝、高橋佑弥 (大分県)後藤哲也 (宮崎県)山縣裕二、諏訪智、國井隆徳 (鹿児島県)日高央元、泊秀一、池平悠理、長野昭紀、宇都良博 | |
平成24年07月20日「登録推進で団体表彰」 ~自動普及指数は大山乳業農協(鳥取)~ | |
日本ホル協では毎年度、会員拡大や血統登録、審査の普及推進に貢献している各都府県支部・承認団体を表彰している。平成23年度の表彰団体は次のとおり。 | |
◇会員拡大推進団体 | |
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◇自動登録普及推進団体 | |
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◇血統登録普及推進団体 | |
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◇審査普及推進団体 | |
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平成24年07月20日「検定成績優秀牛群」 ~新海牧場5年連続して~ | |
23年度都府県の検定成績優秀牛群表彰では、新海益二郎さん(長野県)の牛群が飼養経産牛頭数70頭のうち61件証明から平均乳脂肪量(F)偏差値174.0でトップに輝いた。この表彰は牛群検定参加牛に占める検定成績証明割合を勘案した上でF偏差値により行っている。 トップの新海益二郎さんは、20年度から連続でトップ10入りをしており、前年度7位から大きく順位を上げ、初めての都府県1位を獲得した。305日2.5年型2位の「ジヤクリーン号」をはじめ多くの所有牛が優秀な成績をおさめている。また、体型面においても審査得点94点の「ピグ号」をはじめ、多くの所有牛が優秀な成績を残している。 2位は、株式会社荒木牧場(熊本県)の36件証明のF偏差値165.8、3位は有限会社加藤牧場(埼玉県)の159件証明のF偏差値162.2であった。 | |
平成24年07月20日「生涯乳量」 ~都府県24年5月~6月~ | |
24年5~6月に都府県で検定成績証明されたものの中から、生涯乳量5万㌔以上の高記録牛19頭を別表で紹介する。 今回は上位3頭が総乳量10万㌔を突破した。 今回の生涯乳量トップは、外谷辰也さん(岩手県)所有の「ノースランドダビドソンジユラー」(平10.10.19生)で8回の検定で検定日数3,286日、総乳量13万448㌔、乳脂量3,857㌔、平均乳脂率3.0%、乳蛋白質量4,126㌔を記録した。 本牛は、全ての乳期で乳量1万㌔を超えており(最高乳量2万1,957㌔)、岩手県内の生涯乳量の歴代1位の記録を更新している。また、この記録は、都府県の生涯乳量記録の歴代10位となる。 2位は、鈴木正さん(新潟県)所有の「レコードリーレイダー」(平12.3.4生)で、7回の検定で検定日数2,813日、総乳量10万3,313㌔、乳脂量3,210㌔、平均乳脂率3.1%、乳蛋白質量3,198㌔を記録した。また、本牛は、全ての乳期で乳量1万㌔を超えており(最高乳量1万7,449㌔)、新潟県内の生涯乳量記録の歴代3位を獲得している。 15位の「レコードマーベリックタレント」とは、半姉妹であり鈴木正さん所有であるため、この妹牛「タレント」もこれからの活躍が期待される。これら鈴木牧場の殆どを占めるレコード一族は一頭の基礎牛レコードウエインスカイラーク(昭和41年生)」にたどり着く。この牛も10産し、2~10産までに8万8,576㎏(F3.5%)を記録している。 3位は、妹尾始さん(岡山県)所有の「ヒールクレストイグナイターロングヘイブン」(平14.8.27生)で、7回の検定で検定日数2,414日、総乳量10万1,062㌔、乳脂量3,228㌔、平均乳脂率3.2%、乳蛋白質量3,029㌔を記録した。本牛は、今回全ての産次の検定証明を一括して行い、記録達成となった。また、岡山県内の生涯乳量記録の歴代2位を獲得しており、岡山県内では2頭目の生涯乳量10万㌔を超えるすばらしい記録である。 今回トップとなった「ノースランドダビドソンジユラー」と8位の新海益二郎さん所有の「ラツキーマーシユダーハムビグ」は、審査得点EX(90点以上)を獲得し、体型においても優れた成績を残している。 | |
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平成24年07月20日「年型別検定優秀牛」 ~平成23年度都府県~ | |
23年度都府県の検定成績優秀牛として、表に示した延べ32頭をまとめた。昨年度は日本記録の更新は無かったものの(独)家畜改良センター(福島県)所有牛が2つの部門で都府県記録(表中、名号前の*印)を更新した。 都府県記録は、家畜改良センター(福島県)所有のロツクイーグルシヤープスタブフアルコンET(父フアルコン)が3年型365日乳量で2万2,117㌔を記録した。この記録は、全国記録でも5位であり、これまでの都府県記録を1,000㌔近く上回る素晴らしい記録であった。 2頭目は、同センター所有のロツクイーグルラビーグレンストリームET(父ストリーム)が、3年半型365日乳量で2万331㌔を記録し、都府県において初めて3年半型での乳量2万㌔を突破しての記録更新である。 | |
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平成24年07月20日「第8回全日本B&Wショウ」 ~11月23日(金)に審査~ | |
衛生対策などは日本ホル協HPで | |
全国ホルスタイン改良協議会が主催する第8回全日本B&W、平成24年11月23(金)日、静岡県御殿場市で行われる。 審査には(株)十勝家畜人工授精所・取締役営業指導部長の山口寿典さんが招聘されて当たる。 第13回全日本ホルスタイン共進会が中止となった後の全国規模のショウだけに、関心が高まっている。詳細については、本紙3月20日号「日本ホル協特集」や、当協会のHP上にも掲載されているが、概略について再度紹介したい。 | |
《会場と出品規模》 | |
御殿場市馬術・スポーツセンター(静岡県御殿場市仁杉1415-1) 出品頭数約200頭 | |
《日程》 | |
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《出品区分と資格》 | |
未経産6部門 経産9部門(2歳と3歳に後代検定娘牛の部を設ける)=詳細は日本ホル協HP参照 | |
《出品申込み》 | |
平成24年10月19日(金)までに申込書及び血統登録証明書に出品料1万円を添えて申し込む。 | |
《衛生対策》 | |
伝染性疾病等の発生予防及び発生時における適切な衛生対策を実施し、出品牛の健康と会場の衛生管理を図るため、「衛生対策要領」を制定し、徹底を図っているので、日本ホル協のHP等で内容を確認されたい。 | |
平成24年07月20日「乳用牛群改良交配システムを 利用しませんか」 | |
この交配システムは、会員(酪農家)と当協会との契約のもとに貸与されます。締結すると、交配システムのソフトと、飼養している雌牛の個体情報やその近交回避情報の他、交配種雄牛の情報を当協会からCDで送ります。それをパソコンにインストールして、直ぐに利用することが出来ます。また、データの更新はメールで送られてきますので、簡単に更新ができます。更新は種雄牛の遺伝評価値が公表されたときに行います。 | |
利用手順 | |
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詳細画面 | |
HP機関紙の「全酪新報平成24年1月20日特集号」や「登録委員だより」に掲載してあります。 | |
申込方法 | |
用紙は「HPの申込み」の下方にありますので、ご記入の上、各県支部・承認団体へ申請してください。 なお、利用料は当分の間無料とします。 | |
平成24年07月20日「 審査査成績優秀牛群選奨」 | |
平成23年度牛群審査は718戸、7,582頭という実績を残すことができた。昨年と比較し戸数では98戸、頭数では821増加し、前年度実績比108.8%と大幅に増加した。 23年度審査成績優秀牛群として審査頭数10〜29頭、30〜49頭、50頭以上の3クラスで各10農家計30農家を表彰した。 | |
10〜29頭島 原 農 高(長崎) | |
審査頭数10〜29頭クラスでは長崎県立島原農業高等学校が12頭受検で審査受検率70.5%、平均得点86.7点、平均体型偏差値157.9と昨年より偏差値を12.6ポイント上回り、昨年3連覇を達成した兵庫県立播磨農業高校を抜きトップになった。2位は兵庫県立播磨農業高校で19頭を受検し審査受検率82.6%、平均得点86.0点、平均体型偏差値150.9であり、島原農高同様平均体型偏差値が150を超えるすばらしい成績であった。3位には日本農業実践学園(茨城県)であった。 | |
30〜49頭石川和博さん(静岡) | |
審査頭数30〜49頭クラスでは石川和博さん(静岡県)が45頭受検で審査受検率70.3%、平均得点86.4点、平均体型偏差値151.0でトップとなった。この成績は昨年のトップの平均体型偏差値が129.4であったのに対し21.6ポイントも大きく上回る成績であった。2位には古川豪樹さん(佐賀県)が43頭受検し審査受検率は95.5%とほぼ全牛を受検し、平均得点86.0点、平均体型偏差値150.0であった。3位には吉原直樹さん(岡山県)が入った。 | |
50頭以上佐藤俊彦さん(鳥取) | |
審査頭数50頭以上のクラスにおいては、前記の2クラスは飼養経産牛頭数に占める審査受検率70%以上の条件があるが、このクラスでは受検率を既定していない。 このクラスでは、佐藤俊彦さん(鳥取県)が50頭受検で審査受検率60.9%、平均得点84.5点、平均体型偏差値133.4でトップとなった。2位には岡嶋建一郎さん(大分県)が51頭受検し審査受検率は60.7%、平均得点84.0点、平均体型偏差値130.6であり、このクラスで常に上位を占める農家である。 3位には昨年トップであった当協会副会長である三浦幹雄さん(鳥取県)で、51頭受検し審査受検率は72.8%、平均得点84.2点、平均体型偏差値130.2と、昨年の平均得点並びに平均体型偏差値を上回っての成績であった。 | |
なお、平成24年度前期牛群審査も昨年を上回る戸数・頭数で推移しておりますが、後期審査につきましてもご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。 | |
平成24年07月20日「23年度登録等申込状況(都府県)」 〜ほぼ前年度並みに〜 | |
平成23年は3月の東日本大震災と大津波、さらに福島第一原子力発電所からの放射能漏れにより、日本全体が大きく揺れた激動の一年でもありました。また、TPP交渉の行方が定まらないことから、農業・畜産・酪農業界としても将来の展望が開けない状況に置かれております。 かような情勢の中、都府県の昨年度の各種登録申込み状況を別表に示しましたが、会員数においては前年比95.1%、血統登録においては98.9%とほぼ前年並みの実績を残せました。また、移動証明においては103.9%、審査成績においては108.9%と前年を大きく上回る数字が残せたことは、酪農家のご理解とご協力があったほか、関係登録委員並びに支部・承認団体のご支援の賜と改めて感謝申し上げる次第です。 各都府県別の数字をみると前年比で10%以上の増減が目立ちます。最近の傾向としては22年度の猛暑以来、年度による増減が著しく、一概に「その県が増えた、減った」とはいえない状況であり、数年間の傾向として登録事業がどのように推移しているかで判断することが妥当かと考えられます。全体の血統登録においては、平成21年度が4万6,560頭、22年度が4万5,700頭、23年度が4万5,180頭と徐々には減ってきましたが、乳牛頭数と比べるとはるかに減り方が緩やかであり、これは改良集団としての血統登録牛の比率が益々増えているといっても過言ではありません。 なお、平成22年度以降は審査成績の数字にいわゆる体型調査頭数も加えており、これを除いた有料の審査頭数は、平成21年度が8,106頭、22年度が7,418頭、23年度が8,258頭と年度による増減があるものの、一定水準の頭数を受検していただいていることに対して、関係各位の改良事業に対する意識の高さを感じる次第です。(大西) | |
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平成24年07月20日「事故をなくそう」 〜個別:母牛は登録済みですか自動:授精は報告済みですか〜 | |
日本ホル協では、皆様の手元に一日でも早く血統登録証明書が届くよう努めています。しかしながら、申し込み書類の内容に不備があった場合には、事実の確認を行うための問い合わせ(=事故照会)をしています。別図には平成23年度の登録申し込みの事故割合を示しました。 | |
書類による個別申込みの場合 | |
従前の書類による個別申込みで最も多い事故は、導入した母牛の移動未了で、全体の約4分の1を占めます。次いで多いのが授精証明書の記載不備や精液ラベルの不備といった授精関係の事故、個体識別センターに出生報告が漏れている事故と続きます。これら上位の4つで、全体の半数以上を占めます。血統申込が事故照会となる件数は全体のわずか5%程度ですが、事故が解決するまでは証明書の発行は保留となります。したがって、仮に事故となった場合には、事故を早期に解決することが証明書全体の早期発行につながります。申込書類は事故にならないことが最も望ましいことです。事故となる傾向が高い箇所については、申込書の表紙裏に掲載してある「事故にならないための血統登録申込みチェックシート」などを参考にして、必要事項を確実に記入するといった対策をお願いします。 | |
自動登録の場合 | |
一方、自動登録で最も多い事故は授精データの不備で、全体の4割を超えます。次いで母牛無登録、在胎日数確認、双子確認と続きます。自動登録では、これら上位4つで照会全体の9割以上を占めます。自動登録の事故は種類が少ないため、より詳しく調べたところ、授精データの不備の大半は授精報告の漏れであることが分かりました。また在胎日数確認も、授精報告の漏れにより生じていました。したがって自動登録に関しては、授精報告をしっかり行うことで約6割の事故を防ぐことが出来ます。 授精報告に牛群検定の繁殖情報を利用している場合には、日本ホル協から支部・承認団体(または代行担当組合)を経由して「分娩予定牛一覧」を配布しています。授精年月日や種雄牛登録番号(略号)、事故状況なども記載していますので是非ご活用ください。また未経産牛、導入牛、預託戻り牛等、牛群検定未加入で受胎が確実なものは、早期の牛群検定に加入お願いします。授精報告をインターネットで行っている場合には、確実な授精報告が事故を減らします。特に導入牛や預託戻り牛についても、必ず子牛が出生する前に授精報告してください。 また事故全体の4分の1を占める母牛無登録は、自動登録開始時に行う登録掘り起こしの際に問題があることが分かりました。自動登録は全頭登録が基本です。したがって、自動登録開始前に、すべての飼養牛を登録しておく必要があります。しかしながら、何らかの事情で登録から漏れた雌牛が、後日分娩すると娘牛が事故になってしまいます。この事故は、自動登録の開始後、しばらくたった頃から増え始めます。またこの事故は、未解決のままにしておくと姉妹牛や子孫牛など関連する牛が徐々に増えていきます。無登録牛の一覧は、地方ターミナルシステム「登録牛(予定)一覧」で確認・印刷することができます。1頭毎に血統登録申込書を印刷することもできますので、どうぞご活用ください。 | |
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平成24年07月20日「検定成績優秀牛」 〜24年06月証明分F偏差値〜 | |
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