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機関誌

機関誌内容一覧

平成26年09月20日


平成26年09月20日「登録委員研修会開催」 〜ゲノミック評価技術向上研修会併催〜
去る7月下旬から8月上旬にかけて、日本ホルスタイン登録協会(北良治会長)では、都府県を6地区に分け、登録委員を対象にした1泊2日(関東は別項目)の研修会を行った。この研修会は、日頃酪農現場の第一線で活躍している登録委員を対象として毎年夏期に開催しており、今年度は東北地区(岩手県)、中部・北陸地区(福井県)、近畿地区(兵庫県)、中国・四国地区(島根県)、九州地区(宮崎県)の5地区、また同時開催として平成26年度ゲノミック評価技術向上研修会を行った。
会議に先立ち、主催者である日本ホル協から、世界の乳牛改良分野ではDNA分析技術としてSNPを活用したゲノミック評価が急速に普及している。昨年度に引き続き国の補助事業で経産牛のSNP事業を当協会が受託したので、SNP検査の受付を行い、ゲノミック評価精度向上に努めたいとの挨拶が行われたのち、地元団体長及び来賓の挨拶が行われ、引き続き「ゲノミック評価技術向上研修会」に入った。
ゲノミック評価技術向上研修会
SNP検査およびゲノミック評価に係る実施状況と利活用と題し、SNPを利用したゲノミック評価の考え方・手法から酪農家へのメリット、平成25年度のSNP検査実績、26年度の計画等の説明をした。
また、昨年度から始まった2つの補助事業を紹介し、毛根の採取方法は尾房に限り100本に変更されたこと、申込書の書き方について解説した。また、新たに開発された推奨SNPチップ検索システムを紹介した。
各種表彰者等の紹介
引き続き行われた登録委員研修会の「事務研修」では、平成25年度の登録等申込状況や同表彰登録委員、同表彰支部・承認団体、同審査成績優秀牛群表彰、同検定成績優秀牛・牛群表彰、同日本・都府県記録更新牛表彰等を紹介した。
第14回全共については、平成26年6月3日付で改正された第14回全日本ホルスタイン共進会規則を基に日程、部別出品内訳、3月20日制定され、既に各都道府県に通知された衛生対策要領の説明等を行った。
さらに、「ホルスタイン登録の手引き」を用いて血統登録の基本から登録時の不備による事故照会を防ぐためのポイントの説明も行った。
牛の見方を研修
2日目に行われた「審査研修」では、日本ホル協の審査委員が実際に乳牛4頭を用いて、乳牛の見方を研修した。現畜を供試牛として使えない地区では、パワーポイントを用いて説明を行った。
研修の流れは、まず、審査委員から牛を見るポイントが説明され、実際に1頭を供試牛として模範審査を行い、雌牛を評価する際の審査標準の用い方を研修した。続いて、参加者各人が残りの供試牛についてそれぞれの牛の良し悪しを判定するとともに、得点形質について実際に数字を入れて、審査委員と協議した。また、牛の体各部位を線形的にみる線形審査についても、現畜を前にして解説書と見比べ、審査委員と参加者が討論しながら研修を行った。特に、「体貌と骨格」、「肢蹄」、「乳用強健性」、「乳器」の4区分に各自が得率を入れ、決定得点を算出することで、審査委員との差を実感することができたようであった(関東地区にあっては各都県でそれぞれ研修会を実施していることから、地区全体では実施せず)。
登録事務担当者会議
牛の見方の研修とほぼ並行して行われた、地区別登録事務担当者会議では、各都府県支部・承認団体で実務を担当している方々が集まり、第14回全日本ホルスタイン共進会の県別割当頭数など現況の報告、出品条件Q&Aの解説、SNP検査からの血統疑義の取扱い、地方ターミナルの回線移行等についての説明がなされた。そして、今後の登録推進対策や登録業務の支障となっている事故解消、ゲノミック評価関連事業などを協議した。
来年度は、東北地区は秋田県、中部・北陸地区は新潟県、近畿地区は大阪府、中国・四国地区は愛媛県、九州地区は熊本県で開催する予定。

平成26年09月20日「日ホ協登録部から」 〜登録事故はダメヨ!〜
遅れないで出生届出〜正確性確保のため〜
全国の酪農家のみなさん。子牛が生まれて何日目で耳標を付けてますか?また、何時その報告をしてますか?
牛トレーサビリティ法では、「牛の管理者は、牛が出生したときは、遅滞なく、出生の年月日を農林水産大臣に届け出なければならないとするとともに、牛の両耳に国から通知を受けた個体識別番号を表示した耳標を装着しなければならない」としています。具体的には、子牛が生まれたら、1週間以内に事前に配布されている耳標を子牛の両耳に装着し、出生報告カードに所定の事項を記入し、FAX、電話又はパソコンを用いて家畜改良センターに届け出ることになっています。
一方、当協会の通常血統登録業務では、申込用紙に記入する個別登録では申込内容と家畜改良センターへの届出内容を照合するほか、申込用紙の記入不要な自動登録では家畜改良センターに出生届けがあったものを登録できるかどうかチェックします。
特に、後者の自動登録では、前月分の出生届出データを一括して受け取り、この中から乳用種雌牛分を抽出し、所定のチェックを行い、血統登録証明書の発行につなげています。従って、通常酪農家は子牛が生まれたならば耳標を付け、届出を行い、一方、子牛の出生に係わる授精データは別途に蓄積されているので、それらを突き合わせてチェックすれば、概ね1カ月以内で血統登録証明書が発行され、酪農家の手元に届く仕組みとなっています。このような中、しばしば見られるのが出生届の遅れです。
当協会の登録規程では、血統登録料の月齢区分に「10カ月以内」と「10カ月超過」を設け、そこには2倍程度の料金の格差を付けています。これは個別登録でも自動登録でも同様の措置で、きちんと出生届が出されていれば「10カ月超過」は考えられません。
耳標の装着と届出。日本ホル協登録部からの切なるお願いです。
未経産加入進めよう〜初産の3割事故に〜
1頭毎に申込用紙を記入する必要がない「自動登録」は、平成25年度では全国で約85%となっており、地区別では北海道で96%、都府県でも50%と年々増加しています。そのメリットとしては、
  1. 血統登録申込用紙を記入する手間が省ける。
  2. 導入牛などの移動証明申込みが不要。
  3. 登録料金が安くなる。
  4. 血統登録証明書の発行が早くなる。
などが挙げられます。
ところで、この自動登録では授精に関する記録をあらかじめ改良データバンクに蓄積する事になっていて、中でも都府県では牛群検定事業の繁殖データを使うことで了解を得られている酪農家が9割を占めています。
ここで問題となるのは、母牛が初産のときの出生牛の取扱いです。しばしば見られる事例として、母牛が未経産加入されていないために、乳用種の雌牛が生まれたという出生報告があったとしても父牛が特定できないケースです。
すなわち、母牛の授精データがどこからも入手できないのです。そのため、県団体を通じて問い合わせるしか手だてがありません。都府県の初産牛から生まれた自動登録対象牛のうち25%から30%が「授精データなし」という理由で事故照会となっています。
従って、自動登録農家にあっては可能な限り未経産加入を進めていただき、同時に預託戻りなどで授精に関するデータが手元に届いた段階で直ぐさまそのデータを当協会までご連絡いただけるようお願い致します。
SNP検査牛も
一方、昨年度から実施しているSNP検査事業にあっても、「雌牛にあっては血統登録し、牛群検定に参加し、体型審査を受ける」ことが当協会の取扱要項で定められています。経産牛は当然これらの条件に当てはまるでしょうが、未経産牛では「生まれたばかりだから検定は後日でいいだろう」と思われている方も少なからずいるでしょう。
しかしながら、後日当協会や家畜改良事業団では牛群遺伝・改良情報を発行するとともに、その情報が広く国内の乳牛改良の手だてとして使われることになるため牛群検定への加入が義務づけられていますので、必ず未経産加入されるようお願い致します。

平成26年09月20日「中央審査研究会開催」 〜27名が得点と線形形質を修得〜
日本ホルスタイン登録協会(北良治会長)は、去る9月9日から11日までの3日間、北海道新ひだか町の独立行政法人家畜改良センター新冠牧場において、平成26年度中央審査研究会を開催した。
供試牛を使って牛の見方を研修
この研究会は、審査業務に従事する登録協会の支部・承認団体関係者のみならず審査技術の向上を目指す指導者・技術者まで対象を広げ、全共開催年を除き毎年実施している。
今回は10道県・2AI事業体並びに家畜改良センター2牧場から総勢27名の参加を得て行われた。研修内容は、初日にホルスタイン種雌牛審査標準の理解を得るための研修が行われ、翌2日目からは、2頭の牛を使った当協会審査委員による模範審査の後、4班に分かれ8頭の牛について審査委員とともに班ごとに研修を行った。その後、研修の成果が得られたかどうかを見るため、4頭1組2セット、合計8頭の牛について22の線形主要形質と13の調査形質の評価、4大区分の得率、決定得点の答案を参加者それぞれが提出し、結果を審査委員とともに研修する形式で進められた。
体型審査の実施と線形式評価法の採用は、体型改良に貢献できる科学的データの収集を可能とした。近年の乳牛改良、特に耐久性(体型)成分では、決定得点の優劣も重要だが体格部位を詳しく評価する線形評価法は、体型審査システムの中で乳牛を評価するための最も簡潔で明確な手法として世界の主要国で実施されている。また、その評価は種雄牛の遺伝評価上でも重要な役割を持ち、その傾向を的確に把握することは現場の技術者としても大切なことである。
来年は第14回北海道全共開催のため休みとなり、次回は28年。情報交換の場としても多数の参加を期待している。
全国から27名が参加
なお、今回参加された方は次のとおり【敬称略】
  • (秋田県)加藤真姫子
  • (山形県)竹村恵、富樫集
  • (福島県)古姓保、田中道也
  • (栃木県)岡見厚志
  • (群馬県)浅田勉、今井健太、長坂輝義
  • (島根県)古瀬太
  • (愛媛県)菰田哲也
  • (熊本県)岩本和貴
  • (鹿児島県)橋和幸
  • (家畜改良事業団)原澤幹夫
  • (ジェネティクス)大林敏朗、藤元郁子、阿江邦彦、吉田翔悟
  • (家畜改良センター)田中良典、梅田世奈、矢嶋智美
  • (北海道ホル協)岡崎活宏、若杉剛志、坂田貴司、若林佑樹、松井俊樹
  • (日本ホル協)椛沢洋二

平成26年09月20日「社員補欠選挙のお知らせ」


平成26年09月20日「第14回北海道全共に向けて」 ~確認しよう、出品条件!Q&A~
第13回全共が中止となり、前回の栃木県開催から10年ぶりの全共は、平成27年10月23日(金)から26日(月)までの4日間開催される。第14回全共は、酪農王国・北海道で初の全国共進会の開催であり、ジャージー種を含めて過去最大の400頭規模の出品を計画している。また、わが国後代検定事業の推進の一環として、後代検定参加種雄牛の娘牛の部の新設や、酪農後継者の育成を担う高等学校特別枠による出品奨励などの特徴が挙げられる。
出品に関する詳細は、日本ホル協又は都道府県登録取扱団体まで問い合わせ願うが、ここでは出品に関する主なQ&A紹介する。
出品条件Q&A
  • Q1:出品申込みの締切日は?
    A:平成27年9月28日(月)まで。
  • Q2:血統登録申請中の牛は?
    A:申請中の牛は出品できません。出品牛は国内産の血統登録雌牛。したがって、必ず両耳に所定の耳標を装着し、平成27年9月28日までに血統登録証明書が所有者の手元に届いていること。
  • Q3:受精卵移植による生産牛は?
    A:血統登録時の所有者が居住する都道府県を産地とする。
  • Q4:転出・転入は?
    A:出品牛の飼養地と審査会場間の搬入・搬出に際しては、家畜個体識別センター宛に各自で転入・転出報告を行なうこと。
  • Q5:1農家で出品は何頭まで?
    A:ホルスタインの一般枠には1戸2頭までとし、同じ部でも良い。
    なお、シンジケート所有牛を出品する場合は、出品者がこの牛のシンジケートの構成員であれば、シンジケート所有牛を含めて1戸2頭までの出品となる。その場合、産地や飼養期間の条件(Q10、Q11、Q12)を満たしていることが必要。
    また、第1、2、6、9部(後代検定娘牛の部)と第15~18部(ジャージーの部)に出品する牛は1戸何頭までという制限はない。したがって、1農家でホルスタイン一般枠2頭に加えて、後代検定娘牛の部とジャージーの部に出品することも可能。
  • Q6:後代検定娘牛は、一般クラスにも出品可能か?
    A:後代検定娘牛を一般枠に出品することは可能だが、「後代検定娘牛の部」に出品する牛を、一般枠の部に重複出品することはできない。
  • Q7:後代検定の部とは?
    A:第1部(未経産生後12月齢以上14月齢未満)、第2部(未経産14月齢以上16月齢未満)、第6部(経産3歳未満)、第9部(経産3歳以上4歳未満)の4クラス。
  • Q8:後代検定の部の出品条件?
    A:この部の対象は後代検定済、または同候補種雄牛(過去の参加種雄牛を含む)の娘牛。自県産であれば、出品者が飼養する期間の制限はない(Q15、Q16の検定条件が必要)。
  • Q9:高等学校特別枠の対象は? 何頭まで出品できるか?
    A:対象は高校(専門学校や短大、大学は対象から外す)。この特別枠は一般枠や後代検定娘牛の部に出品しない高校に割当てられ、1校1頭の出品。なお、高校が、この特別枠ではなく一般枠や後代検定の部に出品することは可能だが、高校枠に重複出品することはできない。高校からの出品に対しては、特別賞を贈呈する予定。
  • Q10:産地や飼養期間の条件は?
    A:ホルスタイン種
    第1~11部(4歳未満)は、自県産で出品者が27年9月末日まで引き続き6か月以上所有し飼養。後代検定娘牛の部の出品牛は、自県産であれば飼養期間の条件はない。
    第12部以降(4歳以上)は、国内産であれば産地の条件はない。出品者が平成27年9月末日まで引き続き1年以上所有し、飼養していること
    ジャージー種
    第15~18部は、引き続き6カ月以上所有し、飼養していること。
  • Q11:飼養期間の確認は?
    A:飼養期間は、登録協会の移動証明および個体識別全国データベース(出生または転入報告)によって確認する。
    ①「引き続き6カ月以上所有し飼養」とは、平成27年3月31日以前から所有し飼養していること。
    ②「引き続き1年以上所有し飼養」とは、平成26年9月30日以前から所有し飼養していること。
  • Q12:シンジケート所有牛の飼育期間は?
    A:Q11に準ずる。よって、飼養期間は、シンジケート所有牛になってからの期間を示す。よって、個人所有であった牛をシンジケート名義に変更した後も、引き続き同じ者が飼養管理している場合であっても、飼養期間はシンジケート名義になってからの期間を示す。
  • Q13:飼養期間中の預託は可能か?
    A:出品予定牛を育成預託している場合は、平成27年3月31日以前に預託先から引き揚げること。
    Q10、Q11、Q12にいう「飼養期間」とは、「出品者が所有し飼養している期間」であり、育成牧場等への預託期間を「飼養期間」に含めることはできない。
  • Q14:生後20月齢以上の未経産牛は妊娠確実でなければならない?
    A:はい。生後20月齢以上の未経産牛(ホルスタイン第5部、ジャージー第16部の一部)は妊娠確実であることが条件。なお、種付けの日を含めて180日以上で流・早産したものは経産牛とする。
  • Q15:出品牛や母牛に、検定の条件があるのか?
    A:ホルスタインとジャージーの各部には、登録協会の検定成績証明申込みまたは証明済みという条件がある(乳量等の基準はない)。牛群検定を実施しているだけでは条件を満たさない。
  • Q16:検定の条件は?
    A:検定条件はホルスタイン、ジャージーとも共通。
    • ①22月齢未満の未経産牛は、出品牛の母牛が検定成績証明を申込中または証明済みであること。
    • ②30月齢未満の経産牛は本牛が検定成績証明申込中であること。
    • ③30月齢以上48月未満の経産牛は、本牛が検定成績証明を申込中または証明済みであること。
    • ④48月齢以上の経産牛は、本牛が検定成績証明済みであること。
  • Q17:検定成績証明を取得しているかの確認は?
    A:確認は、日本ホル協または都道府県登録取扱団体へ。平成27年9月28日(出品申込みの締切)の時点でQ15、Q16の検定条件を満たしていなければ出品できない。
  • Q18:検定成績申込期限は?
    A:平成27年7月31日(厳守)までに申し込む。
  • Q19:48月齢以上の出品牛は?
    A:ホルスタインの第12~14部、ジャージーの第18部出品牛は、「検定成績証明済み」が条件なので、既に検定終了または平成27年9月25日(出品申込締切の前週末)までに検定の終了(公式記録で検定期間が305日以上のもの。または305日未満で乾乳、疾病、除籍のため検定を終了または中止したものをいう)が見込まれるものとする。
  • Q20:出品牛の衛生・防疫関係は?
    A:「第14回全共衛生対策要領」に基づいて徹底する。
    ①結核病、ブルセラ病、ヨーネ病の検査を受けて健康を確認していること。
    ②炭疽、牛流行熱、イバラキ病、アカバネ病、牛呼吸器病(5種混合生ワクチン又は6種混合ワクチン)の予防注射を実施。
    ③真菌症の皮膚病及びイボ等の体表異常がないことの確認、が義務付けられている。
    出品牛を搬入する際には、登録証明書及び所定の出品牛検査・予防注射証明書を提出願う。検査や予防注射の実施期間等の詳細は、日本ホルスタイン登録協会ホームページ(トップ画面→全共)を参照。
  • Q21:出品目録(出品牛名簿)の出品者欄は?
    A:登録上の所有者を表示する。よって、シンジケート所有牛はシンジケート名を表示し、繁殖者欄には繁殖者名を表示する。但し、個人名義の出品牛は、同一家族を出品者として希望すれば、特にこれを認め、この者を出品者欄に表示する。
  • Q22:出品者の服装や出品マナーは?
    A:「出品作法の遵守」として、守るべき出品牛/出品者マナーが記述されている。出品牛の欠点を隠すための牛体への不自然な整形・調整や体毛操作(つけ毛や植毛)、異物挿入、過度の給水等の不正な行為を絶対に行わない。
出品者の服装は上下とも白色のもので、牧場名等の文字の入っていないものを着用する。
詳細は、日本ホルスタイン登録協会(03-3383-2501)まで。または、日本ホル協ホームページを参照。

平成26年09月20日「「フェイスブック」新規で1位」 ~2014-8月海外種雄牛評価~
家畜改良センターから8月12日、海外種雄牛2014-8月評価が公表された。
1位「フェイスブック
今回トップを飾ったのは、新規選抜されたフェイスブック。マンオーマンとエアレイドの交配で誕生。乳脂量並びに乳蛋白質量の改良に優れ産乳成分も高い。中庸なサイズで後乳房の高さ、幅に富み、強い靭帯を持つ素晴らしい乳房に期待がもて、肢蹄も良好。本牛は8月発表のTPIでもトップに輝き、世界的にも注目されている。
2位「ルーブル」
2位には、2012年12月新規選抜で華々しくトップデビューを果たして以来、1年半に渡り1位を堅守してきたルーブルがワンランクダウン。ボルトンとボリヴァーの交配で誕生。母系は5代続けて種雄牛の母牛となるなど、能力の高いファミリー。特に乳量改良に優れ、乳脂量と乳蛋白質量も期待できる。後乳房は高く幅があり、前乳房の付着並びに靭帯も強い。肢蹄も良好で、厚い蹄をもつ。8月発表のTPIでは52位。「ボルトン」の息牛の中で数少ないブラキスパイナを保有しない種雄牛。
3位「アルタグレイテスト」
3位にも新規種雄牛が選抜された。プラネットとボルトンの交配で誕生。母並びに祖母も高能力で、その優れた能力を受け継いだ。サイズは中庸で乳用強健性に秀でており、機能的な体型。また、尻の角度も理想的で、特に前後乳房の付着は強く、後乳房の幅と高さもあり、中央靭帯も強い。高能力牛でありながら、乳房底面も非常に高い。8月発表のTPIでは、前回より1つ順位を上げ、4位となった。
4位「ジェラード」
4位は、前回と同位のジェラード。オーマンとBWマーシャルの交配。乳蛋質白量が高く、決定得点も高い。特に乳器の改良に秀でており、乳量信頼度も98%と非常に高い。8月発表ではTPI69位、LPI38位に入っている。
5位「ピカルダス」
5位には、新規選抜のピカルダス。プラネットとオーマンの交配。産乳成分が高く、乳量と乳蛋白質量の改良に優れている。また、疾病繁殖成分や体細胞スコアにおいても良い遺伝子を持っている。8月発表ではTPI29位と前回の9位から、ややランクを落としている。


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平成26年09月20日「 「ジャーディン」返り咲き1位」 ~2014-8月国内雌牛評価~
8月5日に国内雌牛2014-8月遺伝評価値が公表され、牛群検定参加牛のうち総合指数上位牛を示し、上位15位以内には新規が2頭入った。
1位「ジャーディン」
24年8月公表で新規選抜されて以来、7連覇(年4回公表)を果たし、前回の5月公表で初めて「プラネット」に席を譲った「ジャーディン」(北海道・加藤智行牧場)が返り咲いた。名門「ヒラリー」一族で相変わらずの血統の強さを示し、「エムヒラリー」からの流れ。娘の「ウインド」は今回3位でデビューを飾り、姉妹には妹の「ピクシー」は6位、「リー」は22位。親族も優秀牛が多く、35位「ボルトン」を筆頭に39位「アコム」(宮崎県・前原牧場)と20傑に3頭がランクインするほか、後代検定の候補種雄牛も数多く輩出している。
「ジャーディン」の成績は、NTP+5,900、乳量+3,578。また決定得点、肢蹄、乳器など体型全般も優れた成績を打ち出した。同牧場ではベスト15に前述の2頭に加え、6位「ピクシー」、13位「スターシャ」(新規)と4頭も入り素晴らしい牛群でもある。
2位「プラネット」
前回初1位を飾った北海道内田牧場の「プラネット」は、NTPを僅かに2ポイント差で2位となった。産乳成分並びに乳量ではジャーディンを上回っている。この一族も優秀牛が多く、母牛の「ブランデイ」は19位、妹の「バレルモケイ」は40位、姉の娘「プラネット」は26位に入っている。同牧場もベスト15には、5位「ソレイユ」、12位「ビーコン」、14位「ガーター」と4頭入り、こちらも素晴らしい牛群。


平成26年09月20日「ジャジング・スクール参加者募集中」 ~平成26年10月31日~11月1日栃木県で開催~


平成26年09月20日「審査4,686頭・EX133頭」 ~都府県26年度前期(4~7月)~
都府県の牛群審査・体型調査は4月~7月末で前期の日程を終えた。ホルスタイン種の牛群審査は4,282頭、牛群奨励・個体審査は372頭、合計4,654頭を実施し、前年同期比で18頭の増加となった。他品種では、ジャージー種31頭、ブラウンスイス種1頭も審査を実施した。また、本年度の後代検定材料娘牛とその同期牛の体型調査については、966戸で6,522頭の体型データを収集した。なお、EXは過去最多の133頭誕生している。実施概要について、日本ホル協審査部植原友一郎部長から報告する。
審査頭数は昨年を上回る
26年度前期の都府県における牛群審査頭数は、関係各位のご尽力により昨年に引き続き増加傾向で終了することができました。
ホルスタイン種については、牛群審査は405戸4,282頭、牛群奨励・個体審査は111戸372頭で、審査合計頭数は4,654頭となり、前年同期比戸数で7戸の減、頭数で18頭の増加となりました。なお、ジャージー種については、牛群審査4戸30頭、個体審査1頭、ブラウンスイス種については個体審査1頭でありました。
また、本年度の後代検定材料娘牛とその同期牛の体型調査については、昨年度と同様に事業主体が各都道府県の畜産団体となり、調査頭数が各県に割り当てられました。集計では966戸の牛群検定農家を訪問し、初産泌乳中の後代検定材料娘牛1,803頭と同期牛4,719頭の合計6,522頭の体型データを収集しました。
審査頭数1位は岩手県
都府県別の審査頭数では、岩手県560頭(25頭増)、次いで熊本県511頭(22頭減)、群馬県336頭(35頭減)、栃木県332頭(49頭増)、愛知県246頭(83頭増)の順に続きます。
また、体型調査頭数は審査と同様の傾向が見られますが、頭数の多い県としては熊本県816頭、岩手県485頭、鹿児島県414頭、群馬県385頭、栃木県384頭の順に続きます。
26年度前期審査・調査1万1,176頭の平均得点は、81.40点で昨年と比較し、0.07ポイント低下し、また、全体に含める初産8,121頭の平均得点は79.62点で、0.08ポイント低下しました。また、初産における体型調査頭数6,522頭の平均得点は79.24点でありました。
なお、審査・調査全体の得点分布及び初産における得点分布を図1~3に示しました。
血統登録・牛群検定・後代検定、それぞれの事業は乳牛改良に必要不可欠な一体的なものであり、その成果である検定済種雄牛は、経済的波及効果は極めて大きいことを踏まえ、今後とも更なるご協力をお願いいたします。
EX牛はホル過去最多の133頭
前期都府県で審査得点90点以上(エクセレント=EX)に評価された雌牛を表に示しました。県別では、熊本県が17頭で最も多く、次いで岩手県15頭、栃木県14頭、静岡県8頭、群馬県・長野県・岡山県の7頭と続き、審査頭数の増加にともない31都府県で過去最多の133頭となりました。
種雄牛別では、昨年に引き続きゴールドウインの14頭が最も多く、次にロイとアドベントREDの7頭、セプテンバーの6頭、ダンディー、ドレーク、ファイナルカット、トイストーリー、ボルトン、バクスター、バッカイの4頭と続き、64頭の種雄牛を数えます。その内訳は、国産種雄牛19頭(22%)、海外種雄牛50頭(78%)であり、種雄牛当たりのEX頭数は、国産1.4頭、海外が2.3頭です。また上記11頭の種雄牛で全体の47%を占めました。
改良の成果
今回の審査では、31都府県91戸の酪農家、8牧場、2農業高校、1県試験場から133頭がEXに格付けされた。特に岩手県の外谷辰也氏、岩泉篤氏、栃木県の和田泰氏、静岡県の石川和博氏、大美伊豆牧場、長野県の新海益二郎氏、佐賀県の古川豪樹氏が3頭のEXを搬出したほか、岩手県の鈴木文雄氏、栃木県の和田泰氏、鳥取県の佐藤俊彦氏が今期最高点93点を獲得しました。
さらに、今回は次の方々で初のEXが誕生しました。岩手県・中山松彦氏、栃木県・コージーファーム(株)、高塩浩典氏、小松俊介氏、群馬県・狩野治氏、静岡県・渡辺征央氏、京都府・京都府立農芸高校、島根県・永瀬哲也氏、熊本県・(有)ナガシオ、藤本雅夫氏、松野克紀氏、松岡明彦氏、鹿児島県・牧原浩一氏、沖縄県・新里菊也氏でした。
長年に渡り続けてきた努力が改良の成果として現れたもので、敬意を表するとともに今後の更なるご活躍をご期待申し上げます。
EX牛の条件
ホルスタイン雌牛の審査で初めてEXに評価する場合は次の条件を全て満たすことが必要です。
  • ①3産以上で正常分娩している
  • ②305日検定の実乳量が9,000㎏以上である
  • ③泌乳中である
  • ④けいれん肢がない
  • ⑤融合乳頭がない




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平成26年09月20日「全国平均乳量9,406㎏過去最高」 ~平成25年度牛群能力検定成績速報から~
検定牛は10年(都府県)で1万9,000頭減少
家畜改良事業団はこのほど、平成25年度乳用牛群能力検定成績速報を発表した。
表1には、牛群検定農家戸数・頭数の推移を示した。26年3月末現在、全国では検定組合数246組合、牛群検定農家戸数8,916戸となり、前年より242戸減少した。内訳を見ると、北海道では122戸減、都府県では120戸の減少となった。また、最近10年間を見ても、毎年200戸余の農家が減り9,000戸を割った。
全国の検定牛頭数は54万2,866頭で、この1年間に8,914頭減少した(北海道は5,145頭減、都府県は3,769頭減)。なお、最近10年では平成22年に次ぐ大幅な減少となった。
1戸当たりの検定牛頭数は昨年より0.6頭増加して60.9頭で、北海道は76頭で昨年より0.9頭増、都府県は44.8頭で0.4頭増となった。また、全国で見ると、この10年で10.1頭増えた。
鳥取14年連続ダントツで検定牛比率96.8%
次に検定普及率を見ると、畜産統計(平成26年2月1日現在)の成畜飼養農家戸数に対する都道府県別の検定農家比率は、北海道69.1%、都府県38.2%、全国平均49.8%と全国で1.1ポイント増加し、全国の酪農家の概ね半分が牛群検定農家となった。なお、北海道は0.8ポイント、都府県で0.9ポイントそれぞれ増加した。
畜産統計の経産牛頭数に対する検定牛頭数の比率(検定牛比率)を見ると、北海道が74.3%と昨年より1.2ポイント上げ、都府県では45.7%と0.7ポイント上がり、全国では60.8%で1ポイント上がった。
表2には、検定牛比率が50%以上の18都県を示した。県別では、鳥取県が0.9ポイント増の96.8%で14年連続1位となった。2位には宮崎県が2.1ポイント増やして79.21%で昨年の3位から上がった。3位には僅差で1.4ポイント減の79.2%で福岡県。4位の鹿児島県は1.4ポイント増の78.3%。5位の岡山県77.5%までが、北海道の検定牛比率74.3%を上回った。
9県で牛群検定戸数が増加
この1年で牛群検定戸数を増やした県は9県(表3)で、昨年より2県増えた。今年は4県で2戸の増加となり、5県で1戸の増加となった。また、検定牛頭数も増加したのはそのうち6県で、特に三重県は78頭も増加した。
また、検定牛頭数を見ると、頭数が増加した県は13県で、特に多かったのは佐賀県の269頭である。次に長野県の118頭で、以下三重県、宮城県、千葉県と続く。戸数、頭数を増加させた県では、関係団体が連携して普及推進した努力が結果につながった。酪農家も経営に直結する牛群検定を理解したことがその背景にあるのだろう。
平均乳量は過去最高9,406㎏
表4には、牛群検定成績(ホルスタイン種立会、305日、2回搾乳)の最近4年間と5年ごとの推移の実績を示した。
平成25年の全国平均乳量は120㎏増の9,406㎏と、過去最高の乳量を示し、昨年より120㎏増加した。内訳をみると、北海道は153㎏増加したが、都府県では54㎏の増加に留まった。過去10年間では北海道182㎏、都府県265㎏の増加であるが、平成20年から北海道330㎏、都府県137㎏と北海道の増加が顕著であった。
濃厚飼料増で北海道の乳量増加
濃厚飼料給与量は、全国で30㎏増加して3,483㎏と過去最高を示した。内訳を見ると、北海道では32㎏増の3,325㎏、都府県は27㎏増の3,793㎏であった。
過去10年間では北海道185㎏、都府県174㎏の増加であるが、平成20年から見ると、北海道279㎏に対し都府県6㎏と北海道が大幅に増やしていることが窺える。
高い海外の検定普及率
酪農先進諸国の牛群検定普及率を抜粋した表5から、オランダが88.6%(経産牛頭数が約130万頭)と連続1位であった。続いてドイツ84.7%(同約419万頭)、カナダ75%(同約98万頭)と高い数値を示している。
牛群検定事業は泌乳能力の向上や飼養管理面、経営面、改良において非常に重要な役割を果たしている。特に近年では検定牛はもとより、雄牛の遺伝評価やゲノミック評価にも重要なデータとして活用されている。
牛群検定試行事業の勧め
酪農先進国といわれている国々では7割以上の酪農家が牛群検定に参加しているが、日本は約半数に留まっている状況にある。家畜改良事業団では今年も牛群検定の試行農家を募集している。この事業は、最大6カ月間無料で牛群検定を体験できるものであり、是非参加し牛群検定の良さを体験してほしい。試行農家の8割が継続して牛群検定に参加している。

平成26年09月20日「生涯乳量」 ~都府県26年8月~
26年8月に都府県で検定成績証明されたものの中から、別表には生涯乳量5万㎏以上の高記録牛19頭を示した。今回は上位1頭が総乳量10万㎏を突破した。
1位・金井真一さん(長野県)所有
「ジーエスハリエットカビーET」
生涯乳量トップは、金井真一さん(長野県)所有の「ジーエスハリエットカビーET」(平12.10.14生)の検定回数9回で検定日数3,612日、総乳量13万7,406㎏、総乳脂量4,796㎏、平均乳脂率3.5%、総乳蛋白質量4,522㎏であった。今回の検定成績証明により本牛自身の持つ県内歴代1位の記録を更新した。また、今回の記録は都府県歴代7位となる素晴らしい記録であった。また、審査得点90点を獲得しており泌乳能力並びに体型に秀でた牛である。
2位・木村睦美さん(愛知県)所有
「ゴールデンオークスデュランゴプルデンス」
2位は、総乳量10万㎏にわずかに届かなかったが、木村睦美さん(愛知県)所有の「ゴールデンオークスデュランゴプルデンス」(平16.2.2生)が検定回数7回で検定日数2,723日、総乳量9万8,557㎏と好記録となった。


平成26年09月20日「検定成績優秀牛」 ~都府県、平成26年8月証明分F偏差値~