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機関誌

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平成27年12月20日


平成27年12月20日「第14回全共成功裏に終了」 ~自動登録とSNP検査推進日ホ協理事会~
(一社)日本ホルスタイン登録協会(北良治会長)の理事会が11月14日、東京都中野区の日本ホルスタイン会館で開催され、平成27年度中間事業概況、登録委員研修会や10年ぶりに開催された第14回全共等の概要報告があった。また、協議事項として、第15回全共準備委員会規約案や自動登録同時SNP検査実施取扱細則案等が原案通り了承された。
平成27年度中間事業概況等を報告
先ず、北会長から10月23~26日に10年ぶりに開催された全日本ホルスタイン共進会北海道大会に際し、農林水産省をはじめ関係各機関・団体の後援、協賛をいただき盛会裏に開催できたことに対しお礼申し上げた。会期中25日には吹雪に見舞われたものの、札幌会場も含め6万6千人もの多くの方々に来場いただき、北海道大会の名に恥じない成果を収めることができた。また、TPP交渉が大筋合意に至り、関税交渉に伴う全体の合意内容が公表され、乳製品分野でも関税が一部撤廃されることが判明し、農水省の分析結果、最も影響が懸念される品目に乳製品が含まれるとの報道もある。政府は今月下旬にも、TPPに対応する農業の関連対策大綱を策定することとしており、支援対策の充実強化が望まれると挨拶した。
引き続き来賓として、農林水産省生産局畜産部畜産振興課の松本課長補佐より、農林水産省として畜産クラスター事業や性判別精液事業の推進強化のため、財務省とも協議を行っているところである。また、TPPのために酪農家の体質強化に繋がる事業計画にすべき旨の挨拶が行なわれた。
第15回全共九州開催準備へ
事業報告では、平成27年度中間事業について、主な登録申込状況は、血統登録が9万9,060頭(対前年同期比104.7%)、移動証明が2,955頭(同96.6%)とほぼ前年並みの状況。
協議事項として次回の第15回全共から都道府県単位の開催からブロック開催となり、5年後の32年は九州・宮崎県都城家畜市場が開催場所として予定され、その開催準備委員会規約案等が原案通り可決された。
自動登録同時SNP検査実施について、SNP検査及びゲノミック評価は有望な成長分野と考えられ、日本の乳牛改良において非常に重要な手法であることから、これと自動登録を併せて推進するために必要な実施取扱細則案等が原案通り了承された。

平成27年12月20日「第14回全共の出品牛たちは」 ~全共閉幕から約2か月後~
第14回全日本ホルスタイン共進会は10月23~26日、北海道安平町「北海道ホルスタイン共進会場」で開催され、ホルスタインは14部に344頭、ジャージーは4部に30頭が出品し、体型の栄冠を競った。今回のホルスタイン全共では、北海道が圧倒的な強さを見せた大会でもあった。その出品牛の父牛別頭数や測尺値をまとめたので紹介する。
国内留種雄牛は35%
表にはホルスタイン種出品牛344頭の父牛別頭数とその優・一等賞入賞頭数及び割合を示している。出品牛の父牛として登場した種雄牛は全部で110頭を数え、このうち国内繋留種雄牛は38頭(全体の約35%)で、その娘牛頭数は133頭(全体の39%)である。海外繋留種雄牛は72頭で、出品娘牛頭数は211頭であった。
この数字を前回の第12回全共と比べると、出品牛は41頭の増加。種雄牛別では16頭の増加、うち国内繋留種雄牛は10頭増加し、娘牛も93頭の大幅増となった。一方、海外繋留種雄牛は6頭増加で出品娘牛は52頭減少した。国内繋留種雄牛並びにその娘牛の増加は、後代検定娘牛枠の新設によるところが大きい。
今回、出品牛頭数が最も多かった父牛はアイオーンの39頭で、全体の約11%を占めた。前回大会ではダーハムが娘牛68頭で全体の22%もあり、特定の種雄牛への集中は減少傾向にある。
優・一等賞入賞頭数をみると、アイオーン、スパークリングが各19頭でトップであった。
4歳以上の体高平均は159.3cm
全共では毎回、出品牛の体格測定を行っている。図1には第1回(昭和26年・神奈川県)から今回までの各回全共出品牛について、体各部測定値の推移を示している。
今回の未経産(20月齢以上)及び経産(48月齢以上)の各測定値の平均はそれぞれ体高が151.9cmと159.3cm、尻長56.1cmと60.6cm、腰角幅53.1cmと62.0cm、胸囲197.1cmと214.3cmであった。
体高では未経産、経産ともに全共の回次ごとに徐々に高くなり、経産では160cmに限りなく近づいた。尻長では経産は5回大会から、未経産は9回大会から伸びている。また、腰角幅、胸囲では未経産はほとんど変わらないが、経産では最近増加傾向にある。
胸囲のみ標準発育値に収まる
図2には今回出品牛の月齢別平均値を、前回の第12回全共およびホルスタイン種雌牛の標準発育値(平成7年発表)の「平均値+1標準偏差」(以下、発育上限値という)と比較した。但し体高に限り、前々回の第11回全共のデータとも比較をした。図2-1を見ると各月齢で発育上限値を大きく上回り、回次ごとに高くなっていることが窺える。
また、各部位でも前回より平均値は伸びているが、発育上限値で比較すると尻長、腰角幅、胸囲の未経産は発育上限値とほぼ同様の値である。しかし、経産になると発育上限値を下回り、発育平均値周辺に落ち着くようである。
このことは、育成牛では体高や胸囲と相関が高い体重について十分な発育を求めている一方で、経産牛では体高が大型化するものの、共進会では特に乳房と乳用特質がより重視されていることなどが原因と推察される。
次回九州全共に向けて
さて、次回の全共は5年後の32年、九州・宮崎県で開催される。この5年という間隔は乳牛の更新期間と遺伝的改良、飼養技術向上の度合いを明確に例示できる適度の間隔である。より機能的で長持ちして生産効率のよい乳牛の体型はどうであるべきか、今回までの全共出品牛、上位入賞牛の体型バランスを基本に、尻や胸囲の充実を次回全共に期待したい。


平成27年12月20日「生涯乳量」 ~都府県27年10~11月~
27年10~11月に都府県で検定成績証明されたものの中から、別表には生涯乳量5万kg以上の高記録牛21頭を示した。今回は上位2頭が総乳量(M)10万kgを突破した。
1位・星野和司さん(群馬県)所有
「キャプテンオプションロジック2393」
生涯乳量トップは、星野和司さん(群馬県)所有の「キャプテンオプションロジック2393」(平13.7.24生)の検定回数9回で検定日数3,759日、M14万5,171㎏、総乳脂量(F)4,899㎏、平均乳脂率(F%)3.4%、総乳蛋白質量(P)4,499㎏であった。今回の記録は、9産目の検定成績証明を申請したことによるもので、県内歴代1位、都府県歴代8位となる素晴らしい記録となった。また、県内でM14万㎏超えは初。本牛は10産目を分娩しており更なる記録更新が期待される。
2位・下館岩吉さん(岩手県)所有
「オリジンプレリュードデイロン」
2位は、下館岩吉さん(岩手県)所有の「オリジンプレリュードデイロン」(平12.12.12生)の検定回数10回で検定日数3,851日、M10万1,085㎏㌔、F4,078㎏、F%4.0%、P3,422㎏であった。今回の記録は、10産目までの検定成績証明を一括申請したことによるものである。
3位・臼井重忠さん(栃木県)所有
「グリーンスターデリアフューリー」
3位は、臼井重忠さん(栃木県)所有の「グリーンスターデリアフューリー」(平15.6.29生)の検定回数10回で検定日数2,924日、M8万2,218㎏、F3,094㎏、F%3.8%、P2,645㎏であった。
また、6位中六角保広さん(岩手県)、8位植木靖さん(栃木県)、14位小針勤さん(栃木県)、15位赤松清助(兵庫県)所有牛は、審査得点EX(90点以上)を獲得しており、体型においても優れた成績を残している。

平成27年12月20日「検定成績優秀牛」 ~都府県、平成27年10~11月証明分F偏差値~

平成27年12月20日「ホルスタイン手帳好評販売中」 ~2016年版~