2018年05月20日号
第9回全日本B&Wショウ並びに
2018年セントラルジャパンホルスタインショウ開催
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4月13日(金)~14日(土)、静岡県「御殿場市馬術・スポーツセンター」において「第9回全日本ブラックアンドホワイトショウ並びに2018セントラルジャパンホルスタインショウ」が開催された。初の共同開催となったこのショウの栄冠を手にしたのは、静岡県 K’s南箱根牧場㈱出品の「ブロードウエイ マタドーア ダブジエラ(父ジヨーダン、第11部5歳以上)」、リザーブには静岡県 國京政好さん出品の「ステイトミラー マツカチエン ジエリー(父マツカチエン、第8部36月以上42月未満)」と静岡県勢が上位を占めた。
富士山麓で初の共同開催
全国ホルスタイン改良協議会(岡嶋建一郎会長)が主催する全日本ブラックアンドホワイトショウは5年に1回の開催であり、前回第8回大会は2012年に静岡県御殿場市の御殿場市馬術・スポーツセンターで開催した。本来であれば第9回を平成29年秋に同スポーツセンターで開催する予定であった。
しかし2020年の東京オリンピックに向け、東京都内にある馬事公苑が改修になり、馬事公苑で開催する多くの馬事関連行事が同スポーツセンターでの開催となったため、計画していた時期にショウを開催することができなくなった。
このことから、毎年4月にセントラルジャパンホルスタインショウを開催しているセントラルジャパンホルスタイン改良協議会(土屋敦敬会長)と協議をおこない、共同開催することが承認され、「第9回全日本ブラックアンドホワイトショウ並びに2018セントラルジャパンホルスタインショウ」という初の試みとなった。世界遺産に集結
今回のショウには北海道から沖縄県まで前回と同じ35都道府県から172名が参加。未経産牛101、経産牛105頭の合計206頭の出品牛が世界遺産である、名峰富士山のふもとに集結した。
オフィシャル審査員には、オーストラリアでの海外のショウや全国で多くのショウを務め経験豊富な審査員であるオールジャパンブリーダーズサービス(株)代表取締役社長の高橋忠司氏、アソシエート審査員には、同じく全国各地で審査員を務めている北海道の酪農家・編田尚弘氏が担当した。初の試み リードマン講習会
近年の共進会では高校や大学校のリードマンの活躍が輝かしい。後継者育成を目的として、リードマン講習会やリードマンコンテストを今回初めて全日本ブラックアンドホワイトショウで設けた。
リードマン講習会では北海道や全国の共進会でリードしている北海道の酪農家4名がリードマンの模範となり、アソシエート審査員の編田尚弘さんが講師を務め、頭絡の持ち方や牛の牽き方などを解説していた。
リードマンコンテストは学生の部と一般レディースの部を設けた。学生は高校2年生以下の部と高校3年生以上(20歳まで)の2部に分けて審査。出品牛を正確に操り審査員にアピールする姿は真剣で、学生とは思えない高い技術を披露した。全国の仲間と交流
SNSの普及で酪農家間の繋がりが強くなったが、実査に一堂に集まる機会は多くはない。
35都道府県から多くの牛飼いの仲間が集まり、乳牛改良への意見交換の場となるよう交歓パーティーを開催。ここでは参加地区の代表者による挨拶が順次おこなわれ、ショウへの意気込みなどそれぞれの熱い思いが語られた。また、大人たちだけでなく、全国の学生も参加していることから、学生の交歓パーティーも併催した。
交歓パーティーではオークションもおこなわれ、酪農機器や各地の高級牛肉、優秀な受精卵など多く出品されていた。特に受精卵については、ゲノミック評価の高い受精卵や共進会で活躍している牛の受精卵などが多く出品され、高額落札に会場からどよめきが多く聞こえてきた。学生の交流の場では、ビンゴ大会を開催して、こちらの方も大いに賑わっていた。グランドチャンピオンはK’s南箱根牧場(株)
審査は二日間に分かれて開催。一日目は未経産5部門、二日目には経産7部門の合計12部門で全国の頂点を競った
未経産のチャンピオン決定戦には1部から5部まで各部上位2頭、合計10頭で頂点を競い、栄冠に輝いたのは第1部の群馬県 斉藤将聡さんのジヤグロブリツジ ドアマン サラであった。
経産の部の6部から12部の中から、シニアチャンピオン・インターミディエイトチャンピオンを決定。
シニアチャンピオンには第11部の静岡県 K’s南箱根牧場㈱のブロードウエイ マタドーア ダブジユラが選ばれた。インターミディエイトチャンピオンは第8部の静岡県 國京政好さんのステイトミラー マツカチエン ジエリーに決定した。
各部門のチャンピオンの中から栄えあるグランドチャンピオンを手にしたのは、K’s南箱根牧場㈱のダブジユラであった。
この他に、学校チャンピオン決定や最優秀学校賞も新たに設け栄誉をたたえた。(入賞結果は日ホル協Webに掲載)各部主席出品者
●未経産の部
第1部群馬県・斉藤将聡さん(JC)
第2部静岡県・㈱オーバーザレインボー
第3部北海道・㈱瀬能牧場
第4部北海道・岩田政彦さん(RJC)
第5部栃木県・那須拓陽高校●経産の部
第6部栃木県・中山真介さん
第7部静岡県・内田利光さん
第8部静岡県・國京政好さん(RGC・IMC)
第9部宮城県・高橋真さん(RIMC)
第10部山形県・渡辺雄大さん
第11部静岡県・K’s南箱根牧場㈱(GC・SC)
第12部静岡県・高橋実徳さんグランドチャンピオン・シニアチャンピオン
「ブロードウエイ マタドーア ダブジユラ」(父:ジヨーダン)
静岡県 K’s南箱根牧場(株) (写真提供:デーリィマン)リザーブグランドチャンピオン・インターミディエイトチャンピオン
「ステイトミラー マツカチエン ジエリー」(父:マツカチエン)
静岡県 國京 政好さんジュニアチャンピオン
「ジヤグロブリツジ ドアマン サラ」(父:ドアマン)
群馬県 斉藤 将聡さんリザーブシニアチャンピオン
「ラブリーフアーム カウンセラー アツドジン」(父:アツトウツド)
群馬県 (株)長坂牧場リザーブインターミディエイトチャンピオン
「インデシブル フイーバーレイブン」(父:フイーバー)
宮城県 高橋 真さんリザーブジュニアチャンピオン
「SEA-LAKE JK ピーマー エル」(父:ピーマー)
北海道 岩田 政彦さん
生涯乳量 -都府県30年2-4月-
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30年2~4月に都府県で検定成績証明されたものの中から、別表には生涯乳量5万5千㌔以上の高記録牛36頭を示した。今回は上位4頭が総乳量(M)10万㌔を突破した。
1位 池松和幸さん(福岡県)
生涯乳量トップは、池松和幸さん(福岡県)所有「アイハツピー トリプル ダーハム クリスター」(平14.6.12生)の検定回数12回で検定日数4345日、M14万3781㌔、総乳脂量5164㌔、平均乳脂率3.6%、総乳蛋白質量4708㌔であった。今回の記録は、12産目の検定成績証明を申請したことによるもので、都府県で歴代12位、福岡県内歴代2位と同氏が所有した福岡県内歴代1位の姉牛の記録に迫る素晴らしい記録となった。
2位 布田牧場(宮城県)
2位は布田牧場(宮城県)所有「マナツル スノーストーム アダム」(平17.10.5生)で、7乳期でM11万4225㌔を達成し宮城県内歴代5位の記録となった。
3位の佐賀牧場(岡山県)、4位の山本智也さん(岡山県)所有牛もM10万㌔突破を達成した。
また、4位の山本智也さん(岡山県)、16位のミルクファクトリーキシモト(岡山県)所有牛をはじめ7頭が審査得点90点以上を獲得しており、体型においても優れた成績を残している。