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2019年03月20日号「日本ホル協特集号」

4面

登録の現状 自動登録2.8%増
-日本ホル協事業部-

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     都府県の平成30年度中間(1月末日現在)の血統登録雌牛申込み頭数は、3万7351頭となり、前年同期に比べて343頭、1%の微減となりました。前年は13%と大幅な増頭があり、今年度更なる増頭に努めましたが、若干届きませんでした。
     平成15年から毎年右肩下がりで、減少の一途をたどっていた全国乳牛飼養頭数は、
     今年度16年ぶりにプラスに転じました。これは、酪農家戸数の減少に伴う乳用雌牛資源減少に歯止めをかけるため、国及び各県の行政機関・酪農団体等にあっても各種の事業に取り組まれ、特に雌牛を確保するには優秀な種雄牛から得られた性選別精液の使用が早期に結果が得られることから、この使用に対して助成をされる事例が多くみられ、この成果もあって徐々に乳用雌牛の出生増加につながったものと考えられます。また、各生産者におかれましても牛群検定事業の活用により、牛群内ランクで交配種雄牛を選択し、上位クラスの雌牛には性選別精液を、中位は一般乳用種を、下位のものには和牛ETやF1生産を、ということで仕分けられており、この成果が現れ始めたものと考えられます。
     さて、表1には県別の血統登録をはじめ各種申込み頭数並びに会費納入件数を示しました。
     前述のとおり登録頭数は前年比で若干の減少ですが、岩手県では361頭、神奈川県で314頭、鹿児島県で281頭と大幅な増加があり、続いて栃木県193頭、山梨県188頭、福島県145頭、鳥取県128頭、山口県102頭が3桁の増加となりました。一方、酪農家の廃業、登録推進のタイミング等諸事情で伸び悩んだのが、群馬県1503頭、兵庫県481頭、青森県206頭、熊本県175頭、徳島県102頭と前年同期より3桁以上の減少になりました。各県3月末までにどの程度回復するかが課題と考えます。
     次に、表2には年次単位の登録頭数の推移を示しました。平成27年まで2年間減り続けていた登録頭数が少しですが、回復基調にあり、更なる増頭にむけ、皆様のご理解とご協力をお願いするとともに、当協会としても努力致します。

    自動登録が65%超

     一方、登録様式に目を向けると、自動登録申込頭数は2万4388頭で全体の65.3%。昨年に比べて2.8ポイントのプラスで毎年確実に増加しています。
     また、自動登録の実施状況では、福岡県+22戸、熊本県+11戸、群馬県+8戸、千葉県+8戸、岩手県+7戸などで大きな動きがありました。
     なお、自動登録農家戸数は1935戸(開始104戸・中止91戸)で、前年より13戸増となりました。

    移動証明は減少

     表1の移動証明申込み件数の状況のとおりで、前年同期比では98頭(2%)減少しています。これは北海道における乳用種雌牛価格が高騰し、酪農家には手が届かない価格帯となっているため、導入を躊躇しているという声をしばしば聞きます。このことは移動証明申込みが減少している理由の一つと考えられます。
     また、ご承知のとおり、自動登録農家にあっては家畜改良センターに所定の異動報告を済ませれば、当協会では該当牛の登録原簿上の移動を完了させており、あえて料金が必要な移動証明は推進していません。当協会としても自動登録の推進を重点事項として事業推進しておりますので、今後とも移動証明が大きく増えるとは考えておりませんが、個別登録農家にあっては子孫に血統を繋げるためにも確実に移動証明をお願いします。

    会員数は横ばい

     最後になりましたが、会費納入件数を表1の一番右側にお示ししました。1月末までに4996戸の方から納入いただいており、前年同期比で+23戸と大きな変化は無く、全国的に農家戸数が減少するなか、無登録農家と比較して登録実施酪農家の廃業は少ないと思われます。

正確な出生報告と授精報告を -自動登録の現況から-

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    日ホ協では、飼養している乳用種雌牛の全頭を血統登録することを条件とした「自動登録」の普及推進を行っています。
    都府県では平成16年から開始され、各地域での地道な普及推進と会員農家のご理解を得ながら徐々に実施農家が増えていき、今年度の都府県における自動登録率は65%まで増加する見込みです。
    これはひとえに、会員農家と支部・承認団体の皆様の自動登録へのご理解・ご尽力によるものと心より感謝いたします。

    自動登録の仕組み

    自動登録は、農家からの「出生報告」と「授精報告」をデータの形で当協会が受け取り、それらを元に血統登録証明書を発行するという血統登録のやり方です。
    「出生報告」は、自動登録実施農家で牛が生まれた時に、農家から家畜改良センターに届出した個体識別情報がデータの形で当協会に送られる仕組みを利用しています。
    一方、「授精報告」は、いくつか方法がありますが、都府県の自動登録実施農家で主流となっているのは、牛群検定の繁殖情報を利用する方法です。その他にも、大規模農場などでは、独自に管理している繁殖ソフトのデータを利用する形も行っています。

    自動登録のメリット

    自動登録はデータを利用して血統登録を行うため、次のようなメリットがあります。

    1. 1頭毎の申込書が不要
      自動登録は出生報告をすることで登録申込が成立しますので、1頭毎に申込書を書く必要はありません。
    2. 移動証明が不要
      通常、導入牛は導入した農家への移動証明が必要ですが、自動登録では家畜改良センターに転入報告を届出ていれば、移動証明は必要ありません。また、父から息子などへの家族間の名義変更や、個人名から会社名への名義変更も無料で行うことができます。
    3. 証明書の発行が早い
      家畜改良センターへ出生報告した後、10日ほどで血統登録証明書を発行しています。
    4. 登録料金が安い
      自動登録は当協会での登録処理も省力化できるため、登録料金は通常よりも500円ほど割安に設定しています。

    メリットの多い自動登録ですが、出生報告と授精報告が正しく行われていないと自動登録はストップしてしまいます。図2のように、「授精報告」と「出生報告」の両データを受け取ることで自動登録が進みますが、出生報告はしていても、分娩までに授精報告されていないと、子牛の父牛が分からないために証明書が発行できません。

    確実な授精報告を

    授精報告されていない場合、「事故照会」と題してその内容を記載した用紙を送付しています。その後、各地域の登録委員を通じて回答を提出していただき、不備がなければ血統登録を行いますが、回答提出までに時間がかかるため証明書の発行は遅れてしまいます。回答には授精証明書や繁殖台帳などの書類の添付が必要ですので、これでは自動登録の「早期発行」「ペーパーレス」のメリットが台無しです。
    農家が自動登録をスムーズに行うためには、登録委員の方のフォローが不可欠となります。自動登録が普及している状況でも引き続きご協力をよろしくお願いします。

    牛群検定には全頭加入を

    牛群検定の繁殖情報を利用している自動登録実施農家では、初産で生まれた子牛の授精報告がないために自動登録できない事例が多く、これは未経産加入の遅れが影響していると考えられます。分娩後に加入・授精報告しても子牛の自動登録には間に合いません。
    牛群検定には未経産牛も含め、飼養牛全頭を加入しましょう。全頭加入することで、繁殖や分娩の状況を一体的に管理することができます。自家育成牛は初回授精までには加入、預託している育成牛は戻り次第加入して、確実な授精報告をお願いします。

第15回全国日本ホルスタイン共進会
新しい風は九州・沖縄から。 ミルクでつながる、みんなの笑顔。

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    第15回全日本ホルスタイン共進会まで、残すところ591日となりました。現在の進捗状況等をご案内します。

    会場イメージ

    会場となる都城家畜市場並びに隣接の家畜商市場等のイメージ図が発表されました。手前に駐車場、その右側がメイン入場ゲートと物産飲食ゾーン。駐車場の奥(上)には共進会会場(実際は屋根付き)、その奥と右側には出品牛の繋留所が2ヵ所。1番右(家畜商市場)には酪農資材・技術交流会ゾーンが広がっています。ゾーンにより3段階の防疫エリアを設け、衛生に万全な体制を構築しています。

    開催期間

    開催期間は、共進会が10月31日(土)から11月2日(月)の3日間。協賛催事は10月30日(金)から11月2日(月)に開催する予定です。

    衛生対策

    衛生対策要領(案)は、3月22日、日ホ協理事会で承認された後、参加予定の各都道府県支部・承認団体へ通知及び全共Webサイトでも公表をします。

    協賛金募集

    厳しい酪農情勢の中ですが、第15回全共の開催が「酪農の祭典」として、わが国の酪農業発展のための理解醸成並びに後継者育成の一翼を担う大会になるよう、関係団体・会社並びに関係者から支援協力いただくため、1口5万円の協賛金を受付けています。
    募集は2020年5月末日までとしますが、申込みを頂いた段階で、全共Webサイトへの社名ロゴ等の掲載や大会スポット広告への社名アナウンス等、随時進めさせて頂きます。

    大会イメージ図

5面

古川牧場(株)初の1位 -30年都府県登録状況-

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    平成30年1~12月に都府県で血統登録された雌牛について、日ホ協の会員別に登録頭数をとりまとめた。都府県で昨年1年間に血統登録された雌牛は4万5811頭で前年より491頭増加した。また、血統登録を行った酪農家戸数は、3849戸で前年より4戸減少し、酪農家1戸あたりの血統登録頭数は前年よりも0.1頭増加の11.9頭となり、年々増加している。
    表1には最近6年間の登録頭数と登録実施農家戸数の推移を示した。
    登録件数の推移を見ると、増加に転じた前年よりさらに増え、加えて登録実施戸数の減少も少なく、血統登録事業の堅調な実施が伺える。
    表2に昨年1年間に60頭以上の血統登録を実施した会員を示した。集計では親子などは1つにまとめて登録頭数の多い会員名で表示した。
    登録頭数の最も多かった会員は、古川牧場(株)(群馬県)で553頭であった。自動登録の開始に伴い、無登録牛の掘り起し登録を行った事により、初の1位となった。
    2位は昨年と同じく中上秀夫さん(岩手県)の325頭。中上さんはここ数年、年間300頭前後の登録数を維持している。3位は(有)ロマンチツクデーリィファーム(群馬県)の303頭で、登録数は年々増加している。4位は(有)PIONEERFARM(茨城県)の270頭。5位小岩井農場(岩手県)237頭、6位(有)品川牧場(群馬県)233頭、7位野村栄一さん(茨城県)221頭、8位吉野藤彦さん(群馬県)209頭と続き、上位8会員が年間200頭以上を登録した。
    以下、(独)家畜改良センター(福島県)、山中誠さん(岡山県)、足立松吾さん(岐阜県)、(株)フェリスラテ(福島県)、馬淵博聡さん(山梨県)、(有)幸鷹牧場(熊本県)、(有)ツバヌキ牧場(鳥取県)、(株)竹信牧場(岡山県)、(株)赤羽根PVファーム(愛知県)、(株)チェスナットファーム(茨城県)、伊藤髙行さん(栃木県)、本多昌仁さん(愛知県)、(有)阿部牧場(熊本県)、(有)岡部牧場(青森県)、雪割牧場(有)(福島県)、(有)江藤牧場(大分県)、羽田光論さん(栃木県)、(有)小笠原牧場(愛知県)が年間100頭以上を登録した。年間100頭以上登録した農家は26戸、50頭以上では105戸となった。
    今回とりまとめた年間60頭以上の登録を行った72農家の内、62農家が自動登録を実施しており(表中、*を表示)、多頭数飼養農家では申込書不要、料金割引、登録洩れの防止、移動料無料など自動登録のメリットが大きい。

海外種雄牛半数を超える -30年種雄牛登録状況-

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    血統登録された雌牛の父牛として、どのような種雄牛が多く利用されているかをとりまとめた。
    表1には、平成30年1~12月に全国で血統登録された雌牛頭数等を示し、その頭数は21万2942頭で、その父牛数は1746頭を数える。地域別では、北海道が種雄牛1212頭で登録娘牛16万7131頭、都府県は1459頭の種雄牛から4万5811頭が登録された。また、種雄牛1頭当たりの登録娘牛頭数は、全国で122頭であり、北海道は138頭、都府県は31頭である。

    海外種雄牛の利用拡大

    国内海外の繋留別では、国内種雄牛858頭による登録娘牛10万0585頭で登録全体の47%、輸入精液などの海外繋留種雄牛は888頭による登録娘牛11万2357頭で登録全体の53%を占め、その割合は昨年より3%増加した。図1には、過去8年間の海外種雄牛の利用率の推移を示した。利用率は減少傾向であったが、27年を境に増加に転じ、28年からは都府県より北海道の利用率が上回っている。

    海外の8割がアメリカ

    888頭の海外種雄牛を国別に見ると、アメリカが633頭と最も多く8万7192頭の娘牛が登録され、続いてカナダ159頭から1万4727頭、オランダ37頭から3875頭の、その他の国で59頭から6563頭の娘牛が登録されている。その他の国の中ではイタリアの「レツドリクイド」が1952頭と目立ち、その9割以上が北海道で利用されている。
    次に種雄牛当たりの娘牛頭数に目を向けると全国で5000頭以上の登録娘牛をもつ種雄牛は6頭、3000~4999頭が4頭、1000~2999頭が40頭、100~999頭が200頭、99頭未満が1496頭であり、その上位35頭の種雄牛で登録娘牛全体の50%を占めた。
    県別の国内と海外種雄牛の登録娘牛頭数を表2に示し、海外種雄牛の割合を図2に表した。
    地域別に登録雌牛の父牛のうち海外種雄牛の割合をみると、北海道が53%と都府県平均よりも高い割合である。東北地区では宮城県が71%と高く、その他の県では全国平均以下となっている。逆に関東地区では、群馬県、東京都以外は神奈川県79%をはじめ、5県とも海外種雄牛の割合が全国平均以上となっている。続いて中部・北陸地区では山梨県の79%が最も高く、石川県、静岡県が69%であった。その他の県は平均以下で特に福井県は20%と国内種雄牛の利用率が非常に高い。近畿地区では京都府が77%と高く、一方、滋賀県、大阪府が10%未満と非常に低い。中国・四国地区では高知県の66%が最も高く、山口県の65%がそれに続く。広島県、徳島県と香川県は逆に30%以下と国内種雄牛の利用が盛んだ。九州地区では福岡県71%、大分県65%、熊本県63%等平均を上回る県が多いが、沖縄県は平均を大幅に下回った。

    北海道はパリツシユ 都府県はエモーシヨン

    表3には30年次の登録娘牛を多く持つ種雄牛を北海道と都府県に分けて示した。
    北海道では昨年20位だったパリツシユが、登録娘牛1万0221頭でトップとなった。2位はエクリプス、3位はジヨージア、4位はトツプシー、5位は昨年1位のニホロの順。都府県ではエモーシヨンが2920頭で昨年に続き1位、2位ジヨージア、3位はトツプシー、4位スーパーマンデイー、5位モーグル。
    因みに、全国集計では1位パリツシユ、2位ジヨージア、3位エクリプスの順となる。

6面

E制度開始から2年 130頭がEX更新
審査頭数は通年ベースの実績

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    平成30年度の都府県におけるホルスタイン種の牛群審査は、44都府県で9460頭を実施し、前年より272頭の減少となった。過去5年間の実績を比較すると、27年度の9916頭が最も多く、第14回全日本ホルスタイン共進会北海道大会が開催されたことが頭数増加の要因と考えられる。また、過去5年間の平均審査頭数9532頭と比較すると、今年度の審査頭数は概ね通年ベースの実績であった。
    一方、家畜改良推進事業に係わる体型調査は、44都府県それぞれの審査日程で実施し、平成31年2月15日現在(途中経過)の実績で、6859頭となり昨年より1097頭減少した。同様に、歩様調査は2889頭で昨年より1721頭増加したが、昨年は後期日程から開始したこともあり、そもそもの計画頭数が少なかったため、本年の実績が増加したものである。
    なお、体型調査・歩様調査ともに数県の日程が残っているので、これらの県で計画頭数達成に向け調査を実施する予定。
    また、ジャージー種では126頭(前年104頭)であった。
    今年度は審査得点90点以上(EX=エクセレント)に評価された雌牛はホル種が過去最多の400頭、ジャ種1頭となった。

    審査受検頭数 1位に熊本、2位に岩手

    都府県別審査頭数では、熊本県が1101頭で昨年1位だった岩手県の1007頭を超え本年第1位に輝いた。次いで、3位栃木県700頭、4位群馬県675頭、5位千葉県514頭の順であった。なお、上位5県の審査頭数は都府県の42%を占め、昨年より1%上昇した。
    一方、後代検定の体型調査では、事業費ならびに調査頭数枠が削減されるなか、各都府県に年間の計画頭数を割り当てて実施しているので、一概に実績の大小で優劣がつくものではないが、各都府県の協力により1283戸を巡回し、後代検定材料娘牛2340頭、同期牛4519頭、計6859頭の体型データを収集した。同様に、歩様調査では都府県351戸を巡回し、2889頭の歩様データを収集した。

    後期EX頭数 ホル240頭

    平成30年度後期の都府県における審査でEXに評価された雌牛一覧を示した。なお、前期・後期を合わせた県別では、熊本県の41頭(昨年2位)が最も多く、次いで群馬県の40頭(昨年3位)岩手県33頭(昨年1位)栃木県32頭と続き、過去最多の400頭となった。このうちE制度により評価されたEX牛が130頭であった。産次を重ねても、なお素晴らしい体型を維持させている管理技術の高さが伺える。
    30年度は前期後期含め94点1頭、93点5頭が高得点牛の確認審査対象となり、後日、別の審査委員の確認によりそれぞれが認定された。
    また、後期で初EXが誕生した牧場は、ホル種で宮城県・荒修氏、千葉県・茂原樟陽高校、東京都・大木聡氏、長野県・城田正雄氏、同県・吉澤鷹浩氏、愛知県・前田好賛氏、同県・高部宏生氏、鹿児島県・横川将司氏。長年に渡り続けてきた努力が改良の成果として現れたもので、今後の更なる活躍を期待したい。

7面

トップはコスモポリス -2019・2月国内種雄牛評価-

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    (独)家畜改良センターは2月19日、乳用種雄牛評価成績2019―2月評価を公表した。今回の評価成績では精液供給可能種雄牛は68頭、新規種雄牛は総合指数(NTP)上位40頭に7頭入った。ここでは、国内のホルスタイン雌牛集団を効率良く遺伝的改良するための指標であるNTPトップ40について、その概要を紹介する。

    評価モデル変更

    今回の遺伝評価の公表では2018―12月の国内評価(雌牛)に実施された体型形質と繁殖形質の遺伝的能力評価モデルの変更が適応されている。

    NTP・産乳成分1位はコスモポリス

    今回のNTPトップはグリーンハイツコスモポリスETで父はモーグルと母方祖父(MGS)はオブザーバーから生産された。コスモポリスは2018―8月に新規で2位に評価されている。乳脂量4位、乳蛋白質量が1位で、体型においては乳器が4位と産乳と乳器の改良の期待が持てる。2位のウインザーマナーSWナイアグラET(父ナイアグラ×プラネツト)は前回2018―8月評価から順位を2つ上げた。乳代効果、乳量および乳脂量がすべて2位という評価であった。3位のレイバーナイアグラパリツシユET(父ナイアグラ×シヨトル)は2016―8月に初登場15位より後、上位10以内にキープしている。 産乳成分でも1位がコスモポリス(NTP1位)となり、2位は前回と同じくSWナイアグラ(同2位)、3位は新規のドリーミークツキーモンスターハンターET(同5位)であった。
    耐久性成分1位はオムラブラウニーET(NTP38位)、2位は新規のテイーユーフエイスフオワード(同32位)、3位はグランデイールバズスーパーマーレン(同26位)となった。
    疾病繁殖成分は新規のテイーユーフエイスフオワード(同32位)がトップであった。

    長命連産効果はソクラテス

    形質別では、モーニングビユーSHTLソクラテスET(NTP20位)が2期連続でトップとなった。2位はサンワードスーパーエモーシヨンET(同15位)、3位テイーユーフエイスフアツトボーイ(同9位)であった。

    新規種雄牛は7頭

    今回の評価ではNTPトップ40に新たに種雄牛の仲間入りしたのが7頭であった。その中での最高位は5位のドリーミークツキーモンスターハンターET(ハンター×プラネツト)で、乳代効果、乳量、無脂固形分量が1位と優れた泌乳能力を備えている。19位のトツプジーンKTCSOエピロツタETは肢蹄4位、乳器10位で耐久性に期待できる。21位のバハマーンは乳器3位で改良に期待できる。22位のザウルスは乳器が1位、決定得点が4位と体型の改良に効果を発揮する。他には23位スーパーレオ、28位クラマー、32位フオワードである。

    父牛はブツケムとスーダン

    NTP40を父牛別に見ると、ブツケムとスーダンがそれぞれ6頭ずつであった。

乳量で日本記録を更新 鈴木賢さん(北海道)

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    平成30年1~12月末までに日本ホル協で検定成績証明された中から、各年型別に乳量・乳脂量(2回搾乳)の全国トップ牛をとりまとめた。
    今回は鈴木賢さん(北海道芽室町)所有の2頭が、それぞれ2部門、計4部門で日本記録を更新する素晴らしい成績となった(表の名号の前に*印で表示)。表中、全年型を通じての最高乳量は、鈴木賢さん所有の「ベルスマートSSカリーウエブET」で、3年型365日で乳量2万4737㎏、乳脂量876㎏、乳脂率3.5%であった。
    牧場別では、昨年トップだった鈴木進さんに続き、同農場の鈴木賢さん所有牛が最多の6部門でトップの成績を挙げている。

    「メガミ」「カリーウエブ」歴代記録大幅更新

    歴代記録を更新したのは鈴木賢さん所有の「ベルスマートスイートカカーメガミET」が乳量2年型305日、365日の2部門で、前者は13年ぶりに、後者は12年ぶりに日本記録を更新した。もう一頭の更新牛は「ベルスマートSSカリーウエブET」で乳量3年型305日、365日の2部門で、14年ぶりの更新となった。いずれも前回記録を1500~2000㎏は上回る好成績で、来年以降の記録更新にも期待が持てる。

第40回通常総会 全国ホルスタイン改良協議会
-会長に岡嶋建一郎氏が再任-

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    30年度事業等報告

    全国ホルスタイン改良協議会(岡嶋建一郎会長)は2月22日、家畜改良事業団会議室において第40回通常総会を開き、前年度事業報告並びに収支決算報告、平成31年度事業計画案並びに収支予算案、任期満了に伴う役員の改選について協議し、全て原案どおり可決承認された。
    事業報告では、第9回全日本ブラックアンドホワイトショウをセントラルジャパンホルスタインショウと初めて共同開催し、全国35都道府県206頭出品のもと体型資質の改良水準の比較検討を行ったことが報告された。また、後代検定出品牛に対し普及奨励を行うとともに、後継者育成を目的としたリードマン講習会とリードマンコンテストに加え、学校チャンピオン並びに最優秀学校決定審査を初めて実施したことが報告された。
    次に、岡山県で12年ぶり4回目のジャジング・スクールを開催し、おかやまホルスタイン改良同志会並びにおかやま酪農業協同組合協力のもと、全国から総勢146名の参加により盛会に開催されたことが報告された。
    本年度事業計画では、ジャジング・スクールを群馬県で開催すること、セミナー・酪農講演会については、時々刻々と変わる世界・国内情勢について研修会を開催し、また、国内優良遺伝子の有効活用が図れるよう情報発信を行っていくことが報告された。

    新会長に岡嶋建一郎氏

    役員の任期満了に伴う改選が行われた。1期3年間に渡り会長を務めた岡嶋建一郎氏(大分)が引き続き会長に就任したほか、新たな役員の執行体制は次のとおりとなった。
    【新役員】(敬称略)

    • 会長
      岡嶋建一郎 (大分)
    • 副会長
      小林紀彦(新・北海道)
      中六角保広(岩手)
    • 副会長
      小林紀彦(新・北海道)
    • 理事
      荒井新吾(新・神奈川)
      高橋直人(静岡)
      山田光雄(兵庫)
      山本真五(新・岡山)
      井上泰一(新・徳島)
    • 代表監事
      土屋敦敬(愛知)
    • 監事
      髙橋憲二(新・千葉)
      岡村宙博(新・鳥取)

    新たに4名を認定

    全国ホルスタイン改良協議会の認定ジャッジマンは、大久保大輔氏(北海道)、渡辺雄大氏(宮城)、片倉幸一氏、澤田将来氏(神奈川)の4名が認定された。全国のショウリングで活躍の場が広げられるよう、共進会・B&Wショウでの活躍に期待したい。

    酪農講演会

    通常総会の記念講演として、帯広畜産大学家畜生産ユニット准教授萩谷功一氏を講師に招き「我が国の後代検定事業とゲノミック評価」と題し講演が行われた。

今後の行事 日本ホル協

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    ◇第15全共実務者会議
    4月11・12日、宮崎県、都城地域家畜市場
    ◇第15全共幹事会
    5月9日、宮崎市内
    ◇社員選挙
    5月23日、各選挙区
    ◇社員選挙管理委員会
    5月24日、日ホ会議室
    ◇第15全共実行委員会総会
    5月24日、宮崎市内
    ◇平成30年度決算監査会
    5月24日、日ホ会議室
    ◇第295回理事会
    6月7日、日ホ会議室
    ◇第296回理事会
    6月21日、東京都、中野サンプラザ会議室
    ◇第69回通常総会
    6月21日、東京都、中野サンプラザ会議室
    ◇地区別登録委員研修会・夏期登録事務担当者会議=7月中旬~8月上旬予定
    ◎東北地区=福島県
    ◎関東地区=東京都、日ホ会議室(事務担当者会議のみ)
    ◎中部・北陸地区=三重県
    ◎近畿地区=奈良県
    ◎中国・四国地区=高知県
    ◎九州地区=鹿児島県
    ◇中央審査研究会
    9月25~27日予定、北海道内
    ◇ジャジング・スクール
    11月26~28日、群馬県

社員選挙のお知らせ

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    任期満了に伴う社員選挙を5月23日に実施いたします。詳細につきましては5月2日に当協会Webサイトで公示するとともに各支部・承認団体において掲示します。

審査日程

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