2020年08月20日号
前田会長を再選 第70回通常総会開く -日本ホル協-
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7月31日、日本ホルスタイン登録協会は第70回通常総会を開催し、すべての報告事項並びに提出議案について異議なく承認された。
令和元年度事業報告では、元年度の会員数は全国で1万1195名、前年度実績比96.2%で年々漸減傾向にあるが、血統登録申込は22万7128頭、同104.9%で3年連続の増加となった。審査成績証明は2万4283頭、検定成績証明は7万2813件でともに前年度実績を若干下回った。また、遺伝子型証明の中ではSNP検査が5148件で前年度より534件増加した。
令和2年度事業計画では、前年度に引き続き、自動登録の推進と正しい血縁の構築、強い近親交配の回避と遺伝病の発現防止を図ることとし、全国で21万7950頭の血統登録申込を見込む。そのほか通常事業や補助事業を円滑に実施するとした。なお、第15回全共九州・沖縄ブロック大会は新型コロナウイルス感染症拡大のため、開催中止を決定した。
今総会では任期満了に伴う役員改選が行われ、引き続き開催された第303回理事会で、会長に前田勉氏(長野県)、副会長に山口哲朗氏(北海道)、専務理事に栗田純氏(学識経験者)が再選された。なお、今期で退任した清末健一前副会長(大分県)の後任は、11月開催の第304回理事会で選任することで承認された。
このほかの新役員は次のとおり(敬称略)。
◇理事:中嶋隆司(北海道・新)、千葉準一(青森県・新)、山口秀雄(岩手県・再)、臼井勉(栃木県・再)、遠坂和仁(群馬県・新)、広川寛(新潟県・新)、鈴木康弘(愛知県・再)、栗山勝行(兵庫県・再)、川本正一郎(鳥取県・再)、長恒泰治(岡山県・再)、三瀬寿登(愛媛県・再)、中島清(福岡県・新)、松島喜一(熊本県・再)
◇監事:安斎利勝(福島県・新)、髙橋秀行(千葉県・再)、轟木孝一(鹿児島県・新)
2020年8月より 在群期間から在群能力へ ~遺伝的能力評価変更点~
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(独)家畜改良センターは7月31日、2020‐8月評価からホルスタイン種の遺伝的能力評価について、在群期間から在群能力への変更と国際評価への参加、そして、管理形質(気質・搾乳性)のモデル変更と雌牛の評価値の公表を開始すると発表した。
在群期間から在群能力への変更と国際評価への参加
長命性に関する形質としてこれまで在群期間を評価してきたが、今回の評価から在群能力に変更する。在群期間では、酪農経営において飼養された期間(最長84ヶ月齢)を形質の定義としてきたが、在群能力では、3産までの各乳期を前・中・後期に分割した全9区分において検定牛が生存していたかどうかを評価する。したがって、在群期間では、84ヶ月齢に達するか84ヶ月齢以内に死亡・廃用・淘汰されるまで表型値を得ることができなかったが、在群能力では各乳期区分の生存情報を随時更新していくために、早期に表型値を得ることが可能となる。同時に、在群能力については国際評価に参加することから海外種雄牛の在群能力の評価値が判明し、それら評価値をリファレンスとして利用することで、ゲノミック評価の精度が向上するとともに、SNP情報を持つ雌牛については、在群能力並びに種雄牛のみ公表してきた長命連産効果のゲノミック評価値(未経産牛はGPI、経産牛はGEBV)の公表を併せて開始する。
在群期間から在群能力への変更に当たっては、形質の定義と評価手法が大幅に変更されるため、今回の評価では評価値の変動が大きくなる。在群期間と在群能力との相関は検定済種雄牛で0.84、若雄牛で0.81。また、長命連産効果の計算に使われていた在群期間も在群能力に変更するため、長命連産効果でも若干の変動があり、変更前後の相関は検定済種雄牛と若雄牛のどちらも0.96であった。管理形質(気質・搾乳性)のモデル変更と雌牛の評価値の公表開始
令和2年3月26日に発表した通り、2020-8月評価より管理形質について遺伝的能力評価モデルを変更し、評価値の公表を行う。管理形質については、これまでサイア&MGSモデル(種雄牛と母方祖父間の血縁関係を考慮したモデル)で評価を行ってきたが、雌牛の評価を行うこと並びにゲノミック評価を効率的に行うことを目的としてアニマルモデル(すべての個体間の血縁関係を考慮したモデル)に変更する。この変更に伴い、評価値の変動はあるものの、序列が大きく変わる変動ではないとのこと。
また、今回の変更により、雌牛についても管理形質の評価値の公表を開始するとともに、SNPを持つ個体については、後代検定済種雄牛・経産牛はGEBV、若雄牛・未経産牛はGPIによるゲノミック評価値を公表する。
なお、詳細については改良センターのWebサイトを参照のこと。
「JCスター」首位へ トップ10の半数は新規種雄牛 2020-8月国内種雄牛評価成績
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(独)家畜改良センターは8月4日、乳用種雄牛評価成績2020-8月評価を公表した。
今回の評価成績では精液供給可能種雄牛は60頭、新規種雄牛は総合指数(NTP)上位40頭に8頭が入った。JCスターが1位へランクアップ
今回のNTP1位は前回2位のグリーンエンジエルラークレストJCスターET(ジエイシー×フエイスブツク)が1位となった。JCスターは2020-2月評価で初登場2位となり、今回の評価で1位となった。本牛は乳成分率が高く、疾病繁殖成分も高く評価されている。
2位にはハツピークロスマツセイリフレクターET(リフレクター×マツセイ)、3位はピユアソウルビジヨンSIハウルET(シルバー×マツカチエン)と、いずれも初登場の種雄牛が上位にランクインした。コスモポリスは6位へ
2019-2月評価から3期連続首位であったコスモポリスが新規種雄牛の台頭により6位の評価となった。しかしながら、産乳成分は全体で2位と依然として健在である。
成分別トップ10
下表には各成分別のトップ10を示した。
産乳成分の1位はJCスター(NTP1位)であった。2位はコスモポリス(同6位)、3位はリフレクター(同2位)であった。
耐久性成分の1位はハウル(同3位)であった。ハウルは乳器1位、決定得点も上位で体型形質の改良に期待が持てる。2位は2頭いて、前回6位のパーリス(同9位)と、前回31位のマーレン(同36位)だった。
疾病繁殖成分の1位はリフレクターであった。リフレクターは産乳成分が高く評価されている。2位はパーリス、3位はJCスターであった。
長命連産効果の1位はモーニング(同22位)、2位はリフレクター、3位タイムアウト(同29位)であった。新規種雄牛は8頭
今回の公表で新たに選抜された種雄牛は8頭で、その最高位は2位のリフレクター、次に3位のハウルである。4位のペンタゴン(バリスト×オースタイル)は乳蛋白質の改良に、5位のライザツプ(バリスト×スーパーステイシヨン)は長命連産効果、産乳成分に期待が持てる。この他に、7位スクランブル、25位スノーボール、33位アバンキヤルド、38位アプリが検定済み種雄牛の仲間入りをしたので併せて紹介する。
トップ40中の父牛別では、スーパーサイアーの息子牛が4頭、ブツケム、スノーの息子牛がそれぞれ3頭であった。
検定成績優秀牛 -都府県令和02年度07月証明分F偏差値-
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社員補欠選挙 当選者
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北海道及び福岡県の社員辞任に伴う補欠選挙が7月31日に実施され、無投票で当選者が決定したので公示します(敬称略)。
(第1区・北海道1)成田純哉、(第49区・福岡県)小島興人
人事異動 日本ホル協
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(7月31日付)
◇薄田正之退職(参与)