2020年09月20日号「日本ホル協特集号」
4面
前田会長を再選 血統登録頭数は3年連続増
-日本ホル協第70回総会-
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一般社団法人日本ホルスタイン登録協会は7月31日、第70回通常総会を書面決議方式で開催し、令和元年度事業報告・収支決算、令和2年度事業計画・同収支予算、会費徴収方法等について原案のとおり可決承認された。また、任期満了に伴う役員選任では、総会後の第303回理事会で前田勉会長、山口哲朗副会長、栗田純専務理事を再任した。
元年度は社員選挙、登録規程を改正
令和元年度事業報告では、通常総会や理事会、監査会を開催したほか、夏期に都府県5地区で地区別登録委員研修会および登録事務担当者会議、昨年10月に登録審議会、本年1月には東西2地区で社員会議を開催した。また、昨年5月に任期満了に伴う社員選挙、10月には消費税引上げにより登録等料金の改定を行い登録規程等の改正と登録等規程集を印刷配付した。
元年度の会員数は全国で1万1195名、前年度実績比96.2%で年々漸減傾向が続く中で、血統登録申込は22万7128頭、同104.9%で3年連続の増加となった。一方、審査成績証明は2万4283頭、検定成績証明は7万2813件でともに前年度実績を若干下回った。また、SNP検査は5148件で前年度より534件増加した。
登録事業の推進では、スマートフォンやパソコンで検索閲覧できる「近交情報システムWeb」や「登録情報活用システム(RIUS・ライアス)」を提供したほか、Webサイトによる近交係数算出や血統遡り、全酪新報「日ホ特集号」や「ホルスタイン牛の広場」による登録情報の提供を行った。推奨発育値と長命性の指数等を開発
調査研究事業では、①「乳用牛DNA情報による長命連産性向上事業」(JRL事業)を実施し、長命性に関して育成牛のより望ましい発育値を示した「推奨発育値」の作成と、長命連産性の遺伝的指標として「体のサイズ指数」と「肢蹄指数」の開発、②乳用種雄牛の後代検定に必要な初産検定牛の体型データの収集、③搾乳ロボットへの適合性に関する体型データ収集と状況調査の実施、④家畜改良センターが行う泌乳能力及び体型の遺伝評価計算に必要な血縁ファイルを作成し提供した。そのほか、第15回全共開催に向けて職員を実行委員会に派遣して協力連携を図った。
令和元年度の収支決算(別表)では、登録事業からなる実施事業会計の経常収益合計は12億5939万4365円、同じく経常費用合計は12億8661万6412円で、正味財産増減額は2722万2047円の赤字決算となったが、その他会計(ホルスタイン会館賃貸事業)と法人会計を合わせた総合計では税引き後の正味財産増減額は5085万9918円の黒字になっている。コロナ禍で全共中止審査や各種研修会も
令和2年度事業計画では、元年度に引き続き、自動登録の推進と正しい血縁の構築、強い近親交配の回避と遺伝病の発現防止を図ることとし、血統登録申込頭数は全国で21万7950頭を見込む。また、審査成績証明及び検定成績証明はそれぞれ2万4770頭、6万9570件を見込む。
そのほかの通常事業や補助事業の円滑な実施を計画してきたが、新型コロナウイルス感染症の拡大とその終息の見通しが立たないことから、本年10月31日から宮崎県都城市で開催を予定していた第15回全共九州・沖縄ブロック大会を中止決定するとともに、次回の第16回全共についてもコロナ禍の沈静化の時機を待って検討を再開するとしている。
また、前期の牛群審査や後代検定体型調査等についても21都県で中止を決定したほか、夏期に開催予定の地区別登録委員研修会や支部・承認団体登録担当者会議、中央審査研究会も開催を中止した。
令和2年度収支予算では、登録頭数の減少が見込まれる等のことから実施事業会計の正味財産増減額は5581万円の赤字と、これに第15回全共特別会計を含むその他会計、法人会計を合わせた総合計でも約2372万円の赤字決算を見込む。しかしながら、今年度はコロナ禍の影響を受けて全共をはじめ各種研修会、会議等の中止、登録頭数や審査頭数の減少、各種事業も実施制限されることが予測され、収支決算にも大きく影響が出るものと思われる。35年ぶりに会費を改定
本年3月開催の第298回理事会において、正会員及び賛助会員(個人)会費を各3千円に引上げることを決定したが、今回は会費引上げの関係から、通常総会で令和2年度会費徴収について承認を受けて、正式に実施することになった。
酪農家戸数の減少が続く中で、平成15年度に全国で約2万1千名あった日ホ協の会員数は、令和元年度には1万1千名に半減し、会費収入でも特に本局では最近16年間で53%減収したことを受けて、今回の会費改定となった。会費は昭和60年に2千円に引き上げて以来、35年ぶりの改定となる。日ホ協新役員体制新役員7名が就任
今回総会では任期満了に伴う役員改選が行われ、引き続き開催された第303回理事会で、前田勉会長、山口哲朗副会長、栗田純専務理事の3名を再任した。なお、今期で清末健一副会長(大分県)が退任したことで、副会長の後任1名を本年11月開催の第304回理事会で選任することで承認された。
選任された役員は次のとおり(敬称略)。
◇会長
前田 勉(長野県・再)
◇副会長
山口哲朗(北海道・再)
◇専務理事
栗田 純(学識経験者・再)
◇理事
中嶋隆司(北海道・新)
千葉準一(青森県・新)
山口秀雄(岩手県・再)
臼井 勉(栃木県・再)
遠坂和仁(群馬県・新)
広川 寛(新潟県・新)
鈴木康弘(愛知県・再)
栗山勝行(兵庫県・再)
川本正一郎(鳥取県・再)
長恒泰治(岡山県・再)
三瀬寿登(愛媛県・再)
中島 清(福岡県・新)
松島喜一(熊本県・再)
◇監事
安齋利勝(福島県・新)
髙橋秀行(千葉県・再)
轟木孝一(鹿児島県・新)
新役員一丸で登録推進を コロナ禍の下、会員各位の健康を祈念
(一社)日本ホルスタイン登録協会会長 前田勉
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日本ホルスタイン登録協会会員の皆様には、日頃よりホルスタインの登録推進にご尽力をいただき、深甚より感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の拡大と今夏の酷暑での熱中症増加の中で、これまで以上にご自身やご家族等の健康と、そして牛舎・畑作業の安全、牛体の健康・疾病予防に十分に留意されますようご祈念申し上げます。
さて、7月31日の通常総会並びに理事会で新役員が選任され、引き続き、会長職を務めることになりました。新役員一同、乳牛登録事業を通じて会員酪農家各位の経営向上のために一層努力していく所存でございます。
今年度の総会は、本年4月の緊急事態宣言発出の事態を受けて、6月の開催予定を1か月延期し、7月末には社員の皆様とお会いできることを楽しみにしておりました。その思いも叶わず、総会を書面開催せざるを得なくなったことは大変残念でした。この非常な状況下にあって全議案が承認されましたことに対しまして、深くお礼を申し上げる次第です。
今年度も早、上半期を過ぎようとしておりますが、まさにコロナ禍の影響で、第15回全共も中止決定するに至りました。また、各種研修会も開催中止し、前期の牛群審査・後検体型調査も都府県の半数以上で中止しております。
血統登録においても、特に申込書作成等で登録委員が介在して行う個別登録申込の減少が心配されるところです。その点において自動登録は、子牛が生まれた際の出生報告と牛群検定等の繁殖報告データを利用することで、個々の申込が不要で自動的に登録されますので、仮に今回のコロナ禍や頻発する自然災害等の下でも、登録が途絶えるような事態を最小限に防げるのではないかと実感しております。登録の停滞は乳牛改良を減速させ、ひいては生乳生産の減少にも影響します。より多くの乳用後継牛を登録に結びつけるため、新役員と事務局一丸となって自動登録の推進を行ってまいりたいと考えます。
今年度も登録に対する一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、新役員体制スタートのご挨拶とさせていただきます。
登録推進に尽力 26都府県64名を表彰
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日本ホル協は、登録委員に対する表彰要領に基づき、各県支部・承認団体から推薦のあった26都府県64名の登録委員の方々を表彰した。
登録委員は、酪農組合などの技術職員で、日本ホル協が委嘱し、酪農家に最も身近な立場で登録申込書の作成や改良指導などに日頃から活動されており、登録推進には不可欠な存在である。常々のご尽力に対して心から感謝の意を表する次第である。
令和元年度の表彰登録委員は次のとおり(敬称略)で、感謝状と記念品が贈られた。
(青森県)柴崎里美
(岩手県)赤坂清美、田中健、和泉香穂
(宮城県)渡部正樹
(福島県)安斎明徳、鈴木寿夫、目黒裕佳
(茨城県)矢代翔、小泉由紀子、青木祐哉、渡辺和弘、藤田和樹
(栃木県)岡信也、潮田美佐枝、碇谷のぞみ
(群馬県)宮崎智裕、岡部貴大、青木裕治
(千葉県)秋山昌男、水野好幸、冨山洋、島田泰孝
(東京都)古田土学
(新潟県)斎藤佳祐
(長野県)山下秋広、星野瑛代、有賀靖浩、伊藤正洋
(岐阜県)林慎一郎
(静岡県)堀田尚巳、関野秀樹、小森哲平
(大阪府)入江康彦
(兵庫県)道満文貴、二星隆太、松島敏春
(奈良県)金原稔子
(岡山県)奥山康恵、森中友美
(香川県)濱中大介
(愛媛県)龍山義司、有友文昭、宮内友也
(高知県)織田聡美
(福岡県)平山敏雄、川野雅美、桑野俊夫、鬼木淳也
(佐賀県)貞松義紀
(熊本県)黒田公浩、矢川貴之、齋藤伸二、島田大輔、福田一美
(大分県)佐藤哲也
(宮崎県)谷山健一郎、諏訪智洋、黒木信宏
(鹿児島県)泊秀一、日高央元、長野昭紀、上園優希、池平悠理
5面
高得点牛紹介
群馬県(有)萩原牧場「ハウル」 93-3E獲得
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令和2年度(前期)牛群審査において、群馬県吾妻郡長野原町の(有)萩原牧場所有の「ブルーエンゼル アメイジング ハウル」(平25・9・6生、6歳11月、5産、父:アルタアメイジング)が高得点の93点(3E)に評価された。
萩原牧場は平成21年度に牧場初となるEX牛が出て以来、令和元年度までのわずか10年の間で32頭と多くのEX牛を輩出している。萩原牧場では3頭目の93点
そのなかでも「ボビージヨイトランブルジエスロ」が平成23年度前期に「TMFリコライサーアレンクイーンET」(LA・PACEシンジケート所有、同牧場飼養)が平成25年度前期にそれぞれ93点を獲得しており、これらに続き「ハウル」は同牧場で3頭目となる93点の快挙となった。
本牛の審査記録は、初産82点、2産86点、3産90点、そして前回平成31年1月(5歳4月・4産)の審査で92点を獲得し、この度の審査で自家生産牛初の93点を格付けされた。各部の配点は体貌と骨格94点、肢蹄90点、乳用強健性93点、乳器93点(8月12日確認審査実施)。
分娩後6か月経過した状態であったが、コンディションは良く、骨格構造は正確で前駆から中躯・後躯への移行に優れ、全体に伸びとゆとりのある体貌と骨格を備えている。また、全体に活力があり肋骨の間隔は広く後方によく開張し、乳器においても前乳房の付着は強く、後乳房は幅広く高く付着しており乳房懸垂は強く、極めて機能的な乳器構造を備えている。多くのショウで活躍
なお、本牛は2019セントラルジャパンホルスタインショウに出場しており、生涯乳量4万㎏以上の部でリザーブチャンピオンを獲得したほか、これまでに地元をはじめ多くのショウで活躍している。ショウ慣れしていることもあるが、地元長野原町北軽井沢で行われるスプリングショウでは、次世代を担う子供たちのリードマンショウがあり、少しも嫌がることなく子供たちにリードされた話を聞くと、改めて性質がとても温順なことも窺える。
写真はデーリィマン社より提供。ブルーエンゼルアメイジングハウル 2013.09.06生(父:アルタアメイジング)
群馬県・(有)萩原牧場所有
「ヒーリクス」3期連続首位 海外種雄牛 2020-8月評価
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(独)家畜改良センターから8月11日に海外種雄牛2020-8月評価が公表された。
今回の公表では上位40位中7頭が新規牛となった。1位 ヒーリクス
今回の1位は「ヒーリクス」(シルバー×スーパーサイアー)が獲得した。2019-12月評価で初登場1位となってから、3期連続の首位である。本牛の特徴は産乳成分や乳蛋白質量に優れ、特に乳脂肪量は1位となっている。
2位 グリフ
2位は前回4位の「グリフ」(シルバー×スーパーサイアー)が躍進した。こちらも産乳成分、乳脂肪量に優れた牛である。
3位 パイルドライバー
3位は前回と同じく「パイルドライバー」(トロイ×スーパーサイアー)が獲得した。乳量は1位、産乳成分も1位のヒーリクスに続く2位である。
4位は前回2位の「ロケツトフアイアー」、5位は前回と同じく「ダンテ」となった。
新規牛は114位ボナム、19位アナキン、22位トーテム、26位ドツク、30位パラレル、31位ユースフル、33位ジムナストであった。父はバリストとモーグル 祖父はスーパーサイアー
トップ40の中で、父牛別ではバリストとモーグルが3頭であった。母方祖父牛としてはスーパーサイアーが9頭と突出した結果となった。
1~3位(株)稲川牧場 「ボヤンカ」他 国内雌牛2020-8月評価
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9月4日に2020ー8月国内雌牛遺伝評価成績が公表された。そのうち、全国15位までと都府県で飼養されている上位牛の一覧を示した。
美瑛町・稲川牧場トップ3を独占
今回の公表では北海道川上郡美瑛町の株式会社稲川牧場所有牛がトップ3を独占し、3頭全てがNTP+4000を越えるという快挙が達成された。
1位「ボヤンカ」 NTP4241
トップを飾ったのは「デイベロツプ バトルクライ ボヤンカ 8405 ET」(北海道・(株)稲川牧場)であった。初登場の1位で現在3歳。ボヤンカはオランダで生産された受精卵を移植して誕生したバトルクライの娘牛で産乳成分、乳量が特に優れている。
2位「プリン」 NTP4178
続く2位、3位も稲川牧場所有牛で、2位の「デイベロツプ ゲートダンサー プリン 8172 ET」は前回の5位よりランクアップ。自家生産牛でゲートダンサーの娘牛のプリンは決定得点や乳器など、体型面に優れている。続いて、3位の「デイベロツプ バリスト リーデイア 7376 ET」は耐久性成分が2位と優秀である。リーデイアも1位ボヤンカと同様にオランダからの輸入受精卵で生産された。
群馬県・神沢勤さん 5期連続都府県1位
4位は「シヤングリラ ドアマン アニー ET」(群馬県・神沢勤さん)が入り、都府県においては1位であった。アニーは2019‐2月評価から5期連続で都府県1位を獲得したことになる。本牛は岡山県・吉原牧場で生産された受精卵を移植して誕生し、群馬の地で活躍を続けている。なお、母牛のチヤリデアニー(岡山県・吉原直樹さん)も39位に入っている。
ボンドガール5連覇ならず
5位には5連覇が期待されていた「ロツクウ KB ボンドガール」(北海道・上野牧場)がランクインした。惜しくも記録は途絶えてしまったが、妹牛の6位「ボルゲーゼ」や2頭の01後倹候補種雄牛の弟牛がおり、本ファミリーの影響力が着実に増している。
都府県の優秀牛に目を向けると、4位「アニー」に続いて、静岡県・石川和博さんの「オークフイールドスタンリーエレガンス」が12位に入った。全国1位獲得経験のあるエレガンスは年型別記録・乳脂量の部でも部門1位の記録を持つ。10年台後半生まれの若い牛が上位を争っている中、2012年生まれの本牛の息の長い活躍には目を見張るものがある。続いて、福島県・(独)家畜改良センターの「パワーボール」16位など、トップ50の中に9頭が入る優秀な成績を収めた。
令和2年度後期審査日程
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前期審査実施状況について
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前期審査実施状況は、新型コロナウイルス感染症の影響による前期実施期間の変更に伴い、10月号に掲載を予定している。
社員補欠選挙当選者
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兵庫県、愛媛県、熊本県及び鹿児島県の社員辞任に伴う補欠選挙が8月27日に実施され、無投票で当選者が決定したので公示します(敬称略)。
(第35区・兵庫県1)吉川 稔英
(第47区・愛媛県)楠 亮
(第53区・熊本県2)髙木 修治
(第56区・鹿児島県1)釘田 武
6面
高村会長を再選
日本ジャージー登録協会 第64回通常総会を開く
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日本ジャージー登録協会(高村祝次会長)は去る7月3日、東京都中野区・日本ホルスタイン会館において、第75回理事会並びに第64回通常総会を、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、書面決議により開催した。理事会では、任期満了に伴う役員改選に向けた役員定数と配分について協議した。通常総会では昨年度の事業報告と収支決算報告、本年度の事業計画案と収支予算案などを承認した。さらに、任期満了に伴う役員の改選、正副会長の互選が行われた。
第15回全共中止役員定数配分の変更
まず、理事会の報告事項として、第15回全日本ホルスタイン共進会の中止の報告があった。10月31日から11月2日の3日間、宮崎県都城市で開催予定であった第15回全共について、新型コロナウイルス感染症の終息が見えないことから、日本ホル協では6月11日の臨時理事会で第15回全共の延期ではなく中止を決定した。
協議事項では、任期満了に伴う役員改選に向け、役員定数と配分の変更について事務局から提案があった。役員配分の地区別割について、四国地区を近畿中国地区に含める役員定数に変更することについて協議し、異議なく承認された。
一方、通常総会では令和元年度事業報告並びに同収支決算報告、令和2年度事業計画案並びに同収支予算案は、原案のとおり承認された。
さらに任期満了に伴う役員の改選、正副会長の互選が行われ、次の方々が選ばれた。任期は3年。任期満了に伴う役員の改選
(敬称略)
会長
高村祝次(熊本県)
副会長
加藤賢一(北海道)
常任理事
栗田 純(東京都)
理事
東山佑介(北海道)
土田雄一(秋田県)
須山哲男(群馬県)
市村堅吉(山梨県)
長恒充(岡山県)
監事
松川美雄(岩手県)
丸山昭博(岡山県)振興協議会総会開く
また、全国のジャージー酪農団体等で組織する全国ジャージー酪農振興協議会(加藤賢一委員長)も同日、委員会と総会を開催し、全ての議案が承認された。
併せて、任期満了に伴う役員の改選が行われ、委員長に加藤賢一氏(北海道)、副委員長に高村祝次氏(熊本県)が選ばれた。任期は3年。
8年連続首位獲得 佐賀古川豪樹さん 令和元年度審査成績優秀牛群
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日本ホル協では、審査頭数によって10~29頭、30~49頭、50頭以上の3クラスに分け、それぞれ平均体型偏差値の上位10牛群計30農家を表彰した。
表彰にあたり50頭以上クラスを除き、受検率70%以上が表彰条件となっている。
審査頭数10~29頭クラスでは30戸が対象となり、その中で昨年度3位であった県立島原農業高校(長崎県)が審査頭数15頭(受検率75.0%)、平均得点87.9点、平均体型偏差値166.0で第1位を獲得した。
審査頭数30~49頭クラスでは21戸が対象となり、その中で古川豪樹さん(佐賀県)が、審査頭数38頭(受検率77.5%)、平均得点87.1点、平均体型偏差値162.9であった。古川豪樹さんはこの部門では平成24年度から8年連続してのトップ獲得となった。
審査頭数50頭以上クラスでは33戸が対象となり、その中で昨年度2位だった釘田武さん(鹿児島県)が審査頭数50頭(受検率73.5%)、平均得点86.0点、平均体型偏差値149.8で第1位に輝いた。
令和元年度の審査成績優秀牛群表彰農家を紹介したが、表彰者個々の改良意欲の高さと、日々の管理技術の向上に取り組む姿勢に敬意を表するとともに、今後のさらなる発展に期待したい。
都府県記録更新 熊本(株)荒木牧場 令和元年度都府県年型別検定優秀牛
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令和元年度都府県での検定成績優秀牛として、表に延べ32頭をまとめた。昨年度は日本記録の更新は無かったものの、都府県記録の更新2つ(表中、名号前の*印)を含め、多くの優れた成績が記録された。
乳量・乳脂量で都府県記録更新
都府県記録を更新したのは、(株)荒木牧場(熊本県)所有牛の「ホームステツド F スパークリング プラン ツー」で、2年半型365日検定の乳量・乳脂量ともに都府県記録を更新した。乳量は1万9399㌔、乳脂量は760㌔だった。
優秀牛最多所有者は改良センター
優秀牛の所有者に目を向けると、(独)家畜改良センター所有牛が8部門、次いで、五味英介さんの所有牛が7部門、(株)荒木牧場所有牛が3部門でトップとなる優秀な成績を収めている。
退職のご挨拶 薄田正之
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私は1955年富山県黒四ダムで有名な立山町で生まれ、子供の頃は、NHKが平日毎朝放送していた「明るい農村」を視聴するのが楽しみであった。今でも思い出すのは、1966年福島県で開催の第4回全日本ホルスタイン共進会と1970年愛知県で開催された、第5回全日本ホルスタイン共進会の映像だ。第5回の放送では、枡田審査委員長と平沢審査委員が、乳牛の見方を説明されていたことを思い出す。
私は1974年4月に、ホルスタイン登録協会に入会することになった。「日本ホルスタイン会館」の1階外には直径1mもあろうかと思うピカピカの鼻管を模したエンブレム、内階段には白と黒の乳牛の斑紋をデザインしたタイルが貼ってあり、趣向を凝らした作りに驚いた。会館2階中央は、全ての出入り口を鉄扉で戸締りする堅牢な作りの登録原簿保管庫があった。協会が管理していた登録原簿は戦時下でも焼失を免れるため、空襲の中でも先輩の方々が大切に管理されたと説明を受けた(余談だが、海外では戦争で登録原簿を焼失した国もあるとのこと)。協会に入会し、テレビで見た平沢審査委員にお会いした時は感慨深いものを感じた。また、この保管庫の整理に係るとは夢にも思わなかった。
入会2年目、牛群検定事業のスタートとともに家畜改良事業団に出向し、コンピュータプログラムの開発に携わることになった。出向期間は1年間だったが、2012年までの35年間プログラム開発に係った。自身が開発したシステムで、おおよそ250万頭以上の都府県部の血統登録に係ることができた。鉄扉で大切に管理されていた登録原簿の一部は移設したが、殆どはコンピュータに移行し、大量の情報を管理できるシステムの開発を行い、整理することに係ることができた。今、原簿保管庫はテナントに貸し出している。
システム開発では、血統登録証明書の発行に加え、今は廃止となった血統情報の発行、会員の方々の住所、氏名及び所属組合の漢字化と会員コードの設定、登録簿の検索、家畜改良体制整備事業、優秀雌牛の検索事業、遺伝子型検査、登録申込牛の自動命名、移動証明欄追記の廃止、家畜個体識別システム開発事業、その他、各種の集計業務などに係った。システム開発と言っても先輩にはコンピュータのプログラム開発と操作をした人はなく、コンピュータの更新も5度に及び、いつも先駆者として携わって帰宅時間も遅くなることも屡だった。また、システム開発以外で、私程、役員会の議事録を作成した人物はいない。どんなに忙しくても入会以来、仕事、指示を断ったことは一度もない。役付きになっても帰宅は22時過ぎが多く、土、日曜日のいずれかは出勤するのは日常茶飯事。大変であったが今振り返ると金の思い出となっている。
入会2年目からコンピュータのシステムの開発に係ったが、多くの方に支えて頂いた。システムの開発も一人でできるわけではない。古くは会員の漢字化、また、耳標一斉装着時は個体識別番号10桁と登録番号の結び付けの作業が生じ、酪農家の方々、登録委員並びに支部・承認団体の担当者の方々に多大なるご協力を頂いた。心から感謝申し上げたい。以前は登録といえば斑紋の採取が必須であったが、今は登録牛の6割近くが耳標番号による自動登録。システム開発に携わったものとして、自動登録が今後ますます普及することを願ってやまない。
1990年第18回アメリカ・カナダ改良研修視察に随行した。ウィスコンシン州はマジソンのデーリィエキスポセンターで開催された共進会を見学した。共進会最終日に観客席メインスタンドで、大観衆を前に私の紹介があった。通訳を通し、その年に日本でも5年に1回開催される全日本ホルスタイン共進会が熊本県で開催されることを紹介した。少しばかりオーバーアクションで手を振り大喝采を頂いた。会場内を歩いても握手を求められたことが今も忘れられない。
また、登録規程を英訳された上司からは数々の箴言を頂いた。社会人として3Gが大切と勧められた。3Gとは何かと聞いたところ、語学、ゴルフ並びに囲碁だとのこと。語学の勉強会は毎週月曜日のお昼に行われ、JapanTimesの翻訳に参加した。あたかもネイティブスピーカーのように発音までチェックされていたのには驚いた。囲碁は、プログラム開発者にとっては思考回路が整理でき良いとのことで、囲碁プログラムの開発を勧められた。今にいう人工知能、AIのことだった。ゴルフは今でも続いており数百ラウンドプレーした。囲碁もゴルフもより精進し高みを目指したい。
最後に、2014年にガンに罹患していることが判明し手術を受けた。幸い再発もなく今日に至っているが、手術は体力を奪い日常生活に戻るには時間を要した。今後は健康に留意し、自然を相手に野菜や果樹の栽培とライフワークのことに時間を掛け人生を楽しみたい。
46年間もの長きに渡り大変お世話になりありがとうございました。
ジャージー酪農振興協議会
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7面
1・2位 髙田茂さん(埼玉県) 生涯乳量都府県7・8月
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令和2年7月から8月に都府県で検定成績証明されたものの中から、別表には生涯乳量5万キロ以上の高記録牛50頭を示した。今回は1頭が総乳量(M)10万キロを突破した。
1・2位 髙田茂さん(埼玉県)
今回の1位は髙田茂さん(埼玉県)の「タカダフアーム プリンセス バツカイ」の検定回数8回で検定日数3230日、M11万1748キロ、総乳脂量(F)4345キロ、平均乳脂率(F%)3.9%、総乳蛋白質量(P)3675キロ。埼玉県内で歴代9位の記録となった。2位も髙田さん所有牛の「タカダフアーム マリオン ブリツツ」の検定回数6回で検定日数2742日、M9万8828キロ、F3504キロ、F%3.5%、P2868キロであった。
3位 小林篤史さん(栃木県)
3位は小林篤史さん(栃木県)の「シルクランド グレース メモリアル エモリー」の検定回数8回で検定日数2619日、M9万1536キロ、F3461キロ、F%3.8%、P2803キロであった。
4位は亀田康好さん(埼玉県)の「シンボライズ ロメオ クラウン」の検定回数7回で検定日数2896日、M8万8982キロ、F3181キロ、F%3.6%、P2862キロであった。
5位は(株)ブルーバンブーファーム(埼玉県)の「ブルーバンブー アイデアル フオルテ」の検定回数7回で検定日数2487日、M8万5886キロ、F3742キロ、F%4.4%であった。
6位は古川豪樹さん(佐賀県)の「オールドリバー ゴールデン フアーストレデイ」の検定回数8回で検定日数2767日、M8万4781キロであった。佐賀県内歴代3位の記録であり、これにより県内記録上位6位までが古川さん所有牛の記録となった。
また、5位(株)ブルーバンブーファーム、6位古川さんを始め、駒場靖史さん(栃木県)、松島太一さん(熊本県)、藤岡俊策さん(岩手県)、中六角保広さん(岩手県)、八幡勝幸さん(岩手県)、一條薫さん(宮城県)は90点以上を獲得しており、体型においても優れた成績を残している。
都府県支部・団体表彰 拡大・普及推進に貢献 宮崎県など表彰
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日本ホル協は毎年度、会員拡大や血統登録の推進、自動登録の普及や審査の普及推進に貢献している各都府県支部・承認団体を表彰している。
◇会員拡大推進団体
【優秀賞】宮崎県経済農業協同組合連合会
【優良賞】鹿児島県酪農業協同組合、熊本県酪農業協同組合連合会
【努力賞】福島県酪農業協同組合、全国農業協同組合連合会青森県本部、岩手県支部、大山乳業農業協同組合、愛知県酪農農業協同組合◇自動登録普及推進団体
①増加指数によるもの
【殊勲賞】三重県酪農業協同組合連合会
【敢闘賞】香川県農業協同組合、石川県酪農業協同組合
【努力賞】佐賀県農業協同組合、島根県農業協同組合、岩手県支部、(一社)高知県畜産会、大山乳業農業協同組合②普及指数によるもの
【殊勲賞】大山乳業農業協同組合
【敢闘賞】鹿児島県酪農業協同組合、大阪畜産農業協同組合
【努力賞】おかやま酪農業協同組合、秋田県支部、(公社)山口県畜産振興協会、愛知県酪農農業協同組合、(一社)滋賀県畜産振興協会◇血統登録普及推進団体
【殊勲賞】大山乳業農業協同組合
【敢闘賞】千葉県酪農農業協同組合連合会、静岡県ホルスタイン協会
【努力賞】福島県酪農業協同組合、ふくおか県酪農業協同組合、愛媛県酪農業協同組合連合会、(公社)群馬県畜産協会、熊本県酪農業協同組合連合会◇審査普及推進団体
①増減率によるもの
【優秀賞】岩手県支部
【優良賞】大山乳業農業協同組合、酪農とちぎ農業協同組合
【努力賞】愛知県酪農農業協同組合、宮崎県経済農業協同組合連合会、山梨県家畜改良協会、福島県酪農業協同組合、兵庫県酪農農業協同組合①増減率によるもの
【優秀賞】熊本県酪農業協同組合連合会
【優良賞】岩手県支部、(公社)群馬県畜産協会
【努力賞】酪農とちぎ農業協同組合、大山乳業農業協同組合、愛知県酪農農業協同組合、鹿児島県酪農業協同組合、千葉県酪農農業協同組合連合会
五味英介さん(長野県)2年連続首位 検定成績優秀牛群
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日本ホル協では、表彰要領に基づき毎年度検定成績優秀牛群を表彰している。令和元年度のとりまとめでは、五味英介さん(長野県)の牛群が牛群検定加入頭数43頭のうち41件証明から平均乳脂肪量(F)偏差値210.5で去年に引き続き1位となった。
2位は佐野茂樹さん(岩手県)が、21件証明、F偏差値188.0の成績を収めている。3位は小林正春さん(長野県)が28件証明のF偏差値187.1、4位は(株)荒木牧場(熊本県)が31件証明のF偏差値183.8、5位は新海益二郎さん(長野県)が81件証明のF偏差値165.2と続いた。
近交情報システムWeb 新サービス開始へ
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日本ホル協では近親交配を避けるために様々な情報を提供しており、平成30年10月1日からスマートフォンでの利用を想定したサービス「近交情報システムWeb」を開始し、好評を博している。本システムではあらかじめ農場コードの登録や種雄牛を選択しておくことで、あとは画面に表示される在群雌牛番号をタップするだけで近交係数が調べられる、非常に便利なサービスである。
本システムの普及が進むにつれて、ユーザーから様々な要望が寄せられ、現場からの声に答える形で都府県でのリリース2年目を迎える9月23日より新しいサービスの提供を開始する運びとなった。パソコンでの利用印刷機能を強化
従来スマートフォンでの利用を想定したサービスのため、パソコンでの利用や選択結果の印刷機能が十分ではなかった。今回のリニューアルではこの点を強化した「牛群一括リスト」機能を追加する予定である。牛群一括リストでは選択結果をエクセルで利用できる様式でダウンロードすることができ、ユーザー自身が自由に加工し、近交係数を利用することが可能になる。加えて、近交係数の一覧表を帳票形式で印刷することもできる。また、今までは雌牛ごとに近交係数が表示されていたが、雄牛ごとの表示も可能になる予定である。詳細は次回のホル協特集号または北海道ホル農協が発行するホルスタイン通信を参照のこと。
検定成績優秀牛 -都府県令和2年08月証明分F偏差値-
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今後の行事 日本ホル協
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◇令和2年度中間監査会令和2年10月23日、(書面)
◇第304回理事会
令和2年11月20日、日ホ会議室
◇令和2年度社員会議
・東日本地区
令和3年2月5日、中野サンプラザ
・西日本地区
令和3年1月29日、福岡朝日ビル
◇令和2年度冬期登録事務担当者会議
・東日本地区
令和3年2月4日、中野サンプラザ
・西日本地区
令和3年1月28日、福岡朝日ビル